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  3. 第11回お国自慢ふるさとコンクール -俳句部門 応募全作品-

第11回お国自慢ふるさとコンクール -俳句部門 応募全作品-

1

海に向く村に一つの甘茶寺

青木栄子(あおき えいこ)

2

弟の生まれて白き補虫網

青木栄子(あおき えいこ)

3

豊年や村に一台献血車

青木栄子(あおき えいこ)

4

如月や骨董市にある生国

青木栄子(あおき えいこ)

5

風景の一つに土手の春日傘

青木栄子(あおき えいこ)

6

古里に勝るものなし秋神楽

赤木シノブ(あかぎ しのぶ)

7

柿むけば思ひ出クルクル回りけり

赤木シノブ(あかぎ しのぶ)

8

ごはんだよ母の大声秋の暮

赤木シノブ(あかぎ しのぶ)

9

古里の納税流行り山笑ふ

赤木シノブ(あかぎ しのぶ)

10

面取れば初恋の男性春祭

赤木シノブ(あかぎ しのぶ)

11

電池入れ歩き出さねば雪がくる

赤澤敬子(あかざわ けいこ)

12

雪催原子炉を抱く松林

赤澤敬子(あかざわ けいこ)

13

越後線ひこばえのもう膝丈に

赤澤敬子(あかざわ けいこ)

14

桑の実に 唇染めて チャンバラを

赤松桔梗(あかまつ ききょう)

15

去年今年 帰るふるさと もうあらず

赤松桔梗(あかまつ ききょう)

16

新年も 同窓会の 便りなく

赤松桔梗(あかまつ ききょう)

17

元旦や 第二が第一 超す故郷

赤松桔梗(あかまつ ききょう)

18

ふるさとの 雑煮を我が家 継いでおる

赤松桔梗(あかまつ ききょう)

19

枯野ゆく夜汽車を想い墨をする

秋野良子(あきの りょうこ)

20

やわらかに座り冬陽をまといたる

秋野良子(あきの りょうこ)

21

海鼡嚙みチャランポランに生きている

秋野良子(あきの りょうこ)

22

本心は言わず新米置いてくる

秋谷菊野(あきや きくの)

23

しほかぜや島の入江の秋祭

芥川卓(あくたがわ たかし)

24

ふる里の虫の音強く太きかな

芥川卓(あくたがわ たかし)

25

菩提寺へどの径ゆくも曼珠沙華

芥川卓(あくたがわ たかし)

26

ふる里やいとこ互ひの墓洗ふ

芥川卓(あくたがわ たかし)

27

あの頃のままに呼ばるる秋夕焼

芥川卓(あくたがわ たかし)

28

故郷や梅一輪の空があり

浅見敏夫(あさみ としお)

29

紅葉を目に閉じ込める高尾山

浅見敏夫(あさみ としお)

30

東京の空も高しと気づきけり

浅見敏夫(あさみ としお)

31

武蔵野の空の青さや藤の花

浅見敏夫(あさみ としお)

32

お転婆が娘に変わるげんげの田

浅見敏夫(あさみ としお)

33

草茂り万葉歌碑をなぞり読む

芦田芳久(あしだ よしひさ)

34

虎落笛葬儀のしじま乱れをり

芦田芳久(あしだ よしひさ)

35

修二会僧衣の膝のうす汚れ

芦田芳久(あしだ よしひさ)

36

開いてはたたみ記念の秋扇

芦田芳久(あしだ よしひさ)

37

皺増えるほどに甘さの吊し柿

芦田芳久(あしだ よしひさ)

38

あの人の精霊船は遠き日に

阿須間幸枝(あすま さちえ)

39

夏の日に墓に集えり姉弟と

阿須間幸枝(あすま さちえ)

40

ふるさとはお墓のみだがでも故郷

阿須間幸枝(あすま さちえ)

41

風を背に 木の実カラカラ 山笑う 

足立有希(あだち ゆき)

42

満開の 桜が揺らす 里心

足立有希(あだち ゆき)

43

里いっぱい 揺れるコスモス 風のもの

足立有希(あだち ゆき)

44

郷の冬 星が一番 よく喋る

足立有希(あだち ゆき)

45

流されてみたき清流 葉になって

足立有希(あだち ゆき)

46

小正月 みんなで騒ぐ 夜の宴

穴水公一(あなみずこういち)

47

お花見に 昔の恋を 思い出す

穴水公一(あなみずこういち)

48

笑顔でね 元気確かめ どんど焼き            

穴水公一(あなみずこういち)

49

帰省中 幼なじみと 神社へと

穴水公一(あなみずこういち)

50

初釜にふるさとの草花愛で生ける

あねがこうじ(あねがこうじ)

51

時雨るるや見渡す限り田は遊び

安部磯信(あべ いそのぶ)

52

古里の田は枯れ草に覆はれて

安部磯信(あべ いそのぶ)

53

秋まつり囃子にじつとして居れず

安部磯信(あべ いそのぶ)

54

里と町霜踏む音に違ひあり

安部磯信(あべ いそのぶ)

55

沢蟹に派閥の気配ありにけり

安部磯信(あべ いそのぶ)

56

仏壇に 遺影が二つ 亡き両親(おや)偲ぶ

天野ひろみ(あまの ひろみ)

57

雪深き ふるさと想う 常夏の初日の出

天野ひろみ(あまの ひろみ)

58

初雪に 雪透かす父を 思いおこす 

天野ひろみ(あまの ひろみ)

59

水ようかん 冬の風物詩 輪島の味 

天野ひろみ(あまの ひろみ)

60

甘さ優しさ 木枠で形どる 落雁の華やぎ

天野ひろみ(あまの ひろみ)

61

今頃は光と風が鬼ごっこ

荒尾洋一(あらお よういち)

62

空と海夏いっぱいに青と白

荒尾洋一(あらお よういち)

63

草緑大地と風で育つ牛

荒尾洋一(あらお よういち)

64

天焦がす昇龍のごと三九郎

有賀清(あるが きよし)

65

在りし日の草笛の音の懐古園

有賀清(あるが きよし)

66

勝敗は人馬不一致草競馬

有賀清(あるが きよし)

67

葦繁り浄化進みし諏訪の湖

有賀清(あるが きよし)

68

碧空を切り裂く北ア銀世界

有賀清(あるが きよし)

69

夏祭り妻との出逢い多生の縁

安東喜一郎(あんどう きいちろう)

70

冬銀河ふるさと見渡し凛とする

安東喜一郎(あんどう きいちろう)

71

ユラユラと舞って儚き蛍かな

安東喜一郎(あんどう きいちろう)

72

神輿なし笛太鼓の子らパラパラと

安東喜一郎(あんどう きいちろう)

73

里帰り変わらぬ匂ひ大晦日

安東喜一郎(あんどう きいちろう)

74

秋天や榛名山の屹立す

飯田美和(いいだ みわ)

75

白鷺の城いや白し煤払い

五百木 菜月 (いおき なつき)

76

夕星を招くがごとし花薄

五百木 菜月 (いおき なつき)

77

「新米」と母の字みかん箱(ばこ)来たる

五百木 菜月 (いおき なつき)

78

秋祭いなりずし乗る笠間焼

五十嵐裕治 (いがらし ゆうじ)

79

出雲神太き縁の注連飾る

五十嵐裕治 (いがらし ゆうじ)

80

庇まで雪積む朝や飛騨の里

五十嵐裕治 (いがらし ゆうじ)

81

銀杏の実拾うふるさと城下町

五十嵐裕治 (いがらし ゆうじ)

82

ふるさとや母と嫁とで雛飾る

五十嵐裕治 (いがらし ゆうじ)

83

一年の血気集めたネプタ祭

池田栄子(いけだ えいこ)

84

ふるさとの今空気まで桜色

池田栄子(いけだ えいこ)

85

秋の空コロコロ笑うりんご園

池田栄子(いけだ えいこ)

86

風一陣じょっぱり競う津軽凧

池田栄子(いけだ えいこ)

87

復活の 列車でカープの オープン戦

池田清子(いけだ きよこ)

88

スイセンが 迎えてくれる 土佐遍路

池田清子(いけだ きよこ)

89

星空にネブタが描く三国志

池田泰子(いけだ たいこ)

90

忍耐のこころ重ねた津軽塗

池田泰子(いけだ たいこ)

91

ふるさとに聖者の如き桜あり

池田泰子(いけだ たいこ)

92

ふるさとの名曲香るりんご園

池田泰子(いけだ たいこ)

93

境内の銀杏拾う爺も消え

池田慶(いけだけい)

94

宿坊の荒れし先に 桜咲き

池田慶(いけだけい)

95

べんがらに負けじともみじ紅くなり 

池田慶(いけだけい)

96

北風を一枚隔て灯油の香

池田慶(いけだけい)

97

黄落の境内染めておくのみや

池田慶(いけだけい)

98

春眠やうゐのおくやまへと続く

石井長子(いしい おさこ)

99

いろはてにをはどこまでをしゃぼん玉

石井長子(いしい おさこ)

100

平泳ぎ引き返せない和歌の浦

石井長子(いしい おさこ)

101

移住して四人目生まれ村まつり

石井かおり(いしい かおり)

102

寒中の海に梵天海ホタル

石井清次(いしい せいじ)

103

富士山に雪のふり方寒そうで

石井美佐子(いしい みさこ)

104

栗はどこ芋をこしつつ思う暮れ

石井里佳(いしい りか)

105

年の瀬に一年ぶりの鬼すだれ

石井里佳(いしい りか)

106

ことこととストーヴのうえ五目豆

石井里佳(いしい りか)

107

雪像の馬が駆け出す二十五時

石口榮(いしぐち さかえ)

108

春田打つ天地返しの陽を入れて

石口榮(いしぐち さかえ)

109

花粉症絶滅季語にしてしまえ

石口榮(いしぐち さかえ)

110

栗爆ぜる地球の裏にテロリスト

石口榮(いしぐち さかえ)

111

本校へスキーで通う兄いもと

石口榮(いしぐち さかえ)

112

耳袋はずして聞こう樹の息吹

石口りんご(いしぐち りんご)

113

雪囲お岩木山のうとうとと

石口りんご(いしぐち りんご)

114

手袋を履いたか父の津軽弁

石口りんご(いしぐち りんご)

115

雪女招待状は手漉き和紙

石口りんご(いしぐち りんご)

116

運転手に家号を告げる野菊道

石口りんご(いしぐち りんご)

117

恋心灯されていた盆踊り

石関恵子 (いしぜき けいこ)

118

多摩川の夕焼に頬染められて

石関恵子 (いしぜき けいこ)

119

夕焼が薫る多摩川影ふたつ

石関恵子 (いしぜき けいこ)

120

ふるさとの夕焼溢れ大海へ

石関恵子 (いしぜき けいこ)

121

ふる里の鄙湯にかかる春灯

石田晴彦(いしだ はるひこ)

122

マルチ窓三粒蒔く郷春大根

石田晴彦(いしだ はるひこ)

123

古里の頂上孫の八重桜

石田晴彦(いしだ はるひこ)

124

枝打てば鶯競ふ故郷の山

石田晴彦(いしだ はるひこ)

125

娘の職場ネオマス持参故郷自慢

石田晴彦(いしだ はるひこ)

126

公園に千頭以上の神が居る

石田幸和(いしだ ゆきかず)

127

門前に奈良の都の祈り立つ

石田幸和(いしだ ゆきかず)

128

飾らない昔のままが魅力の地

石田幸和(いしだ ゆきかず)

129

吉野山下中上の桜咲く

石田幸和(いしだ ゆきかず)

130

飛鳥には石の文化が鎮座する

石田幸和(いしだ ゆきかず)

131

幼馴染みのはく息白き巫女姿

伊勢史朗(いせ しろう)

132

流氷祭アムール川の旅の終

伊勢史朗(いせ しろう)

133

漁火の見ゆる線路や卒業す

伊勢史朗(いせ しろう)

134

北の地や雪虫躍り身構へる

伊勢史朗(いせ しろう)

135

北の地の短き夏や雲ひとつ

伊勢史朗(いせ しろう)

136

10cm軒下地面氷生え

伊関美奈子(いせき みなこ)

137

霜月に手袋とこぐ我が愛車

伊関美奈子(いせき みなこ)

138

ふるさとは捥ぐ人の無く柿たわわ

磯野博康(いその ひろやす)

139

如是姫に軽くウインク初詣

磯野博康(いその ひろやす)

140

夏の雲見たくて志賀の峠越す

磯野博康(いその ひろやす)

141

御開帳人さまざまの句読点

磯野博康(いその ひろやす)

142

新緑の木曽赤一点丸ポスト

磯野博康(いその ひろやす)

143

どんど焼き現代用語辞典焼く

磯野博康(いその ひろやす)

144

この村も捥ぐ人の無く柿たわわ

磯野博康(いその ひろやす)

145

友人と瀬戸物祭り行きにけり

磯部香代(いそべ かよ)

146

文化祭制服で行き差をつけて

磯部香代(いそべ かよ)

147

甘海老の殻を家族でむきにけり

磯部香代(いそべ かよ)

148

お雑煮を食べてほっこり暖まる

磯部香代(いそべ かよ)

149

年末に私も彼も髪切った

磯部香代(いそべ かよ)

150

山麓線響く警笛日脚伸ぶ

磯村璋一(いそむら しょういち)

151

この国に幸わせの彩桜咲く

磯村璋一(いそむら しょういち)

152

軒に彩枯露柿カーテン甲斐の里

磯村璋一(いそむら しょういち)

153

我ひとつ妻には二つ苺食む

磯村璋一(いそむら しょういち)

154

まなかいに富士の霊峰秋気澄む

磯村璋一(いそむら しょういち)

155

名武将 おわり(尾張)ではじまり 盛り上がれ

磯村貴子(いそむら たかこ)

156

稚児たちよ 行列めでたや 千と生り

磯村貴子(いそむら たかこ)

157

五月晴れ ひょうたん池に 泳ぐ鯉

磯村貴子(いそむら たかこ)

158

ひっそりと 生まれし強者 夢のあと

磯村貴子(いそむら たかこ)

159

太閤さん どえりゃあビッグ ここお尾張

磯村貴子(いそむら たかこ)

160

一村を隠す赤蕪襖かな

井田あさみ(いだ あさみ)

161

湖またぐ曲線に浮く朧の灯

井田あさみ(いだ あさみ)

162

鴨撃ちの音索漠と湖渡る

井田あさみ(いだ あさみ)

163

遠くまで歩いて行きたし鰯雲

井田あさみ(いだ あさみ)

164

名刹の鐘を一撞き春近し

井田あさみ(いだ あさみ)

165

菜の花が岬をなすや琵琶の湖

井田寿一(いだ ひさかず)

166

近江路の旅の浦風かいつぶり

井田寿一(いだ ひさかず)

167

畳まれて日の匂い吐く鯉のぼり

井田寿一(いだ ひさかず)

168

化粧塩ほどよき鮎に焼かれおり

井田寿一(いだ ひさかず)

169

盆踊りやがて二重の輪となりぬ

井田寿一(いだ ひさかず)

170

郷の池寒鮒釣りの濃き匂

板倉実(いたくら みのる)

171

我が家の跡地に一羽夏燕

板倉実(いたくら みのる)

172

ふるさとは遠きほどよしあらばしり

板倉実(いたくら みのる)

173

柿落葉踏みてふるさと巡りけり

板倉実(いたくら みのる)

174

牡蠣食えば鐘は鳴らねど舌鼓

板倉実(いたくら みのる)

175

伊予柑をひとつ手に取る旅心

一井魁仙(いちい かいせん)

176

オリオンのふもと地図にはなき灯り

一井魁仙(いちい かいせん)

177

海鼠は眠るふるさとを捨てられず

一井魁仙(いちい かいせん)

178

ふるさとは菜の花ざかり豆電車

一井魁仙(いちい かいせん)

179

小春日の古墳かすかに火の記憶

一井魁仙(いちい かいせん)

180

小鮒煮るにほひ木戸まで漂ひて

市川茂人(いちかわ しげと)

181

柳腰草書の如き盆踊り

市川茂人(いちかわ しげと)

182

浴衣着て下駄はき乙女蛍狩

市川茂人(いちかわ しげと)

183

やんちゃっ児雛の前では淑やかに

市川茂人(いちかわ しげと)

184

鯖鮎に簗を閉ぢけり千曲川

市川茂人(いちかわ しげと)

185

秋夕焼海馬に浸みて痛むなり

一斤染乃      (いっこんそめの    )

186

剥く柿の螺旋を辿る故郷かな

一斤染乃      (いっこんそめの    )

187

湖畔には恐竜の夢見る蜻蛉

一斤染乃      (いっこんそめの    )

188

七色に残る味蕾や琵琶の鮎

一斤染乃      (いっこんそめの    )

189

恋をする鯰や湖に星群れて

一斤染乃      (いっこんそめの    )

190

湖を玉と抱ける初山河

伊東加寿 (いとう かず)

191

穂高より八ヶ岳より風の寒天田

伊東加寿 (いとう かず)

192

冬麗や八ヶ岳に神の名仏の名

伊東加寿 (いとう かず)

193

式年の杜の雪解け木やり歌

伊東加寿 (いとう かず)

194

柳絮舞ふ木落し坂の祭あと

伊東加寿 (いとう かず)

195

わが町の三寺詣り除夜の鐘

伊藤英司(いとう えいじ)

196

太箸の木の香ゆかしき祝善

伊藤英司(いとう えいじ)

197

大鳥居の真正面より初日の出

伊藤英司(いとう えいじ)

198

寒暁や手漕ぎ舟にて網代守

伊藤英司(いとう えいじ)

199

美濃飛騨の冬の里山徒歩の旅

伊藤英司(いとう えいじ)

200

産土の静寂(しじま)の憩ひ神の留守

伊藤和幸 (いとう かずゆき)

201

ふるさとの月白(つきしろ)の山影法師

伊藤和幸 (いとう かずゆき)

202

目瞑るやふるさとの窓いわし雲

伊藤和幸 (いとう かずゆき)

203

頓服をひとつ海辺に団扇置く

伊東  潔(いとう きよし)

204

馬肥ゆるベトナムの空は遠いかな

伊東  潔(いとう きよし)

205

障子貼る赤子は息を吸うており

伊東  潔(いとう きよし)

206

たしかめる羊の毛刈るごとき夢

伊東  潔(いとう きよし)

207

一堂にホットドリンク乗じたる

伊東  潔(いとう きよし)

208

自叙伝と城址と語る年の暮

伊藤健之介(いとう けんのすけ)

209

古色蒼然里の秋

伊藤健之介(いとう けんのすけ)

210

城下町曲路にやさし春の風

伊藤健之介(いとう けんのすけ)

211

彼岸花里のなまりは「したまわり」

伊藤健之介(いとう けんのすけ)

212

「な」言葉の里のなまりで盆踊り

伊藤健之介(いとう けんのすけ)

213

転んでも東京青葉できあがる

伊東幸子(いとう さちこ)

214

雀の巣南国土佐を曳いて来し

伊東幸子(いとう さちこ)

215

花終わる吉凶はどちらでもない

伊東幸子(いとう さちこ)

216

花林糖ぽりぽり母の毛糸編む

伊東幸子(いとう さちこ)

217

日本海に這いつくばって冬林檎

伊東幸子(いとう さちこ)

218

寒柝の宮町寺町音冴ゆる

伊藤鈴子(いとう すずこ)

219

極月とて寂と鎮もる只管打座

伊藤鈴子(いとう すずこ)

220

人里の冬や野猿の番外地

伊藤鈴子(いとう すずこ)

221

冬暁や部活の声の弾け来る

伊藤鈴子(いとう すずこ)

222

知恩院の百貫梵鐘除夜の鐘

伊藤鈴子(いとう すずこ)

223

太箸の木の香ゆかしき祝膳

伊藤鈴子(いとう すずこ)

224

大鳥居の真っ正面より初日の出

伊藤鈴子(いとう すずこ)

225

笑止千万のただ中の小春かな

伊東 類(いとう たぐい)

226

土臭しとは城跡の桜道

伊東 類(いとう たぐい)

227

新じゃがの宅配山裾に近づかん

伊東 類(いとう たぐい)

228

綿虫の息は太しと人の背ナ

伊東 類(いとう たぐい)

229

雪だるま寝顔は父に似てゐるよ

伊東 類(いとう たぐい)

230

ふるさとの光引きいる鰯雲

伊藤チエ(いとう ちえ)

231

濯ぎなどしたるは昔ほたる川

伊藤チエ(いとう ちえ)

232

新米を受けて広げる里の景

伊藤チエ(いとう ちえ)

233

魅力ない街と言われて今朝の春

伊藤弘子(いとう ひろこ)

234

シャバーニの視線の先の照紅葉

伊藤弘子(いとう ひろこ)

235

下町の心意気燃ゆ山車祭り

伊藤弘子(いとう ひろこ)

236

街が好き田舎も好き名古屋炎ゆる

伊藤弘子(いとう ひろこ)

237

城の春三英傑の夢は今

伊藤弘子(いとう ひろこ)

238

空っ風部活の声を運び来る

伊藤有紀(いとう ゆき)

239

冬枯や僧は雀に飯の粒

伊藤有紀(いとう ゆき)

240

風地蔵お愛想ほどに冬櫻

伊藤有紀(いとう ゆき)

241

屋台店冷かし歩く変哲忌

伊藤有紀(いとう ゆき)

242

寄鍋を囲むも無口和と絆

伊藤有紀(いとう ゆき)

243

減速の車窓故郷の山笑ふ

伊藤芳樹(いとう よしき)

244

ひた走る帰省列車のレール音

伊藤芳樹(いとう よしき)

245

煌めけるふるさとの川土筆摘む

伊藤芳樹(いとう よしき)

246

菩提寺は葷酒許さず竹の春

伊藤芳樹(いとう よしき)

247

高々と父祖伝来の鯉幟

伊藤芳樹(いとう よしき)

248

鮭のよう 生まれ故郷に 戻りたる

稲葉崇裕 (いなば たかひろ)

249

ふるさとの 庭の梅の木 蕾あり

稲葉崇裕 (いなば たかひろ)

250

ふるさとで 搗きたる餅の 柔らかさ

稲葉崇裕 (いなば たかひろ)

251

ふるさとの 年賀状で 友偲ぶ

稲葉崇裕 (いなば たかひろ)

252

空席の 無い炬燵見て 目を細む

稲葉崇裕 (いなば たかひろ)

253

月涼しうさぎとともに帰る道

井上卓朗(いのうえ たくろう)

254

玄関で待つ母照らす月明り

井上卓朗(いのうえ たくろう)

255

東京の訛り懐かし夏休み

井上卓朗(いのうえ たくろう)

256

石鎚山より如来のやうな春の月

井上征郎(いのうえ ただし)

257

床の間の七福神へ伊予みかん

井上征郎(いのうえ ただし)

258

梵の碑に葉桜の影札所寺

井上征郎(いのうえ ただし)

259

北国へ送る伊予柑燃ゆる色

井上征郎(いのうえ ただし)

260

灯台へつづく道なり夏みかん 

井上征郎(いのうえ ただし)

261

かまぼこが並ぶ老舗の年の市

井上靖(いのうえ やすし)

262

頬を染め酒匂の鮎で夜の膳

井上靖(いのうえ やすし)

263

武士道の曽我の梅林咲き匂ふ

井上靖(いのうえ やすし)

264

パキパキは古城いざなう落葉の音

井上靖(いのうえ やすし)

265

食積で老舗蒲鉾主役取り

井上靖(いのうえ やすし)

266

ふるさとの山はもえ出る夕やけや

伊野木 正(いのき まさし)

267

ふるさとにふる雨むらさきなつかしく

伊野木 正(いのき まさし)

268

ふるさとの湖にふえる二羽三羽

伊野木 正(いのき まさし)

269

ふるさとの沈む夕日なつかしく

伊野木 正(いのき まさし)

270

ふるさとの波止場にとびかうかもめ

伊野木 正(いのき まさし)

271

潮音と騒音を背に菰を巻く

井原三都子(いはら みつこ)

272

里山の緞帳となる葛黄葉

井原三都子(いはら みつこ)

273

狐火を灯して峠の古き塚

井原三都子(いはら みつこ)

274

都会での積もる話や雪囲い

井深靖久(いぶか やすひさ)

275

タカラヅカ 菖蒲(あやめ)あざやか 立ち姿

今北 渚(いまきた なぎさ)

276

大劇場 集う若葉の 清々しさ

今北 渚(いまきた なぎさ)

277

大劇場 緞帳朱深き 秋を知る

今北 渚(いまきた なぎさ)

278

木々芽ぐむ スターは舞台で 咲き誇る

今北 渚(いまきた なぎさ)

279

雪の空 星はきらめく タカラヅカ  

今北 渚(いまきた なぎさ)

280

枯露柿の甘くなるころ帰ります

今野龍二(いまの りゅうじ)

281

干大根別れの時の嘘ひとつ

今野龍二(いまの りゅうじ)

282

いつまでも遠きにありて去年今年

今野龍二(いまの りゅうじ)

283

手鞠唄手のなる方が避難先

今野龍二(いまの りゅうじ)

284

ふるさとは清き美し海の幸

いまのりょう(いまの りょう)

285

ふるさとは終わらぬ青い海の先

今野涼人 (いまの りょうと)

286

ゆらめきを神が見つめし野焼かな 

今野涼人 (いまの りょうと)

287

思い出は縁側渋茶桜餅

今野涼人 (いまの りょうと)

288

大雪や道も畑も田も山も

今野涼人 (いまの りょうと)

289

ひび割れに束を揃えし冬田かな 

今野涼人 (いまの りょうと)

290

哀れ蚊と闘いしが打ち勝てず

今鉾義信(いまほこ よしのぶ)

291

朝顔が一輪咲いて秋深し

今鉾義信(いまほこ よしのぶ)

292

からっ風蒼天に舞う冬衣

井村恵美(いむら えみ)

293

鳥賊求め広がる夜の星

井村恵美(いむら えみ)

294

冬の富士大山隠し雲隠し

井村恵美(いむら えみ)

295

惜春やバスの止まらぬ停留所

ゐるす(いるす)

296

妖怪や境港の冬の宿

岩尾邦彦(いわお くにひこ)

297

紅葉の雪か々りけり伯耆富士

岩尾邦彦(いわお くにひこ)

298

弓ヶ浜白兎の海や神歩き

岩尾邦彦(いわお くにひこ)

299

村芝居また一人出づ落とし差し

岩佐昌武(いわさ まさたけ)

300

提灯に歴史を宿す戸畑山

岩﨑達也(いわさき たつや)

301

映画にて市民がひとつ街づくり

岩﨑達也(いわさき たつや)

302

藤まつり家族が集う里帰り

岩﨑達也(いわさき たつや)

303

紫陽花に雨粒光る眼鏡橋

岩﨑葉子(いわさき ようこ)

304

ランタンの祭りに街が華やいで

岩﨑葉子(いわさき ようこ)

305

大晦日テレビで聴く年の鐘

岩島美月(いわしま みづき)

306

お正月遠い記憶の初日の出

岩島美月(いわしま みづき)

307

ぶらんこで近づく青空赤とんぼ

岩島美月(いわしま みづき)

308

天とどけじょんがら太鼓よ切なさよ

岩瀬秀司(いわせ しゅうじ)

309

故郷は疎開の村よ新茶汲む

岩田勇(いわた いさむ)

310

遠州は母の故郷鮎掛ける

岩田勇(いわた いさむ)

311

故郷といふほどでなし晦日蕎麦

岩田勇(いわた いさむ)

312

故郷は新婚の地雷御す

岩田勇(いわた いさむ)

313

無人駅続く故郷雲の峯

岩田勇(いわた いさむ)

314

ハングライダー飛ぶ 円の中 桃花見る

岩田喜久次(いわた きくじ)

315

桃色の 風吹き桃の花終わる

岩田喜久次(いわた きくじ)

316

半月に 手を翳しつ 桃摘果

岩田喜久次(いわた きくじ)

317

嬰の肌 労るごと 桃を獲る

岩田喜久次(いわた きくじ)

318

紀の川を 斜めに過ぎる 大しぐれ

岩田喜久次(いわた きくじ)

319

老いた我労る山河ありがたし

岩谷隆司(いわたに たかし)

320

分教場仲間集えば少年に

岩谷隆司(いわたに たかし)

321

何故涙出るか小さき分教場

岩谷隆司(いわたに たかし)

322

盆踊り村人の輪は絆の輪

岩谷隆司(いわたに たかし)

323

柿取りて叱られし和尚今は亡き

岩谷隆司(いわたに たかし)

324

ゆつくりと花火が歌ふ凪の島

岩中幹夫(いわなか みきお)

325

ふるさとは包帯となりて我つつむ

岩波啓子(いわなみ けいこ)

326

ちゃんづけて呼んで呼ばれるふるさとよ

岩波啓子(いわなみ けいこ)

327

ふるさとや缶けりセミとりかくれんぼ

岩波啓子(いわなみ けいこ)

328

秋祭りぼたもち食べて踊りけり

岩渕郁男(いわぶち いくお)

329

秋祭り3年に1回帰りけり

岩渕郁男(いわぶち いくお)

330

古里はコスモス咲いて土台のみ

岩渕郁男(いわぶち いくお)

331

リンゴ食いこらっと怒られ逃げたっけ

岩渕郁男(いわぶち いくお)

332

古里の水仙植えて話かけ

岩渕郁男(いわぶち いくお)

333

神苑を 着ぶくれの子ら 走る走る

岩船すぐる (いわふね すぐる)

334

富士仰ぎけなげなツツジ色添えて(静岡県)

植田尚宏(うえだ なおひろ)

335

越前の蟹の妙味で初節句(石川県金沢)

植田尚宏(うえだ なおひろ)

336

丹頂よ可憐に鳴くか雪の舞い(北海道釧路鶴居)

植田尚宏(うえだ なおひろ)

337

おいでやす湯豆腐通す南禅寺(京都市)

植田尚宏(うえだ なおひろ)

338

天尽きず秋刀魚の妙味秋の空(北海道釧路市)

植田尚宏(うえだ なおひろ)

339

江ノ島も遥かに見える大山山頂

上田文一(うえだ ふみかず)

340

紫陽花の青に埋まるや明月院

上田文一(うえだ ふみかず)

341

猪鍋に舌鼓打つ大野山

上田文一(うえだ ふみかず)

342

映画館出たら初雪みなとみらい

上田文一(うえだ ふみかず)

343

実平が迎える桜の湯河原駅

上田文一(うえだ ふみかず)

344

爺ちゃんと 飾るひな壇 男孫

上田康彦 (うえた やすひこ)

345

水車小屋 米つく音が こだませし

上田康彦 (うえた やすひこ)

346

抱かれて 泣く児笑う児 泥んこ祭り

上田康彦 (うえた やすひこ)

347

九十九里 百連竜凧 天翔る

上田康彦 (うえた やすひこ)

348

人の声 かき消し鳴る鐘 成田山

上田康彦 (うえた やすひこ)

349

荒波や 伊八よノミの手 止めてくれ

上田康彦 (うえた やすひこ)

350

佐原山車 鷹は仁愛 世に広げ

上田康彦 (うえた やすひこ)

351

花笠の赤に想いをのせ届け

上野桃佳(うえの ももか)

352

赤川の鏡に映る花火散る

上野桃佳(うえの ももか)

353

庄内柿祖母との思い出褪せぬ味

上野桃佳(うえの ももか)

354

荒磯に 生きよと歌う 白すすき

上原梨花(うえはら りか)

355

紙漉きの 一心に終え 冬銀河

上原梨花(うえはらりか)

356

波の華 父の面影 嫁ぐ日に

上原梨花 (うえはらりか)

357

冬河原 友禅流し 五彩伸び

上原梨花 (うえはらりか)

358

桑をはむ 音の懐かし 時雨かな

上原梨花 (うえはらりか)

359

登下校かつて蓮の実揺るる中

内田誠  (うちだ まこと )

360

汽水域なれば鯊釣安き竿

内田誠  (うちだ まこと )

361

捺染の浴衣工場高く干す

内田誠  (うちだ まこと )

362

蝗取りしたる田も消えビルの増ゆ

内田誠  (うちだ まこと )

363

白山の末社で見たる神楽かな

内田誠  (うちだ まこと )

364

山寺や 坂に始まる 薄紅葉

打浪紘一 (うちなみ こういち)

365

クリスマス 右近偲ぶや 窓に影

打浪紘一 (うちなみ こういち)

366

大王も 春眠中の 埴輪塚

打浪紘一 (うちなみ こういち)

367

コスモスの すべてひれ伏す 野分かな

打浪紘一 (うちなみ こういち)

368

あの峠 越えれば俺の 桃の里

内村明 (うちむら あきら)

369

ふるさとは ゆかしなつかしはこべまで 

内村明 (うちむら あきら)

370

山桃の 赤き実熟れて 海見えて

内村明 (うちむら あきら)

371

大掃除 空海像を 磨き上げ

宇都宮千瑞子(うつのみや ちずこ)

372

自然ある この地この場所 鍬を入れ

宇都宮 千瑞子(うつのみや ちずこ)

373

冬の日が六甲山をよじ登る

馬野将幸 (うまの まさゆき)

374

太閤の湯にこがらしの身を溶かす

馬野将幸 (うまの まさゆき)

375

太閤の湯を出でていざ初詣

馬野将幸 (うまの まさゆき)

376

布引の滝の間を縫ふ初音かな

馬野将幸 (うまの まさゆき)

377

名物を芭蕉も食ったか蝉時雨

梅津康治(うめつ やすはる)

378

獅子兜十四の山車の秋うらら

浦田穂積(うらた ほずみ)

379

ユネスコの文化遺産や秋の山車

浦田穂積(うらた ほずみ)

380

山車疾風祭り囃子か菊の風

浦田穂積(うらた ほずみ)

381

山車遺産唐津くんちや秋讃え

浦田穂積(うらた ほずみ)

382

鰯雲曳子胸張る山車遺産

浦田穂積(うらた ほずみ)

383

夜神楽や 温まりたる かっぽ酒

占部耕三(うらべ こうぞう)

384

犬吠えし 豬刈りや 冬の山

占部耕三(うらべ こうぞう)

385

グランドの 土竜の砦 踏み潰す

占部耕三(うらべ こうぞう)

386

凩に 脚掬われし 子犬かな

占部耕三(うらべ こうぞう)

387

野天湯に 母と見上げ し 寒昴

占部耕三(うらべ こうぞう)

388

ふるさとをはなれ尺蠖世を測る

江口武夫(えぐち たけお)

389

寒の水お国自慢の米を研ぐ

江口武夫(えぐち たけお)

390

故郷史にとっぷりつかり大昼寝

江口武夫(えぐち たけお)

391

鯉幟遺産の富士を尾でたたく

江口武夫(えぐち たけお)

392

水打って歪む地球の皺伸ばす

江口武夫(えぐち たけお)

393

汽車一両お国訛が帰省する

江口司(えぐち つかさ)

394

ふるさとの産声を知る花菜漬

江口司(えぐち つかさ)

395

帰省した土産話に国訛

江口司(えぐち つかさ)

396

ふるさとの干物のすだれみなとまち

海老原順子(えびはら じゅんこ)

397

亡き父母が待っていそうなさとの駅

海老原順子(えびはら じゅんこ)

398

夏来れば半裸で過ごすさとの父

海老原順子(えびはら じゅんこ)

399

ほろ酔いの海上花火揺れる恋

海老原順子(えびはら じゅんこ)

400

祭り好き幼なじみの顔ばかり

海老原順子(えびはら じゅんこ)

401

三味の音が涼しく響く阿波の盆

遠藤和子(えんどう かずこ)

402

阿波の国ぞめきの渦に満たされつ

遠藤和子(えんどう かずこ)

403

街中が乱舞の舞台に変わる盆

遠藤和子(えんどう かずこ)

404

風ゆるむ鳴門海峡ちょう一羽

遠藤和子(えんどう かずこ)

405

秘境の湯ともに浸かりしあきあかね

遠藤和子(えんどう かずこ)

406

想い出を旧友と語る月明り

遠藤克也(えんどう かつや)

407

君乗せて走る自転車暖るかった

遠藤克也(えんどう かつや)

408

また不通不便な田舎今自慢

遠藤克也(えんどう かつや)

409

ふるさとは租母の匂いと盲父仰ぐ

遠藤克也(えんどう かつや)

410

ふるさとを思うなつかしサクランボ

遠藤幸七(えんどう こうしち)

411

里帰りふるさとの味芋にかな

遠藤幸七(えんどう こうしち)

412

夏祭り夜空を色どる花火かな

遠藤幸七(えんどう こうしち)

413

ミシミシと何を思うか霜柱

遠藤幸七(えんどう こうしち)

414

輪舞せる春の大潮とどろなり

遠藤玲奈 (えんどう れな)

415

搗きたての餡餅抱き急ぐ帰路

遠藤玲奈 (えんどう れな)

416

白鷺の堰より魚を見定めり

遠藤玲奈 (えんどう れな)

417

背伸びせり山桃の実を仰ぐ子や

遠藤玲奈 (えんどう れな)

418

僥倖や眉山に沿ひて虹の映ゆ

遠藤玲奈 (えんどう れな)

419

初詣九人の兄姉逝く話題

及川貞志(おいかわ さだし)

420

春の海花束波に行き来して

及川貞志(おいかわ さだし)

421

復興の祈りを込めて花まつり

及川貞志(おいかわ さだし)

422

ふるさとの名水山葵市の宝

及川貞志(おいかわ さだし)

423

九人の子孫が宝年の暮

及川貞志(おいかわ さだし)

424

苺摘む少女の吾に逢ふ為に

大江美典(おおえ みのり)

425

泉辺の鈴に似てをり祖母の声

大江美典(おおえ みのり)

426

空蝉やふるさと今もいとほしく

大江美典(おおえ みのり)

427

各々の家の色あり金魚草

大江美典(おおえ みのり)

428

夫の家のグラジオラスに逢ひにゆく

大江美典(おおえ みのり)

429

ガチャ万と機織り自慢ウールだよ

大江豊 (おおえ ゆたか)

430

尾張美濃川の境に一夜城!

大江豊 (おおえ ゆたか)

431

来ぬ人をじっと待つ日の枯葉かな

大城戸壱(おおきど まこと)

432

噴煙のたなびく流れ稲穂波

大城戸壱(おおきど まこと)

433

枯葉散る十年振りの同窓会

大城戸壱(おおきど まこと)

434

ベランダの部屋に持ち込む福寿草

大城戸壱(おおきど まこと)

435

立冬や背すじ伸した高齢者

大城戸壱(おおきど まこと)

436

烏城 桜を濡らす 春の雪

大隈恵理香(おおくま えりか)

437

桜の咲く頃こたつ片づけ花見かな

大坂久子(おおさか ひさこ)

438

雪降る頃寒い思い出冬の夜

大坂久子(おおさか ひさこ)

439

かいこ飼ってた田舎の仕事思い出す

大坂久子(おおさか ひさこ)

440

五平もちみそごま付けておいしけれ

大坂久子(おおさか ひさこ)

441

おかいこ様思い出す田舎の秋

大坂久子(おおさか ひさこ)

442

アメを食べておせちを食べてお正月

大嶋正子(おおしま しょうこ)

443

おもちにしるこうれしいお正月

大嶋正子(おおしま しょうこ)

444

年末だ掃除をしてもち大会

大嶋正子(おおしま しょうこ)

445

赤間宮竜宮城の佇まい

大島すみ子  (おおしま すみこ)

446

壇ノ浦源平合戦今昔

大島すみ子  (おおしま すみこ)

447

東行庵(とうぎょうあん)高杉晋作祀られて

大島すみ子  (おおしま すみこ)

448

功山寺維新の志士たち集いて

大島すみ子  (おおしま すみこ)

449

長府散策乃木希典(のぎまれすけ)神社あり

大島すみ子  (おおしま すみこ)

450

八つの橋ニッキの香り春を呼ぶ

大菅 新(おおすが あらた)

451

古寺古刹四季折々に姿かえ

大菅 新(おおすが あらた)

452

雨上がり川面に映える大文字

大菅 新(おおすが あらた)

453

ハモ落とし京の五山に夏は来ぬ

大菅 新(おおすが あらた)

454

千年の都に灯る大文字

大菅 新(おおすが あらた)

455

除夜の鐘鳴らし年越し初詣で

大田宏泰(おおた ひろやす)

456

仁保川に菜の花光る河川敷

大田宏泰(おおた ひろやす)

457

ほたる狩り一の坂川蜷見えし

大田宏泰(おおた ひろやす)

458

宵闇に隠れて匂う金木犀

大田宏泰(おおた ひろやす)

459

柚子実り六年ぶりのお裾分け

大田宏泰(おおた ひろやす)

460

地の酒で友をもてなし城桜

大塚高史(おおつか たかし)

461

撮りましょか初日来姫の白鷺城

大塚高史(おおつか たかし)

462

子と歩む銀の馬車道年の宿

大塚高史(おおつか たかし)

463

立山の光る姿や冬晴間

大坪覚 (おおつぼ さとる)

464

立山に誓う背中や春の風

大坪覚 (おおつぼ さとる)

465

立山の重さや冬の終わり待つ

大坪覚 (おおつぼ さとる)

466

灯をおとし空新しき星祭

大西誠一(おおにし せいいち)

467

どこにでも座りどこでもにごり酒

大西誠一(おおにし せいいち)

468

灯を入れてより餅花の輝けり

大西誠一(おおにし せいいち)

469

拝殿に湯釜の滾る花祭

大西誠一(おおにし せいいち)

470

雛納め母の使ひしお大櫛

大西誠一(おおにし せいいち)

471

帰省したD51汽笛が響く町

大貫涼子(おおぬき りょうこ)

472

初もうで時報とともに開く宮

大貫涼子(おおぬき りょうこ)

473

秋晴れや生まれし本郷坂の下

大山実知子(おおやま みちこ)

474

あじさゐの百の株みて神の坂

大山実知子(おおやま みちこ)

475

面つけて狐ばやしや除夜詣

大山実知子(おおやま みちこ)

476

引き揚げて茶室で育った浅草寺

岡田絵美子(おかだ えみこ)

477

子供会桜の裏の弘福寺

岡田絵美子(おかだ えみこ)

478

山百合が満開だった千葉の山

岡田絵美子(おかだ えみこ)

479

市が立つ桜の下の鬼地母神

岡田絵美子(おかだ えみこ)

480

新橋は汽車とおでんとサラリーマン

岡田絵美子(おかだ えみこ)

481

ガラス瓶光った影は大花火

岡田 了(おかだ りょう)

482

夜空に桜が舞って星になる

岡田 了(おかだ りょう)

483

新米の 自慢花咲く 露天風呂

岡部晋一(おかべ しんいち)

484

蝉時雨 母と犬待つ 無人駅

岡部晋一(おかべ しんいち)

485

父の背の 戦傷洗う 帰省かな

岡部晋一(おかべ しんいち)

486

秋祭り 十五年振りに 打つ太鼓

岡部晋一(おかべ しんいち)

487

野道咲く コスモスが呼ぶ 夢の中

岡部晋一(おかべ しんいち)

488

橋杭岩を覆ひて余す大夕焼

岡本寿夫(おかもと としお)

489

父親と競い合ってた茸とり

小川正男(おがわ まさお)

490

秋深し行列してた貴船さん

小川正男(おがわ まさお)

491

八木節を唱い踊った夏の夜

小川正男(おがわ まさお)

492

あぜ道を沢ガニ帰る田んぼ中

沖胡博雅(おきえびす ひろまさ)

493

赤トンボふる里の空を飛びまわる

沖胡博雅(おきえびす ひろまさ)

494

諸町と云ふ一町内の雛祭

小倉草人(おぐら そうじん)

495

紅葉見の深耶馬の日本一

小倉草人(おぐら そうじん)

496

わが街の恒例人間雛かな

小倉草人(おぐら そうじん)

497

父の日の父の孤独を子は知らず

小倉草人(おぐら そうじん)

498

元日やどこから見ても八面山

小倉草人(おぐら そうじん)

499

夏の夜巻藁車楽早替わり

尾崎ひろし(おざき ひろし)

500

北国の友の送りし流れ星

長永吉広(おさなが よしひろ)

501

皹のできて母似の足の指

長永吉広(おさなが よしひろ)

502

乱舞するホタル祭りの夕間暮れ

小澤高男(おざわ たかお)

503

蛍火や蒼白き光のをちこちに

小澤高男(おざわ たかお)

504

蛍火やはかなき命を闇に舞う

小澤高男(おざわ たかお)

505

木枯らしが 山に錦の 衣着せ

小沢寛子(おざわ ひろこ)

506

孫九人 ひしめく六畳 京の盆

小沢寛子(おざわ ひろこ)

507

冬空に稲荷の賽銭投げ上げる

尾田俊彦(おだ としひこ)

508

出れば金五輪の華がいる大府

小田切充(おだぎり みつる)

509

リオで金何枚出たかレスリング

小田切充(おだぎり みつる)

510

柿食いし学校通り大府の秋

小田切充(おだぎり みつる)

511

住みますかアトレ大府で郷里の春

小田切充(おだぎり みつる)

512

デザートに一皿いかが大府のぶどう

小田切充(おだぎり みつる)

513

帰省子に山河は青き無人駅

小田中準一(おだなか じゅんいち)

514

打ち上げし舟そのままに晩夏光

小田中準一(おだなか じゅんいち)

515

裸婦像の髪なびかせて青嵐

小田中準一(おだなか じゅんいち)

516

幼名で招かれ踊る夏祭り

小田中準一(おだなか じゅんいち)

517

立つ波の固く鋭く冬の川

小田中準一(おだなか じゅんいち)

518

伸び盛る梅の若葉の窓濡らす

小野泰之(おの やすゆき)

519

晩秋や裏山下る今朝の風

小野泰之(おの やすゆき)

520

庭先の初音に今朝の目覚めかな

小野泰之(おの やすゆき)

521

主をらぬ庭の花石蕗灯りかな

小野泰之(おの やすゆき)

522

たたずみて風の音聴く墓参り

小野泰之(おの やすゆき)

523

テレビ見て雑煮の歴史わかりけり

小野安代(おの やすよ)

524

過去知らず食べてた雑煮武士の味

小野安代(おの やすよ)

525

メディアに武家の雑煮と知らされる

小野安代(おの やすよ)

526

雑煮にもヒストリーあり勇気わく

小野安代(おの やすよ)

527

青き志摩寒晴の空を見やる海

小野 隆一 (おの りゅういち)

528

大輪の 花咲く花火 夢のせて

小野隆史 (おの りゅうし)

529

伝統を つないであげる 大花火

小野隆史 (おの りゅうし)

530

新米を 惜しまずつぶす きりたんぽ

小野隆史 (おの りゅうし)

531

ハタハタの おすそ分けは 雄ばかり

小野隆史(おの りゅうしん)

532

朝昼晩 ハタハタ食べて 年を越す

小野隆史(おの りゅうしん)

533

竿灯の 技競い合う パフォーマー

小野隆史(おの りゅうしん)

534

花明りしどろもどろの裏目読み

小野寺俊子(おのでら としこ)

535

なんとなく大人になれるお正月

小野寺俊子(おのでら としこ)

536

どのあたり吹かるるばかり敷からし

小野寺俊子(おのでら としこ)

537

なにもかも失ひしより地虫出づ

小野寺遥(おのでら はるか)

538

ふるさとのあちらこちらにもみいづる

小野寺遥(おのでら はるか)

539

ほととぎす忍び音かしら聞きもらす

小野寺遥(おのでら はるか)

540

ひつそりと坐り直して山笑ふ

小野寺迪(おのでら みち)

541

しゃぼん玉散らばつてゆくお友達

小野寺迪(おのでら みち)

542

大勢に逸れてぷつつん春の雷

小野寺迪(おのでら みち)

543

歌留多取り鶴舞う形に育まれ

小幡由美子(おばた ゆみこ)

544

笑ひ講つられて笑ふ師走かな

小畑律子(おばた りつこ)

545

春空やふく鍋隊は熊本へ

小畑律子(おばた りつこ)

546

海響館春のイルカは育休に

小畑律子(おばた りつこ)

547

白熊ユキ南の街に三十年

小畑律子(おばた りつこ)

548

船平山ゆふすげ平家落人や

小畑律子(おばた りつこ)

549

風が舞う 鈴蘭ゆらし 香る道

尾見淑枝(おみ よしえ)

550

みすゞ刈る雪解の国の川疾し

皆空 眞而(かいくう しんじ)

551

箱入りの娘のやうな林檎着く

皆空 眞而(かいくう しんじ)

552

羚羊の佇ちて思ひを反芻す

皆空 眞而(かいくう しんじ)

553

新米や木曽駒ヶ岳龍の川

皆空 眞而(かいくう しんじ)

554

登り詰め雷鳥見やる一万尺

皆空 眞而(かいくう しんじ)

555

冬を待つベンチの案山子無人駅

香川明(かがわ あきら)

556

賑わいを案山子に託す過疎の村

香川明(かがわ あきら)

557

道端に並ぶ蜜柑や遍路道

香川明(かがわ あきら)

558

柿みかん潮風夕日瀬戸の島

香川明(かがわ あきら)

559

富士映る湖 四季と 思い出よ

笠井伊佐夫(かさい いさお)

560

ホウトウと 野菜の美味に 舌鼓

笠井伊佐夫(かさい いさお)

561

ふるさとの小包 夏の においする

笠井伊佐夫(かさい いさお)

562

富士急に 揺られて 父の墓参り

笠井伊佐夫(かさい いさお)

563

理科室の窓一せいにシャボン玉

笠井民好(かさい たみよし)

564

秋天の笛に崩るる組体操

笠井民好(かさい たみよし)

565

椿の実母の調度におろく櫛

笠井民好(かさい たみよし)

566

ハンガーに猫背のままの余寒かな

笠井民好(かさい たみよし)

567

その世にもいじめあるらし羽抜鶏

笠井民好(かさい たみよし)

568

下町の 祭りの活気に 江戸の粋

笠井真理子 (かさい まりこ)

569

空見上げ 上野の桜の トンネルよ

笠井真理子 (かさい まりこ)

570

細い路地 東京下町 猫遊ぶ

笠井真理子 (かさい まりこ)

571

一本の しだれ桜が 手を広げ

笠井真理子 (かさい まりこ)

572

浅草や うまい老舗は 行列中

笠井真理子 (かさい まりこ)

573

奥久慈の秘めておきたき鮎の宿

鹿志村のぼる(かしむら のぼる)

574

破魔矢の子乗せて始発の鹿島線

鹿志村のぼる(かしむら のぼる)

575

新茶買ふ笠間稲荷の門前に

鹿志村のぼる(かしむら のぼる)

576

那珂川の苔の香しるき子持鮎

鹿志村のぼる(かしむら のぼる)

577

七輪のプーとふくれしもちうれし

柏京子(かしわ きょうこ)

578

大食いはもちはつかぬがあくたいつき

柏京子(かしわ きょうこ)

579

初詣で露店のイカに気もそぞろ

柏京子(かしわ きょうこ)

580

来年も花美みせてとお隣さん

柏京子(かしわ きょうこ)

581

誰も見ぬ松竹梅写メにす

柏京子(かしわ きょうこ)

582

天高し世界遺産の溶鉱炉 

片桐清子(かたぎり きよこ)

583

もてなしの口切の茶を点てにけり

片桐清子(かたぎり きよこ)

584

闇揺らし山鹿灯籠踊りかな 

片桐清子(かたぎり きよこ)

585

啓蟄や新しい靴買ふことに

片桐清子(かたぎり きよこ)

586

花嫁のヴェールまぶしき小春かな

片桐清子(かたぎり きよこ)

587

ふるさとは即ち柿の木の一本

片山淳子(かたやま じゅんこ)

588

少年は早や老年や白桔梗

片山淳子(かたやま じゅんこ)

589

母の日や昭和のひそむ小抽斗

片山淳子(かたやま じゅんこ)

590

山頂や愛宕神社へ初詣

勝又 薫(かつまた かおる)

591

八王子神社に詣で三拝す

勝又 薫(かつまた かおる)

592

もみじ狩りみんなで行こう野中山

勝又 薫(かつまた かおる)

593

野中山いろはもみじも色付きぬ

勝又 薫(かつまた かおる)

594

正月や指呼の間見ゆる富士の山

勝又 薫(かつまた かおる)

595

みくりやのわらじ祭りの奇祭かな

勝又正弘(かつまた まさひろ)

596

大わらじ担ぐ女の夏祭り

勝又正弘(かつまた まさひろ)

597

大わらじ二人で引いて夏の夜

勝又正弘(かつまた まさひろ)

598

富士娘選びみくりや夏は来ぬ

勝又正弘(かつまた まさひろ)

599

指呼の間に富士を仰ぎて三ケ日

勝又正弘(かつまた まさひろ)

600

東山湖染める夕日の冬至かな

勝又充子(かつまた よしこ)

601

善竜寺つく人多し除夜の鐘

勝又充子(かつまた よしこ)

602

久保川のもみじの里の祭りかな

勝又充子(かつまた よしこ)

603

久保川や雪解水を集めたり

勝又充子(かつまた よしこ)

604

久保川の右岸を散歩春うらら

勝又充子(かつまた よしこ)

605

納税で 喜び2倍、ふるさとへ

加藤啓子(かとう けいこ)

606

盆帰る、楽しみにまた、がんばれる

加藤啓子(かとう けいこ)

607

子の自慢 言えるの母だけ おもいきり

加藤啓子(かとう けいこ)

608

明日帰る ウキウキ母の 声弾む

加藤啓子(かとう けいこ)

609

故郷の 雪のたよりに ふゆじたく

加藤啓子(かとう けいこ)

610

狸見て 自然が残る 多摩の夜

加藤弘美(かとう ひろみ)

611

河原には たくさんの鳥たちが お散歩中

加藤弘美(かとう ひろみ)

612

小松菜と畑で踊る都会道

加藤正樹(かとう まさき)

613

祖父と祖母ミレーの絵に入り棚田刈る

加藤夢衣(かとう ゆい)

614

風さらす 干し大根は 波をなし

金岡隆 (かなおか たかし)

615

青空に そびゆる立山 白眩し

金岡隆 (かなおか たかし)

616

冷気にも けなげや道端に ふきのとう

金岡隆 (かなおか たかし)

617

鱒寿しや 春祭り膳 その昔

金岡隆 (かなおか たかし)

618

返ありて 届いてくれしよ 背戸の柿

金岡隆 (かなおか たかし)

619

御出身地をお書き添え 大分県

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

620

応募作品 辛うじて残るふるさと春の地震

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

621

団栗といふふるさとを持ち帰る

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

622

職業も趣味も漁師や地鯖割く

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

623

早乙女となる子どもらや顔に泥

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

624

ふるさともトマトの味も懐かしき

金澤諒和 (かなざわ りょうかん)

625

町二分恵比寿大黒綱を引く

金深雅幸(かなふか まさゆき)

626

干蘭盆会灯籠花火で夜を焦がす

金深雅幸(かなふか まさゆき)

627

寒の市2月10日は今も活き

金丸孝助(かなまる こうすけ)

628

どんど焼き幼き頃の集う場所

金丸孝助(かなまる こうすけ)

629

煎餅汁八戸菊が花をそえ

金田正太郎(かねた しょうたろう)

630

いにしえの合掌土偶永久を語る

金田正太郎(かねた しょうたろう)

631

柿のれん軒先飾る秋花火

金田正太郎(かねた しょうたろう)

632

寒立馬地に踏み堪えし羅漢かな

金田正太郎(かねた しょうたろう)

633

イワシ干し銀鱗の波敷きつめし

金田正太郎(かねた しょうたろう)

634

花いまだ四百柱の志士眠り

兼久ちわき (かねひさ ちわき)

635

カルストの地獄谷より揚雲雀

兼久ちわき (かねひさ ちわき)

636

おいでませと鳥語飛び交ふ椿山

兼久ちわき (かねひさ ちわき)

637

ザビエルの布教の井より天道虫

兼久ちわき (かねひさ ちわき)

638

ドリーネの風巻きあげて鷹渡る

兼久ちわき (かねひさ ちわき)

639

ブッポウソウ村の景色を映す羽 

兼宗遥(かねむね はるか)

640

柚子の香で加工場村に朝を告ぐ

兼宗遥(かねむね はるか)

641

一日が柚子の香りで始まった 

兼宗遥(かねむね はるか)

642

いつだってにぎやか駅は交流の場

兼宗遥(かねむね はるか)

643

雪の窓二両の電車ゆったりと

兼宗遥(かねむね はるか)

644

ふるさとは箱庭のまま夏祭り

叶昌彦(かのう まさひこ)

645

少しずつ家族替わって初詣

叶昌彦(かのう まさひこ)

646

露天湯をひとつ残して山眠る

叶昌彦(かのう まさひこ)

647

在りし日の祖母と見上げた星祭

叶昌彦(かのう まさひこ)

648

ふるさとはタイムカプセル花の下

叶昌彦(かのう まさひこ)

649

目の奥に 変わらぬままの 景色あり

亀川富雄 (かめかわとみお)

650

デング熱なくて代々木野駆け回る

亀山枝里(かめやま えり)

651

震災後 人が集いて 桜愛で

鴨志田祐一(かもしだ ゆういち)

652

故郷の 桜に集う 震災後

鴨志田祐一(かもしだ ゆういち)

653

故郷の 訛懐かし 盂蘭盆会

鴨志田祐一(かもしだ ゆういち)

654

蝉時雨 里の自慢を 子に語る

鴨志田祐一(かもしだ ゆういち)

655

蝉時雨 帰省の車窓で 子らと聞く

鴨志田祐一(かもしだ ゆういち)

656

年賀売る郵便局の細格子

河合要(かわい かなめ)

657

雛飾るむかし旅籠の箱階段

河合要(かわい かなめ)

658

カマキリが 首をかしげて 我を見る

河合ひろたか (かわい ひろたか)

659

お囃子が遠く近くに祭り告げ

河合ひろたか(かわい ひろたか)

660

影ふみや子ら駆けまわるお十五夜  

河合ひろたか(かわい ひろたか)

661

夏休み日暮し川で魚追い 

河合ひろたか(かわい ひろたか)

662

木屑や祭客みな帰りけり

河上輝久(かわかみ てるひさ)

663

木屑や祭の杯盤そのままに

河上輝久(かわかみ てるひさ)

664

眼静まる眼下の村や寒の月

河上輝久(かわかみ てるひさ)

665

仲秋の月下の森の御神灯

河上輝久(かわかみ てるひさ)

666

満開の桜並木の学生街

河上美智子(かわかみ みちこ)

667

学生街目抜き通りの桜かな

河上美智子(かわかみ みちこ)

668

ふるさとのおとこに帰へす祭り笛

川崎憲治(かわさき けんじ)

669

泉州の男の証し神輿瘤

川崎憲治(かわさき けんじ)

670

カルデラの美しき眞昼のきりぎりす

川﨑丈二(かわさき じょうじ)

671

山頭火たどる古刹や秋深し

川﨑丈二(かわさき じょうじ)

672

しぐれ己の予報どうりの朝の雨

川﨑丈二(かわさき じょうじ)

673

大天守銀杏黄葉の時なりて

川﨑丈二(かわさき じょうじ)

674

噴く阿蘇の湯だまり熱き寒の空

川﨑丈二(かわさき じょうじ)

675

天も地も朱雀の血潮古都の秋

川﨑岳史(かわさき たけし)

676

降る雪を急かす者なし無人駅

川﨑岳史(かわさき たけし)

677

我が神と鳴く鹿山は輝きぬ

川﨑岳史(かわさき たけし)

678

与一の子 夏を歩くは 奥州道

川崎鉄平(かわさき てっぺい)

679

過去帳に先祖の名前秋の寺

川面得英(かわつら とくひで)

680

灯台の岬の神社松手入れ

川面得英(かわつら とくひで)

681

大わらじ担ぐ裸の男たち

川面得英(かわつら とくひで)

682

伊勢海老の変身見事湯気上がる

川面得英(かわつら とくひで)

683

砂浜にサンダル一つ残る秋

川面得英(かわつら とくひで)

684

雪吊りの縄が名園人を呼ぶ

河西健二(かわにし けんじ)

685

旅人も一句を詠みし冬桜

河西健二(かわにしけんじ)

686

横笛の音の澄み渡る良夜かな

河西健二(かわにしけんじ)

687

冬晴れや園観光の人続く

河西健二(かわにしけんじ)

688

柿太く太く育ちてさ庭かな

河野恵太(かわの けいた)

689

柿太し分けあい喰ぶる孫ひ孫

河野恵太(かわの けいた)

690

御先祖に大柿二ツ鐘二ツ

河野恵太(かわの けいた)

691

老いたれば老の味噌汁ほうれん草

河野恵太(かわの けいた)

692

服薬は命の手綱冬深む

河野恵太(かわの けいた)

693

夕焼の空にふるさと通りやんせ

河村正浩(かわむら まさひろ)

694

たそがれの鐘にふるさと冴返る

河村正浩(かわむら まさひろ)

695

金風を鳴かせふるさと老いて行く

河村正浩(かわむら まさひろ)

696

山茶花を散らし鎮守の息遺ひ

河村正浩(かわむら まさひろ)

697

うぐひすを啼かせふるさと中世の地

河村正浩(かわむら まさひろ)

698

ガキ大将山・川・緑おれの庭

河本悦子(かわもと えつこ)

699

四季しらすふるさとの色いまごろは?

河本悦子(かわもと えつこ)

700

つくごとに 思ひ去来す 除夜の鐘

川良則男 (かわら のりお)

701

初春に 澄む空あおぎ みのりの日思ふ

川良則男 (かわら のりお)

702

弥生祭病院前でバスを降り

菊池洋勝(きくち ひろかつ)

703

新涼や止まらず進む眠り猫

菊池洋勝(きくち ひろかつ)

704

大谷石蛙を彫るる鑿の声

菊池洋勝(きくち ひろかつ)

705

墓終い相談に行く蓮かな

菊池洋勝(きくち ひろかつ)

706

風通し良い教室の匂いかな

菊池洋勝(きくち ひろかつ)

707

空の青海の囁き畑のさざ波

菊池牧子(きくち まきこ)

708

みどりの田 四方に連なる 山優し

菊池和徳(きくちか ずのり)

709

信号機ないのはのどかなしるしです

岸田重夫(きしだ しげお)

710

父母眠る丘は風の見える場所

岸田重夫(きしだ しげお)

711

木枯らしやふるさとに吹く音優し

岸野孝彦 (きしの たかひこ)

712

ふるさとは深き茜の初日の出

岸野孝彦 (きしの たかひこ)

713

初恋の娘住みけり寒椿

岸野孝彦 (きしの たかひこ)

714

子が連れし娘もてなす柚子湯かな

岸野孝彦 (きしの たかひこ)

715

縁側で思い出めぐる日向ぼこ

岸野孝彦 (きしの たかひこ)

716

川沿いはみな銀鮎の上りきて

岸野由夏里(きしの ゆかり)

717

杏咲く北アルプスの白きまま

吉瀬秀子(きせ ひでこ)

718

ふるさとに残るともがら村歌舞伎

吉瀬秀子(きせ ひでこ)

719

陵は霞の海に不動なり

喜多隆文(きた たかふみ)

720

山之辺の万葉歌碑に

喜多隆文(きた たかふみ)

721

帰省して方言戻る歌の宴

北内康文(きたうち やすふみ)

722

群雀程好く食えよおらが米

北内康文(きたうち やすふみ)

723

人恋し白鷺ばかり藍の里

北内康文(きたうち やすふみ)

724

化かされて狸をまつる町となり

北内康文(きたうち やすふみ)

725

重い服脱いで休めよ初燕

北内康文(きたうち やすふみ)

726

紅葉狩り 小春日和の 息吹かな

北谷 匠(きたや たくみ)

727

やはらかい ふるさと時間 小鳥来る

吉川弘子(きっかわ ひろこ)

728

ふるさとの 風は七色 青山河

吉川弘子(きっかわ ひろこ)

729

ふるさとを 担いでもてなす 祭り笛

吉川弘子(きっかわ ひろこ)

730

祭り寿司 ふるさと色に かがやけり

吉川弘子(きっかわ ひろこ)

731

ふるさとに 里神楽といふ 宝あり

吉川弘子(きっかわ ひろこ)

732

総立ちの向日葵 村は静かなり

木戸明子(きど あきこ)

733

一山にこぼるる秋の夕日かな

木戸明子(きど あきこ)

734

一本の道曼珠沙華 曼珠沙華

木戸明子(きど あきこ)

735

エビふりゃーうみゃーよ名古屋一度はおいで

鬼頭慶(きとう けい)

736

帰る場所いつでもそこにあるわが家

鬼頭慶(きとう けい)

737

雨上がり虹がかかれば心ほどけし

鬼頭慶(きとう けい)

738

あったかい家族団らん冬にも負けじと

鬼頭慶(きとう けい)

739

年老いた母の背中に愛しさ感じ

鬼頭慶(きとう けい)

740

千歳飴ふりふり遊ぶ氷川さま

桐山榮壽(きりやま えいじゅ)

741

薄氷を 踏む子を望む 受験生

近郷元信 (きんごう もとのぶ)

742

ハラハラと 焦る気持ちと 積もる雪

近郷元信 (きんごう もとのぶ)

743

冬の恋 手から解ける 細雪

近郷元信 (きんごう もとのぶ)

744

赤トンボ 無縁仏に 墓参り

近郷元信 (きんごう もとのぶ)

745

梅雨の日に 傘の迷子が 待ちぼうけ

近郷元信 (きんごう もとのぶ)

746

稲実り祭りの準備里帰り

草道久幸(くさみち ひさゆき)

747

噴煙が錦江湾に映る冬

草道久幸(くさみち ひさゆき)

748

梅干しに命ぐるみの郷の母

葛岡昭男(くずおか あきお)

749

渓谷のしぶきに濡れる初紅葉

葛岡昭男(くずおか あきお)

750

ふるさとで昭和を生きた花筵

葛岡昭男(くずおか あきお)

751

虫干やときめき残る母の帯

葛岡昭男(くずおか あきお)

752

大銀杏耳をすまして寺の坂

葛岡昭男(くずおか あきお)

753

石灼けて白きマリアの手より蝶

工藤進(くどう すすむ)

754

蟻が蟻担ぎ合ふ影濃かりけり

工藤進(くどう すすむ)

755

ふたたびの余震に点す夜長の灯

工藤進(くどう すすむ)

756

海が哭く海の骨哭く涅槃西風

工藤進(くどう すすむ)

757

野暮言はず語らず燗を熱うせよ

工藤進(くどう すすむ)

758

あっぱれあっぱれ季節はめぐる寒固

工藤ひろえ(くどう ひろえ)

759

黒い赤い水口の鯉寒かろな

工藤ひろえ(くどう ひろえ)

760

北下しあの木この木も宝だよ

工藤ひろえ(くどう ひろえ)

761

夢さがし春の野原に出て観るか

工藤ひろえ(くどう ひろえ)

762

初御空きざはし登り夢探し

工藤ひろえ(くどう ひろえ)

763

ふるさとは 在りし日浮かぶ 蜃気楼

工藤郁則 (くどう ふみのり)

764

雪踏みの 思い出残る 通学路

工藤郁則 (くどう ふみのり)

765

お雑煮の 四角い餅に 舌鼓

工藤郁則 (くどう ふみのり)

766

み仏に 思いを寄せる 除夜の鐘

工藤郁則 (くどう ふみのり)

767

白雪の 陽だまり犬が まっしぐら

工藤郁則 (くどう ふみのり)

768

ふるさとの匂いや畦を焼くけむり

國田邦子(くにた くにこ)

769

関門のさくらをちらす汽笛かな

國田邦子(くにた くにこ)

770

合戦の海へ還りし平塚雛

國田邦子(くにた くにこ)

771

花火果て海峡に闇ひろがれり

國田邦子(くにた くにこ)

772

からころと 下駄の音歌う 夏祭り

久保裕希子 (くぼ ゆきこ)

773

紅はるか ほんのりやさしく 甘い味

久保裕希子 (くぼ ゆきこ)

774

流れゆく 雲を見つめて 郷思ふ

久保裕希子 (くぼ ゆきこ)

775

生きたいと 咽び泣く夏 蝉しぐれ

久保裕希子 (くぼ ゆきこ)

776

古河カルタ 家族で勝負 冬休み

久保裕希子 (くぼ ゆきこ)

777

かりがねも一気に下る故郷へ

久保由美子(くぼ ゆみこ)

778

里帰えり会うたび背丈と声がわり

久保由美子(くぼ ゆみこ)

779

お酒を飲むとついでてしまう国なまり

久保良勝(くぼ よしかつ)

780

20年振り犬と猫まで高齢化

久保良勝(くぼ よしかつ)

781

郷里の声に七色の小鳥来る

久保良勝(くぼ よしかつ)

782

海がない大和盆地の春がすみ

久保田京子(くぼた きょうこ)

783

あけぼのに紅葉化粧の二上山

久保田京子(くぼた きょうこ)

784

台風も避けてとおるよ奈良盆地

久保田京子(くぼた きょうこ)

785

見上げると おかえりなさいと 満点の星

久保田夏子(くぼた なつこ)

786

ふるさとの 『遠里小野(おりおの)』の名よ 永久にあれ

久保田洋二 (くぼた ようじ)

787

ふるさとの 長屋の井戸に 集う朝

久保田洋二 (くぼた ようじ)

788

遠里小野の 夏はソワソワ 住吉さん

久保田洋二 (くぼた ようじ)

789

浴衣着て 踊るあの子に 恋ほのか

久保田洋二 (くぼた ようじ)

790

大和川 土手にでるんや つくしんぼ

久保田洋二 (くぼた ようじ)

791

りんご捥ぎへっぴり虫の害に泣き

熊田玲子(くまだ れいこ)

792

大花火きみの横顔そっとみる

熊田玲子(くまだ れいこ)

793

さくらさくらはしか地蔵の頭撫で

熊田玲子(くまだ れいこ)

794

さくらさくら爪音胸に響きをり

熊田玲子(くまだ れいこ)

795

みちのくの笑みのはじまり福寿草

粂田俊子(くめた としこ)

796

冬耕や手足の長き後継者

粂田俊子(くめた としこ)

797

月山や緋色紅色ななかまど

粂田俊子(くめた としこ)

798

吊されて百面相のおけさ柿

粂田俊子(くめた としこ)

799

土柔き方へ太りて山の芋

粂田俊子(くめた としこ)

800

雪愛でて温泉浸り志賀の猿

倉石芳雄(くらいし よしお)

801

霧慕情外人そそと妻籠宿

倉石芳雄(くらいし よしお)

802

盆踊り仏も乗り出す善光寺

倉石芳雄(くらいし よしお)

803

筆の里子供の髪で筆作り

倉本純(くらもと じゅん)

804

ふるさとや花野の扉開け放つ

栗原節子(くりはら せつこ)

805

茅葺きは滅びの美学あけび爆ぜ

栗原節子(くりはら せつこ)

806

たっぷりと陽を浴び信濃柿たわわ

栗原節子(くりはら せつこ)

807

農に生き日の出を拝む日焼けの手

栗原節子(くりはら せつこ)

808

粘りつくよう六月の麓の灯

栗原節子(くりはら せつこ)

809

同じには 出来ぬお雑煮 母の味

黒澤玲子(くろさわ れいこ)

810

瞼とじ 見えるは友と ランドセル

黒澤玲子(くろさわ れいこ)

811

若かりし 恋の思い出 彼いずこ   

黒澤玲子(くろさわ れいこ)

812

亡き祖母に 守られ今は 母の歳

黒澤玲子(くろさわ れいこ)

813

懐かしむ ふるさとの家 いま鉄筋

黒澤玲子(くろさわ れいこ)

814

散る桜 閉じるまぶたに 友の顔

黒須俊夫(くろす としお)

815

過疎となる 遠き思いで 蝉の声

黒須俊夫(くろす としお)

816

山菜が 並ぶふるさと 春つげる 

桑嶋幸子(くわじま こうこ)

817

段ボール 開ければふるさと 母想う

桑嶋幸子(くわじま こうこ)

818

狭き空 仰ぎ想うは 我が郷里 

桑嶋幸子(くわじま こうこ)

819

ふるさとと 呼べるは親の ありがたさ 

桑嶋幸子(くわじま こうこ)

820

古き国深き流れに花火映え

桑野正樹(くわの まさき)

821

この里はつつじを偲ぶ国創め

桑野正樹(くわの まさき)

822

櫨並木千古を仰ぐ大社

桑野正樹(くわの まさき)

823

ハマの雨紫陽花薫る異人館

小池進(こいけ すすむ)

824

梅の水戸黄門さまは卋を照らす

小泉信一(こいずみ しんいち)

825

偕楽園梅に人影和みおる

小泉信一(こいずみ しんいち)

826

春を呼ぶ卋のさきがけや偕楽園

小泉信一(こいずみ しんいち)

827

黄門さま和の苗配るご漫遊

小泉信一(こいずみ しんいち)

828

梅の水戸大儀を学ぶ弘道館

小泉信一(こいずみ しんいち)

829

波音はふるさとの唄春の唄

小泉信也(こいずみ しんや)

830

ふるさとは父母の優しき春の風

小泉信也(こいずみ しんや)

831

あちこちで 蝉の生き様 山が鳴き

小出典弘(こいで のりひろ)

832

菜の花や 旅人応援 華街道

小出典弘(こいで のりひろ)

833

そこここに 命の芽吹き 応援花

小出典弘(こいで のりひろ)

834

木漏れ日の シャワーに心 清められ

小出 博(こいで ひろし)

835

菜の花や  思い思いに 蝶も舞う

小出 博(こいで ひろし)

836

新米の 至福の一品 塩むすび

小出慶愛(こいで よしえ)

837

薫風に なびかれ聞こゆ 鳥の声

小出慶愛(こいで よしえ)

838

子供連れ 宝探しや 潮干狩り

小出慶愛(こいで よしえ)

839

どの道を選び帰るも稲穂波

合志義文(ごうし よしふみ)

840

青春のどのページにも青山河

合志義文(ごうし よしふみ)

841

春地震われ地の塩となりぬべし

合志義文(ごうし よしふみ)

842

帰省して廃校の樹を抱きにゆく

合志義文(ごうし よしふみ)

843

簡易風呂より眺めけん大銀河

合志義文(ごうし よしふみ)

844

対岸のサービスエリアで見る花火

河野広美(こうの ひろみ)

845

「福は内」坊主思わず「鬼は内」

河野広美(こうの ひろみ)

846

バス乗って 街のあちこち 探検だ

河野悠理子 (こうの ゆりこ)

847

芥川 清き流れと 子らの声

河野悠理子 (こうの ゆりこ)

848

寒天の 弾む歯応え 喉に涼

河野悠理子 (こうの ゆりこ)

849

山入り 清流のもと 出でにけり

河野悠理子 (こうの ゆりこ)

850

ポンポンと 足裏弾み 登る山

河野悠理子 (こうの ゆりこ)

851

きらめいて 夜空で散った 夏の花

古賀夕愛(こが ゆうあ)

852

夢のように 切なさ残し 去る夏よ

古賀夕愛(こが ゆうあ)

853

あかあかと 夕陽に照らされ 赤とんぼ

古賀夕愛(こが ゆうあ)

854

夏の夢 胸を焦がした あの日かな

古賀夕愛(こが ゆうあ)

855

ふるさとにふと抱かれる冬の凪

古賀由美子(こが ゆみこ)

856

装束に男を上げる祭りの夜

古賀由美子(こが ゆみこ)

857

短日や里への文はまだ途中

古賀由美子(こが ゆみこ)

858

目を閉じて想いは里へ青嵐

古賀由美子(こが ゆみこ)

859

祖母からの絵手紙サクラはみ出しぬ

古賀由美子(こが ゆみこ)

860

ふるさとの鎮守の大樹空を射る

小坂安雄(こさか やすお)

861

集落を望む高台赤トンボ

小坂安雄(こさか やすお)

862

わが故郷子規とお城といよみかん

小﨑佳奈子(こさき かなこ)

863

白さぎも体癒やした道後の湯

小﨑佳奈子(こさき かなこ)

864

伊予なまり坊ちゃん列車によく似合う

小﨑佳奈子(こさき かなこ)

865

開墾の畦網の目に実る秋

小島光二郎(こじま こうじろう)

866

長閑なる 月下の古祠や 屠蘇の里

小島光二郎(こじま こうじろう)

867

正月を故郷予定胸おどる

児島まり子(こじま まりこ)

868

こがらしを顔に受けるも菜の花見えて

児島まり子(こじま まりこ)

869

瀬戸大橋過ぎてうれしやみかんの香り

児島まり子(こじま まりこ)

870

昔の事良く覚えてる故郷のこと

児島まり子(こじま まりこ)

871

年の瀬に母の忙しさ思い出し

児島まり子(こじま まりこ)

872

いわし雲故郷歌い継ぎ百年

輿水蒼雨(こしみず そうう)

873

柿ひとつ供うる里の道祖神

輿水蒼雨(こしみず そうう)

874

水澄める郷里いよいよ捨て難く

輿水蒼雨(こしみず そうう)

875

遠くなお遠くちちはは鰯雲

輿水蒼雨(こしみず そうう)

876

海の色はるかに里の柿熟るる

輿水蒼雨(こしみず そうう)

877

わらび採りあの野の山に母懐う

小杉邦雄(こすぎ くにお)

878

掻きわけて雪馬車行く畔の路

小杉邦雄(こすぎ くにお)

879

餓鬼どもら放牧担う但馬牛

小谷安一(こだに やすかず)

880

供養にと土の地蔵に盆おどり

小谷安一(こだに やすかず)

881

豊作や母の里からいのこ餅

小谷安一(こだに やすかず)

882

初節句祖母が届けたひな飾り

小谷安一(こだに やすかず)

883

春休み峠てくてく母の里

小谷安一(こだに やすかず)

884

思ほゆる かの冠雪の 南部富士

後藤瑞穂(ごとう みずほ)

885

幼き日亀と遊んだ萩の月

小西正孟(こにし まさたけ)

886

萩の寺昔遊び場今パーキング

小西正孟(こにし まさたけ)

887

大川も高速通り蛇どこへ(大阪豊中)

小西正孟(こにし まさたけ)

888

七夕が大人の今も大好きだ

小林綾那(こばやし あやな)

889

りんごあめ食べて満足祭りの日

小林綾那(こばやし あやな)

890

一月の神社まわり生き生きし

小林綾那(こばやし あやな)

891

直接花火を見たら感動し

小林綾那(こばやし あやな)

892

お雑煮に七草がゆで幸福を

小林綾那(こばやし あやな)

893

アルプスの水を飲み干す猛暑かな

小林栄次郎(こばやし えいじろう)

894

夏山や上り下るるロープウェー

小林栄次郎(こばやし えいじろう)

895

旅の人迎へる寺の桜かな

小林栄次郎(こばやし えいじろう)

896

山犬の手柄話や光前寺

小林栄次郎(こばやし えいじろう)

897

参道の寺の名所や光り苔

小林栄次郎(こばやし えいじろう)

898

ふるさとは近くて遠い根深汁

小林和子(こばやし かずこ)

899

東京はいつも横顔西日さす

小林和子(こばやし かずこ)

900

春来るや干住大橋の向こうから

小林和子(こばやし かずこ)

901

神楽坂ぶつかりそうな秋日傘

小林和子(こばやし かずこ)

902

春の風ぽんぽん船の波白く

小林和子(こばやし かずこ)

903

鰰の目玉ありあり日本海

小松真紀子(こまつ まきこ)

904

父を想い母を想いて葛湯吹く

小松真紀子(こまつ まきこ)

905

山眠るよう父の逝きたまうかな

小松真紀子(こまつ まきこ)

906

父亡くて母亡くてある故郷の空

小室美知子(こむろ みちこ)

907

ひと夏を丸ごと抱えて帰京せり

小室美知子(こむろ みちこ)

908

鵙鳴きて梢に透ける古刹かな

古山礼子(こやま れいこ)

909

稲の香や里埋め尽くす山の影

古山礼子(こやま れいこ)

910

観音の手よりこぼるる露の玉

古山礼子(こやま れいこ)

911

百年の石垣つづく寒椿

古山礼子(こやま れいこ)

912

天空へ続く段畑鵯鳴けり

古山礼子(こやま れいこ)

913

洗炭の美唄の川や夏薊

今 誠(こん まこと)

914

夏空へぼた山黒きピラミッド

今 誠(こん まこと)

915

ぼた山をトロッコのぼる夏薊

今 誠(こん まこと)

916

繭玉の枝を選りなばおやじ跡

今 誠(こん まこと)

917

雪しまくぼた山に立つ雪女郎

今 誠(こん まこと)

918

潮干狩り有明海の微笑をりぬ

近藤恵美子(こんどう えみこ)

919

湯浅町麹の匂ひが風にのる

近藤和子(こんどう かずこ)

920

しらす漁水揚げしたての海の色

近藤和子(こんどう かずこ)

921

ホタル祭異次元夏の夕涼み

近藤和子(こんどう かずこ)

922

醸造の香りに生きる湯浅町

近藤和子(こんどう かずこ)

923

想い出は夕陽に染まる湯浅湾

近藤和子(こんどう かずこ)

924

春立つや牛舎に声の元気良く

近藤國法(こんどう くにのり)

925

村中で蛙合戦聞く夜かな

近藤國法(こんどう くにのり)

926

海亀の青き涙や夏の月

近藤國法(こんどう くにのり)

927

五人抜き米一俵の草相撲

近藤國法(こんどう くにのり)

928

煙立つさとねり小屋の冬はじめ

近藤國法(こんどう くにのり)

929

芥子山 愛情注ぎて 西大寺

近藤 真由 (こんどう まゆ)

930

西大寺 歴史を護る 観音院

近藤真由 (こんどう まゆ)

931

西大寺 愛情注ぎて 芥子山

近藤真由 (こんどう まゆ)

932

我が孫の ほっペのごとく さくらんぼ

斉藤繁一(さいとう しげいち)

933

正月も盆も帰らぬ親不孝

齊藤丈士(さいとう たけひと)

934

湿り雪家に帰れば温炬燵

齊藤丈士(さいとう たけひと)

935

同窓会隣りは何をする人ぞ

齊藤丈士(さいとう たけひと)

936

水を飲み喉を潤す祖父の墓

齊藤丈士(さいとう たけひと)

937

山川は墨の流るる濁流か

齊藤丈士(さいとう たけひと)

938

ふるさとは乳銀杏の城下町

齋藤忠弘(さいとう ただひろ)

939

ふるさとが いつも身近で くれるエール

齋藤恒義 (さいとう つねよし)

940

宅配便 ふるさといっぱい 詰めた母

齋藤恒義 (さいとう つねよし)

941

バチの音 祭りの記憶 打ち鳴らす

齋藤恒義 (さいとう つねよし)

942

母の味 祭りばやしに 美味さ増す

齋藤恒義 (さいとう つねよし)

943

帰郷して 自然も人も 取り戻す

齋藤恒義 (さいとう つねよし)

944

帰る度小さくなる郷通草引く

斉藤利彦(さいとう としひこ)

945

国許は吹雪の底に固まりて

斉藤利彦(さいとう としひこ)

946

月山に一礼なして春田打つ

斉藤利彦(さいとう としひこ)

947

どんがら汁猫背となりて平らげり

斉藤利彦(さいとう としひこ)

948

羽子板の音を聞くたびタイムスリップ

齋藤一 (さいとう はじめ)

949

凧あげクレヨンしんちゃん羽子板

齋藤一 (さいとう はじめ)

950

ふるさとの桐ダンスで衣替え

齋藤一 (さいとう はじめ)

951

おしゃもじの 山ツツジ咲き 野良弁当

齊藤美奈子 (さいとう みなこ)

952

高齢の 美男美女達 町の花

齊藤美奈子 (さいとう みなこ)

953

お雑煮の 柔らかな餅 我もなれ

齊藤美奈子 (さいとう みなこ)

954

生み捨ての卵さんさん老いゆける

佐伯喜誠(さえき きせい)

955

幼な児の浴衣の花に眠りおり

佐伯喜誠(さえき きせい)

956

新藁の吐き出す息を束ねけり

佐伯喜誠(さえき きせい)

957

お彼岸の水たっぷりと墓洗う

佐伯喜誠(さえき きせい)

958

刃を入れて竹の子旬を真っ二つ

佐伯喜誠(さえき きせい)

959

畦道の ここが誇りと 茜空

酒井俊輔 (さかい しゅんすけ)

960

夜桜の 落ちる花びら 咲く笑顔

酒井俊輔 (さかい しゅんすけ)

961

行く秋や玄界灘の島遠し

堺 忠弘(さかい ただひろ)

962

島ぐらし姉妹の愚痴の年賀状

堺 忠弘(さかい ただひろ)

963

絵手紙にオランダ橋の初便り

堺 忠弘(さかい ただひろ)

964

観潮の平戸大橋去りがたし

堺 忠弘(さかい ただひろ)

965

日落ちて平戸城秋夜は暗く

堺 忠弘(さかい ただひろ)

966

水打っていつものやうにさりげなし

坂本捷子(さかもと かつこ)

967

見馴れたる月なんとなし人臭い

坂本捷子(さかもと かつこ)

968

鉄線に離れてゆきし濃紫

坂本捷子(さかもと かつこ)

969

元旦の 御神酒天空 動く富士

坂本幸資(さかもと こうし)

970

北風に 向かいて昇る 凧は我

坂本幸資(さかもと こうし)

971

初日の出 待つ身も心 穏やかに

坂本幸資(さかもと こうし)

972

短冊の 願いの先を 流れ星

坂本幸資(さかもと こうし)

973

風の盆 浴衣の君に 恋戻り

坂本幸資(さかもと こうし)

974

冬日和平野見守る八筈岳

坂元美恵子(さかもと みえこ)

975

里のふと還れば潰る熟柿あり

坂本あきこ (さかもとあきこ)

976

行く秋や旅に島唄手踊りと

讃岐幸江(さき ゆきえ)

977

我が村に自奉楽てふ田植唄

佐久間博信(さくま ひろのぶ)

978

磐梯山の風に味増す芋煮会

佐久間博信(さくま ひろのぶ)

979

炎なる無言の怒り松明

佐久間博信(さくま ひろのぶ)

980

牡丹からもらふ命の詩がある

佐久間博信(さくま ひろのぶ)

981

岩木山 雪化粧で より綺麗

佐々木 麻美(ささき あさみ)

982

津軽の夜 ねぷた祭で 彩られ

佐々木 麻美(ささき あさみ)

983

白鳥が 親子で飛来 我が街へ

佐々木 麻美(ささき あさみ)

984

雪山に命惜しめと諭される

佐々木克子(ささき かつこ)

985

鰰に街せつせつと昏るるかな

佐々木克子(ささき かつこ)

986

国訛生涯抜けず菊なます

佐々木克子(ささき かつこ)

987

老人への階段短か冬の雷

佐々木克子(ささき かつこ)

988

味噌蔵にただよう菌や小六月

佐々木克子(ささき かつこ)

989

白い雪 帽子をかぶる 岩木山

佐々木 昌子(ささき しょうこ)

990

モノクロの雪原彩る獅子の舞

佐々木武(ささき たけし)

991

新しき 年を見守る わらの蛇

佐々木紀子 (ささき のりこ)

992

川に零(ふ)る 千本桜の 花いかだ

佐々木紀子 (ささき のりこ)

993

ふるさとの 親子祭りの 花火継ぎ

佐々木紀子 (ささき のりこ)

994

江戸の年号(とき) 刻む石碑に 載る紅葉

佐々木紀子 (ささき のりこ)

995

ふるさとの 天(そら)高きこと 梨をもぐ

佐々木紀子 (ささき のりこ)

996

春の雨花園そびらにオホーツク

笹木久男(ささき ひさお)

997

浜風に耐えて玫瑰色を成し

笹木久男(ささき ひさお)

998

摩周湖の小島訪ねる霧と風

笹木久男(ささき ひさお)

999

雪もよひ知床連山見え隠れ

笹木久男(ささき ひさお)

1000

青黒の海に蓋する流氷群

笹木久男(ささき ひさお)

1001

ふるさとの観光ガイド秋日和

佐々木美知子(ささき みちこ)

1002

帰省して訛言葉の蘇り

佐々木美知子(ささき みちこ)

1003

青い空しろつめ草を編む少女

佐々木美知子(ささき みちこ)

1004

野の道を外れ道草げんげ摘む

佐々木美知子(ささき みちこ)

1005

夜桜の仄かに染むる無人駅

佐々木美知子(ささき みちこ)

1006

用便のついで豊後の月おろがむ

佐瀬隆義(させ たかよし)

1007

神木に大吉のこえ宇佐の宮

佐瀬隆義(させ たかよし)

1008

掃き寄せて落葉の下の阿蘇の灰

佐瀬隆義(させ たかよし)

1009

海族のわれ山に古り栗を割る

佐瀬隆義(させ たかよし)

1010

追憶の春の決起や府内城

佐瀬隆義(させ たかよし)

1011

ふるさとをじまんにしたい盆踊り

佐藤愛子(さとう あいこ)

1012

正直に生きる里山四季を着て

佐藤愛子(さとう あいこ)

1013

ふるさとが脳裏にうかぶもみじがり

佐藤愛子(さとう あいこ)

1014

積もる雪見るもめずらし我が古里

佐藤和子(さとう かずこ)

1015

水泳の授業は海にいちもくさん

佐藤和子(さとう かずこ)

1016

下校後はおやつさがしに山に入る

佐藤和子(さとう かずこ)

1017

初詣柏手ひびく山の中

佐藤和子(さとう かずこ)

1018

一品は我が好物の酢牡蠣なり

佐藤和子(さとう かずこ)

1019

故郷の母の山茶花散ったころ

佐藤香澄(さとう かすみ)

1020

雪の道足が故郷覚えてる

佐藤香澄(さとう かすみ)

1021

渋柿のもぐ人もなく地面咲き

佐藤香澄(さとう かすみ)

1022

生魂よ じゃんがら胸に あの空へ

佐藤銀河 (さとう ぎんが)

1023

あんもちの雑煮食して初詣

佐藤聖太(さとう せいた)

1024

私待ち 温め癒やすは 湯と祖父母

佐藤千愛 (さとう ちあき)

1025

背比べ 湯けむり伸びるな 頬染めて

佐藤千愛 (さとう ちあき)

1026

探しては 帽子と頭に 椎茸を

佐藤千愛 (さとう ちあき)

1027

幼子は みかんと頬張る それカボス

佐藤千愛 (さとう ちあき)

1028

根を深く 抜かれるまいと 夢ゴボウ

佐藤千愛 (さとう ちあき)

1029

風すさみ 深白の土 花はさき

佐藤はる奈(さとう はるな)

1030

窓開けど 寒の雀は 飛び立たず

佐藤はる奈(さとう はるな)

1031

涼み台 夜空見上げて 動かざる

佐藤はる奈(さとう はるな)

1032

夕涼み 団扇片手に 水の音

佐藤はる奈(さとう はるな)

1033

年明けの山河一望天守台

佐藤廣(さとう ひろし)

1034

鷲ヶ巣の峰白銀に初御空

佐藤廣(さとう ひろし)

1035

百三十五段登りて初詣

佐藤廣(さとう ひろし)

1036

初明り平和観音山裾に

佐藤廣(さとう ひろし)

1037

笑み交し雪の山道ゆずり合ふ

佐藤廣(さとう ひろし)

1038

雪降らぬ 街を歩いて 帰る家

佐藤みさと (さとう みさと)

1039

雪の降る 窓の外みて 安堵する

佐藤みさと (さとう みさと)

1040

ふるさとへ 向かう窓辺は 銀世界

佐藤みさと (さとう みさと)

1041

肩並べ 見上げる空に ひらく華

佐藤みさと (さとう みさと)

1042

お遍路は我が故郷の風物詩

佐野孝裕(さの たかひろ)

1043

春節やチャイナタウンに獅子が舞う

佐野俊恵(さの としえ)

1044

微風に笑うが如し花菖蒲

座間英幸(ざま ひでゆき)

1045

花菖蒲スカイツリーを借景す

座間英幸(ざま ひでゆき)

1046

夕焼けの荒川に浮くスカイツリー

座間英幸(ざま ひでゆき)

1047

荒川の夕日に白き薄かな

座間英幸(ざま ひでゆき)

1048

鴨遊ぶ荒川に落つ夕日かな

座間英幸(ざま ひでゆき)

1049

古露柿の暖簾透かして白き富士

沢登清一郎(さわのぼり せいいちろう)

1050

山裾をピンクに染めて桃の郷

沢登清一郎(さわのぼり せいいちろう)

1051

鰯雲映す水辺に鴨の群れ

沢登清一郎(さわのぼり せいいちろう)

1052

ふるさとへ心の丈の虹かかる

寒川靖子(さんがわ やすこ)

1053

閉じ込めた花火の音する冬風鈴

寒川靖子(さんがわ やすこ)

1054

思い出がゆっくり近付く大晦日

寒川靖子(さんがわ やすこ)

1055

ふるさとの川に架けたい虹の橋

寒川靖子(さんがわ やすこ)

1056

田畑達 純白の雪 身にまとう

重田実絵子(しげた みえこ)

1057

富士の山日の本一と雪冠

静川流清(しずかわ りゅうせい)

1058

駿河路や黄金に燃ゆるみかん山

静川流清(しずかわ りゅうせい)

1059

富士の国雪もてうるはし不二の国

静川流清(しずかわ りゅうせい)

1060

うなぎ焼く煙香ばし夏も止む

静川流清(しずかわ りゅうせい)

1061

春風に茶の香ほのか富士さやか

静川流清(しずかわ りゅうせい)

1062

蝉しぐれ校歌の山の偉大なり

柴崎かよ子(しばさき かよこ)

1063

小春日にふるさとニュース猛吹雪

柴﨑徳雄(しばさき のりお)

1064

一面の夫婦で訪ねし芝桜

柴﨑徳雄(しばさき のりお)

1065

胸おどる花舞う祭りに子供らは

柴﨑徳雄(しばさき のりお)

1066

白虎隊 飯盛山に 散る桜

柴山 洋(しばやま よう)

1067

磐梯と 安達太良山に 紅葉咲く 

柴山 洋(しばやま よう)

1068

横浜で 紅葉の里を 夢に見る  

柴山 洋(しばやま よう)

1069

クレヨンの 色が足りない 花見山 

柴山 洋(しばやま よう)

1070

原発の 地自然力 桜咲く

柴山 洋(しばやま よう)

1071

うつくしき杜の都のみどりかな

渋谷史恵 (しぶや ふみえ)

1072

緑陰の多きも杜の都かな

渋谷史恵 (しぶや ふみえ)

1073

初売りや仙台商人気風よし

渋谷史恵 (しぶや ふみえ)

1074

七夕や頬にふはりと吹流し

渋谷史恵 (しぶや ふみえ)

1075

白き息はづむ光のページェント

渋谷史恵 (しぶや ふみえ)

1076

復興の若人の汗雪アート

島田忠巳 (しまだ ただみ)

1077

艶やかに老若男女着物の日

島田忠巳 (しまだ ただみ)

1078

故郷の雪食べて早や五十年

島田忠巳 (しまだ ただみ)

1079

故郷の雪は美味しき夢に見し

島田忠巳 (しまだ ただみ)

1080

故郷の雪踏む音やみな恋し

島田忠巳 (しまだ ただみ)

1081

禅寺に命を学ぶ夏休み

嶋野靖子(しまの やすこ)

1082

D51の今動き出す鵙日和

嶋野靖子(しまの やすこ)

1083

集まればまず落葉掃く氏子かな

嶋野靖子(しまの やすこ)

1084

つくしんぼ公園デビューしたばかり

嶋野靖子(しまの やすこ)

1085

冷や汁やBGMはベートーベン

嶋野靖子(しまの やすこ)

1086

凍える手 つなぎ熱田へ 初詣

島野陽子(しまの ようこ)

1087

白い息 輝き嬉し 味噌煮込み

島野陽子(しまの ようこ)

1088

ナナちゃんが ビキニで皆を お出迎え

島野陽子(しまの ようこ)

1089

寒くても どて煮が鍋に 勝利かな

島野陽子(しまの ようこ)

1090

しゃちほこが 喜び跳ねる 花開き

島野陽子(しまの ようこ)

1091

天高し万葉浪漫の堀兼の井

清水仲雄(しみず なかお)

1092

正調な西方囃子豊の秋

清水仲雄(しみず なかお)

1093

七夕やその名も高き入間川

清水仲雄(しみず なかお)

1094

獅子舞も恋の鞘当て秋祭り

清水仲雄(しみず なかお)

1095

炬燵にて夫婦で嗜む狭山の茶

清水仲雄(しみず なかお)

1096

春霞流れも清き旭川

清水初巳(しみず はつみ)

1097

枯れ落ち葉操の山に出でし月

清水初巳(しみず はつみ)

1098

早春ののどかな眺め瀬戸の海

清水初巳(しみず はつみ)

1099

揚雲雀空の広さを持てあまし

清水幹子(しみず みきこ)

1100

やはらかき陽を摘むやうに土筆摘む

清水幹子(しみず みきこ)

1101

蟷螂の生れて地上の色となり

清水幹子(しみず みきこ)

1102

鳳仙花風を捉へてはじけ飛ぶ

清水幹子(しみず みきこ)

1103

稲架を組む山を背の翁かな

清水幹子(しみず みきこ)

1104

柿の実を一つ残して冬銀河

清水 進 (しみずすすむ)

1105

鯖うどんお国訛りの暖に入る

清水敏子(しみずとしこ)

1106

御節食む母も見ていた県民ショー

清水敏子(しみずとしこ)

1107

朱鷺色を浴びて進めよおけさ丸

下坂まち子(しもさか まちこ)

1108

トキが舞う四季折々の色やさし

下坂まち子(しもさか まちこ)

1109

ふるさとの小さな祭り大盛宴

上西加代子(じょうにし かよこ)

1110

年一度ふるさと音頭高からかに

上西加代子(じょうにし かよこ)

1111

わっしょいと小さな田舎の大行事

上西加代子(じょうにし かよこ)

1112

正月の富士映したる小川かな 

白石雅義(しらいし まさよし)

1113

古井戸は飾りとなりぬ夕涼み

白石雅義(しらいし まさよし)

1114

木曾殿のいくつ食みたる柿林

白石雅義(しらいし まさよし)

1115

赤とんぼ追はれて入りし古本屋 

白石雅義(しらいし まさよし)

1116

千葉笑ひ自ずと奴のこと憶ふ

白石雅義(しらいし まさよし)

1117

瀬戸内に 菜の花揺れる 夕日かな

白石光廣(しらいし みつひろ)

1118

足悪し ゆっくり登れ 若笑う

白倉弘幹 (しらくら ひろき)

1119

蜜蜂の 羽音聞きつつ 野に遊ぶ

白倉弘幹 (しらくら ひろき)

1120

目を閉じて 白息弾む 幼き日

白倉弘幹 (しらくら ひろき)

1121

舞い込んだ 蛍のあかり 映る部屋

白倉弘幹 (しらくら ひろき)

1122

東京でつるす干し柿孫来たる

白州宏明(しらす ひろあき)

1123

賑はいの信長祀り照紅葉

神 一男(じん かずお)

1124

振袖のみくじに集ふ千代の春

神 一男(じん かずお)

1125

びっくりだカラスの羽音他しずか

新岡文枝(しんおか ふみえ)

1126

鎮守の森弾ける声消え神お休み

新岡文枝(しんおか ふみえ)

1127

向う山太陽のぼる山里の朝

新岡文枝(しんおか ふみえ)

1128

ふるさとは子供の頃のあのまんま

新岡文枝(しんおか ふみえ)

1129

過疎となりサル・クマ・イノのパーク場

新岡文枝(しんおか ふみえ)

1130

ふるさとに思いをはせる喫茶店

末永三枝子(すえなが みえこ)

1131

泣きながら友と歩いた帰り道

末永三枝子(すえなが みえこ)

1132

なつかしむ時を忘れて語りあう

末永三枝子(すえなが みえこ)

1133

真っ先に供える墓前桜餅

杉本谷夫(すぎもと たにお)

1134

夕焼けや少年の日々蜻蛉捕り

杉本谷夫(すぎもと たにお)

1135

暖房の無き部屋の隅箱みかん

杉本谷夫(すぎもと たにお)

1136

里帰り丸ごと西瓜待機する

杉本谷夫(すぎもと たにお)

1137

仏前に丸ごと西瓜鎮座する

杉本谷夫(すぎもとたにお)

1138

大根負ひし重さ未だ懐かしむ

図師あづま(ずし あづま)

1139

若き日の苦き想い出セロリ噛む

図師あづま(ずし あづま)

1140

枯蓮の折れてはモダンアートかな

図師あづま(ずし あづま)

1141

帰省して五右衛門風呂とにごり酒

鈴木昭紀(すずき あきのり)

1142

ふるさとや先ずは一杯むかご飯

鈴木昭紀(すずき あきのり)

1143

年寄りと子供ばかりの秋祭り

鈴木昭紀(すずき あきのり)

1144

ふるさとに帰り見られる星月夜

鈴木昭紀(すずき あきのり)

1145

ふるさとの鷹の渡りや友の文

鈴木イチ子(すずき いちこ)

1146

小春日を待ちてロケット郷の空

鈴木イチ子(すずき いちこ)

1147

盆の風海軍工廠跡地あり

鈴木歌織(すずき かおり)

1148

持つ人の性別問わぬ手筒かな

鈴木歌織(すずき かおり)

1149

きつね塚我がふるさとは秋の声

鈴木歌織(すずき かおり)

1150

初詣豊川稲荷じゃがバター

鈴木歌織(すずき かおり)

1151

あんかけのスパゲッティ食べ秋惜しむ

鈴木歌織(すずき かおり)

1152

むれつくり いろんなかたち わたりどり

鈴木和登(すずき かずと)

1153

袈裟ぬいで尼僧も祭りへいそいそと

鈴木恭子(すずき きょうこ)

1154

熊野路の里消えうせし大夕立

鈴木恭子(すずき きょうこ)

1155

古希むかえふるさと想うあかね雲

鈴木倭文子(すずき しずこ)

1156

熊野路の五右衛門風呂やちちら鳴く

鈴木七郎(すずき しちろう)

1157

注連もらい土間に眠るや臼と杵

鈴木七郎(すずき しちろう)

1158

ラーゲルの夢に注連綯う母の影

鈴木七郎(すずき しちろう)

1159

袈裟ぬいで小僧も祭へ駆けて行く

鈴木七郎(すずき しちろう)

1160

袈裟ぬいで僧も祭の人となる

鈴木七郎(すずき しちろう)

1161

花火咲き 光る夜空と 子どもの目

鈴木智子 (すずき ともこ)

1162

春の庭 蟻の行列 見る子の列

鈴木智子 (すずき ともこ)

1163

どこまでも 光り輝く 落ち葉道

鈴木尚志(すずき なおし)

1164

注連もらい土間に年とる南部釜

鈴木宏明(すずき ひろあき)

1165

コケコッコ産めよ増やせよ酉の歳

鈴木宏明(すずき ひろあき)

1166

神楽笛われを捉えて放さざる

鈴木宏明(すずき ひろあき)

1167

しぐるるや無住の寺の無縁仏

鈴木宏明(すずき ひろあき)

1168

目覚むればせせらぎのみの鮎の宿

鈴木美智子(すずき みちこ)

1169

ふるさとはひとつの真珠空桜

鈴木実(すずき みのる)

1170

門松に鞭そえてあり午の歳

鈴木康夫(すずき やすお)

1171

盆踊り僧も袈裟ぬぎ輪の人に

鈴木康夫(すずき やすお)

1172

大寺の七升釜や紅葉飯

鈴木康夫(すずき やすお)

1173

ふるさとの紅葉ひとひらページに生く

鈴木恭子(すずききょうこ)

1174

天明の 川面のけむり 光る雪

瀬戸卓哉 (せと たくや)

1175

緑遠いままかもしれず水仙花

瀬藤裕子(せとう ゆうこ)

1176

自画像の仕上げは瞳万年青の実

瀬藤裕子(せとう ゆうこ)

1177

新年やオセロの駒を裏がえす

瀬藤芳郎(せとう よしろう)

1178

凍星の途方にくれることのなし

瀬藤芳郎(せとう よしろう)

1179

なまはげの刃の文に冬の海

瀬藤芳郎(せとう よしろう)

1180

冬の蠅さもあらばあれとばかりに

瀬藤芳郎(せとう よしろう)

1181

冬鴉更地にのこる門ひとつ

瀬藤芳郎(せとう よしろう)

1182

威容かな日高山脈これにあり

相馬静恵(そうま しずえ)

1183

白鳥の郡ありてこそ冬景色

相馬静恵(そうま しずえ)

1184

コケコッコー 都会で聞かぬ 目覚ましよ

高田 燿聡(たかだ てるあき)

1185

袋持ち 行くと聞かれる 何採れる 

高田 燿聡(たかだ てるあき)

1186

ふるさとは 鯉のぼりの街 なつかしき

高梨恭子(たかなし きょうこ)

1187

不動尊 松明の鬼 厄払い

高梨恭子(たかなし きょうこ)

1188

蕎麦打ちの 祖母の手まねる 年の暮れ

高梨恭子(たかなし きょうこ)

1189

笹舟を ポンポン船から 利根に投げ

高梨恭子(たかなし きょうこ)

1190

すみつかれ 無病息災 つまみ食い

高梨恭子(たかなし きょうこ)

1191

くるぶしのところで曲がる春の水

高野公一(たかの こういち)

1192

稲雀ひろがりすぎずすぐ戻る

高野公一(たかの こういち)

1193

近づいているとも見えぬ雁の列

高野公一(たかの こういち)

1194

星々を巡る次の世楽しからん

高野公一(たかの こういち)

1195

吾妻山 ことば色めく 紅葉かな

高橋綾 (たかはし あや)

1196

厳寒の 父に背負いし 磐梯山

高橋綾 (たかはし あや)

1197

新緑や風七色の剱山

髙橋邦男(たかはし くにお)

1198

お接待四国遍路やとろろ汁

髙橋邦男(たかはし くにお)

1199

山紅葉別子銅山や遺跡群

髙橋邦男(たかはし くにお)

1200

島博や連絡船に夏日降る

髙橋邦男(たかはし くにお)

1201

盆棚に干瓢吊るし母の里

高橋邦夫(たかはし くにお)

1202

ふるさとの家路なりけり落葉踏む

高橋邦夫(たかはし くにお)

1203

身寄りなき蓑虫風の戸に縋る

高橋邦夫(たかはし くにお)

1204

うさぎ追いこぶなを釣った故郷の春

高橋鉄巳(たかはし てつみ)

1205

ふるさとの参道染めて敷き紅葉

高橋鉄巳(たかはし てつみ)

1206

雷音が清水坂を打ち滑る

高橋悦夫(たかはしえつお)

1207

梅が香乱筆なれど古希友に

高橋悦夫(たかはしえつお)

1208

秋の夕家路急げと烏鳴く

高橋悦夫(たかはしえつお)

1209

遠き山下校の曲や秋日暮れ

高橋悦夫(たかはしえつお)

1210

月の夢酔って候膝枕

高橋悦夫(たかはしえつお)

1211

東京の空がふるさと赤とんぼ

高橋桃衣 (たかはしとうい)

1212

大文字ごう雨の中に火が一つ

高村晃生(たかむら あきお)

1213

旅人も心揺さぶる富士の山

多ヶ谷ルビ子(たがや るびこ)

1214

清き水茶の十徳富士のくに

多ヶ谷ルビ子(たがや るびこ)

1215

沢庵の農協マーク是非もなし

瀧 慧 (たき えい)

1216

尊徳像尊とくありし日もありて

瀧 慧 (たき えい)

1217

越後富士母とおがみしネギ畑

瀧 慧 (たき えい)

1218

逗子ロマン海おだやかに春近し

瀧 慧 (たき えい)

1219

同じ名の人等つどえる風の盆

瀧 慧 (たき えい)

1220

道沿いに 色とりどりの チューリップ

滝本なつき(たきもと なつき)

1221

空見上げ 鳥とともに 帰路につく

滝本なつき (たきもと なつき)

1222

形容詞 終止形はね「い」じゃなく「か」 

田口葵(たぐち あおい)

1223

毘沙門山陸海空をひとりじめ

田口葵(たぐち あおい)

1224

海沿いに遠い史刻み元寇防塁

田口葵(たぐち あおい)

1225

おはようとけあらしおどる高浜運河

田口葵(たぐち あおい)

1226

時の日や小江戸に響く鐘の音

田口政博(たぐち まさひろ)

1227

奥飛騨の旅籠持て成す薬喰

田口政博(たぐち まさひろ)

1228

絶え間無き七堂伽藍の雪解かな

田口政博(たぐち まさひろ)

1229

寒禽の塒姦し夕間暮

田口政博(たぐち まさひろ)

1230

霜枯を火山灰と見紛ふ阿蘇の原

田口政博(たぐち まさひろ)

1231

半島に遍路と歩く墓参り

田久保ゆかり(たくぼ ゆかり)

1232

水の碧映して泳ぐ鯉のぼり

田久保ゆかり(たくぼ ゆかり)

1233

よさこいの音や施設の母起こし

田久保ゆかり(たくぼ ゆかり)

1234

友からのメール文旦添付して

田久保ゆかり(たくぼ ゆかり)

1235

初日の出龍馬像まで我先に

田久保ゆかり(たくぼ ゆかり)

1236

ご近所のおばちゃんおめかし 盆踊り

竹内祐司 (たけうち ゆうじ)

1237

冬に入る明治神宮あをあをと

竹澤聡(たけざわ さとし)

1238

いにしへの江戸の熱気を三社祭

竹澤聡(たけざわ さとし)

1239

本願寺築地の秋気澄みにけり

竹澤聡(たけざわ さとし)

1240

青空の夏の真昼の炎天寺

竹澤聡(たけざわ さとし)

1241

塔しるき本門寺秋立ちにけり

竹澤聡(たけざわ さとし)

1242

ふるさとはいつも風ある夏座敷

武居絹枝(たけすえ きぬえ)

1243

里神楽鬼になりきり舞う恩師

武居絹枝(たけすえ きぬえ)

1244

わが里にも注連飾り小屋出没す

武田一秀(たけだ いっしゅう)

1245

ふるさとに人が住まずも菊が咲き

武田節子(たけだ せつこ)

1246

故郷は本籍のみの盆蜻蛉

竹野悦司(たけのえつし)

1247

出雲路や願掛けの道紅葉谷

竹野悦司(たけのえつし)

1248

花田植父母の祈りを伝へけり

竹野悦司(たけのえつし)

1249

父母を迎へる安芸の盆燈籠

竹野悦司(たけのえつし)

1250

夜明かしの笛や太鼓の神楽舞

竹野悦司(たけのえつし)

1251

我が想いだんじり祭りの勇ましさ

竹本勇一(たけもと ゆういち)

1252

岸和田の祭り準備の一年間

竹本勇一(たけもと ゆういち)

1253

だんじりの思い走らせ単身地

竹本勇一(たけもと ゆういち)

1254

秋祭り思い走らせ単身地

竹本勇一(たけもと ゆういち)

1255

ふるさとの祭り恋しや単身地

竹本勇一(たけもと ゆういち)

1256

連休が間近に迫る藤まつり

唯木順子(ただき じゅんこ)

1257

秋の日の値千金この祭り

館 健一郎(たち けんいちろう)

1258

ひたち晴れ風流物春と秋

館 健一郎(たち けんいちろう)

1259

イイネココ県北の秋芸まつり

館 健一郎(たち けんいちろう)

1260

鈴虫に貸し出し中の寺領かな

橘 美泉(たちばな びせん)

1261

狛犬の凛と身構え九月来る

橘 美泉(たちばな びせん)

1262

豊の秋明日の天を疑わず

橘 美泉(たちばな びせん)

1263

曼珠沙華我家の墓は森の中

橘 美泉(たちばな びせん)

1264

紅葉狩り寒さ忘れる美しさ

立松礼子(たてまつ あやこ)

1265

盆踊りゆれるうなじが色っぽい

立松礼子(たてまつあやこ)

1266

ワンマンカー手動扉でぽっかぽか

田中茂(たなか しげる)

1267

頑張っぺ心の復興萌えて嬉し

田中茂(たなか しげる)

1268

安全の祈祷へ向かう小高道

田中茂(たなか しげる)

1269

田園の落穂をつつく白鳥群

田中茂(たなか しげる)

1270

紅に染まる柿の実熟れて垂れ

田中茂(たなか しげる)

1271

蝦夷丹生のそっと摘んだる母恋富士

田中實(たなか みのる)

1272

寝静まる鉄打つ街の除夜の鐘

田中實(たなか みのる)

1273

身を清め地球岬に初日待つ

田中實(たなか みのる)

1274

ふるさとの噴煙懐かし足止まる

谷薫(たに かおる)

1275

今日もまた雪が降ってる里の声

谷薫(たに かおる)

1276

人減って押し寄せるバス人の群れ

谷薫(たに かおる)

1277

おいしいとふるさとの豆孫が褒め

谷薫(たに かおる)

1278

梅薫る米寿称える喜寿の生徒ら

谷薫(たに かおる)

1279

ふるさとの格別のコーヒー新鮮な水の

谷口明子(たにぐち あきこ)

1280

千万のげんげに風の囁ける

谷村義和(たにむらよしかず)

1281

羽抜鶏首立て意地を通しけり

谷村義和(たにむらよしかず)

1282

新米に添へて稲穂の届きけり

谷村義和(たにむらよしかず)

1283

荻の声独り言とも会話とも

谷村義和(たにむらよしかず)

1284

雪の夜の音なき音を聴きにけり

谷村義和(たにむらよしかず)

1285

無人駅母の法事に匂う梅

種村明雄(たねむら あきお)

1286

大山に両手合せて息白し

種村明雄(たねむら あきお)

1287

友ありて故郷ありて夏更ける

種村明雄(たねむら あきお)

1288

田の隅に案山子の眠る頃帰り

種村明雄(たねむら あきお)

1289

なつかしや電車の窓に安芸紅葉

種村明雄(たねむら あきお)

1290

長州路山に囲まれ柿すだれ

田原啓祐(たはら けいすけ)

1291

龍蔵寺やもり動かず夜半の秋

田原啓祐(たはら けいすけ)

1292

気がつけば寒月のあり瑠璃光寺

田原啓祐(たはら けいすけ)

1293

春霞空に浮きたり瀬戸大橋

玉井一郎(たまい いちろう)

1294

塩祭り塩のスベリ台子ら喜々と

玉井一郎(たまい いちろう)

1295

西行も詣でし崇徳稜蝉しぐれ

玉井一郎(たまい いちろう)

1296

新緑の山映えており崇徳陵

玉井一郎(たまい いちろう)

1297

我が街よ22年冬越えて

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1298

山ありて四季はめぐる海ありて

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1299

花嫁は生田の森に春を待つ

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1300

葉ボタンの植え替え急わした花時計

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1301

あじさいは女心にゆれ動く

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1302

震災でこわれし街の春を待つ

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1303

復興のつち音高し春ヒバリ

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1304

鎮魂の光りあふれる冬の夜

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1305

仮設所の夜半の冬の静けさや

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1306

生き延びて誕生日の冬の洒

玉置順三(たまき じゅんぞう)

1307

去年今年 世界遺産へ古墳群

玉田一成 (たまだ かずなり)

1308

芋堀や大きさ競ふ子等の顔

田村庄一(たむら しょういち)

1309

湧き水に骨あり芹の育ちゆく

たむらのぶゆき(たむら のぶゆき)

1310

子らの声響く棚田に蝌蚪の群れ

たむらのぶゆき(たむら のぶゆき)

1311

川底に星空蛍の里であり

たむらのぶゆき(たむら のぶゆき)

1312

少年兵の告白はなし鴫の海

たむらのぶゆき(たむら のぶゆき)

1313

雪ん中酒呑みながら囲碁を打つ

たむらのぶゆき(たむら のぶゆき)

1314

畦ごとに右へならえと曼珠沙華

田村美和子(たむら みわこ)

1315

青い空はまりはまったコンバイン

田村美和子(たむら みわこ)

1316

峡の村案山子は風と子と遊ぶ

田村美和子(たむら みわこ)

1317

田植機のさざ波連れて引き返す

田村美和子(たむら みわこ)

1318

ふるさとの仲よし小道秋桜

田村美和子(たむら みわこ)

1319

ふるさとは 各戸の庭に 吊るし柿

田村靖彦(たむら やすひこ)

1320

万緑や 鎮守の杜に 鳥の詩 

田村靖彦(たむら やすひこ)

1321

ふるさとの こころはひとつ 秋祭り

田村靖彦(たむら やすひこ)

1322

ふるさとへ 我が身を急かす 帰省かな

田村靖彦(たむら やすひこ)

1323

ふるさとの 歩く野道に 木守り柿

田村靖彦(たむら やすひこ)

1324

初雪や山の枯木は花ざかり

千喜良徳栄(ちきら とくえ)

1325

夕暮の焚火の匂いなつかしく

千喜良徳栄(ちきら とくえ)

1326

稲刈の終った田圃に本の穂

千喜良徳栄(ちきら とくえ)

1327

生まれ家は荒れ果てしかな木守柿

千島宏明(ちしま ひろあき)

1328

柿を剥くふるさとに母ある限り

千島宏明(ちしま ひろあき)

1329

柿実る裏に秘密の道ひとつ

千島宏明(ちしま ひろあき)

1330

柿青しまだ少年の夢に生き

千島宏明(ちしま ひろあき)

1331

ふるさとを出でしあの日の柿簾

千島宏明(ちしま ひろあき)

1332

悪路王住みし岩かげ古梅咲く

千葉秋夫(ちば あきお)

1333

蕉翁の句碑ひっそりと木下闇

千葉秋夫(ちば あきお)

1334

紅葉の並木を奥へ光堂

千葉秋夫(ちば あきお)

1335

政庁跡土台むきだし草もみじ

千葉秋夫(ちば あきお)

1336

木漏れ日や本堂裏の寒椿

千葉秋夫(ちば あきお)

1337

堂一新花鳥鮮やか朱に青に

千葉和則(ちば かずのり)

1338

五年ぶり懐かし三陸ホヤにウニ

千葉和則(ちば かずのり)

1339

夜明かりにきらきら輝いて霜柱

千葉和則(ちば かずのり)

1340

幼な児の白詰草を編む術よ

千葉信(ちば まこと)

1341

揚雲雀希望をめざし飛ぶ畑

千葉信(ちば まこと)

1342

梟の鳴きたい樹がある故郷がある

塚越美子(つかごし よしこ)

1343

雑草も系譜のひとつ冬うらら

塚越美子(つかごし よしこ)

1344

春惜む誰かが笑ってくれるまで

塚越美子(つかごし よしこ)

1345

核の世にぺんぺん草の役どころ

塚越美子(つかごし よしこ)

1346

センザンキシャキシャキビールと夏の夕

津国智之(つくに  ともゆき)

1347

天狗岳抱擁されそう夏の瀬戸

津国智之(つくに  ともゆき)

1348

冬世界癒し抱き締めるタオルコーデ

津国智之(つくに  ともゆき)

1349

雨となり それでもすすむ 秋祭り

辻 孝明  (つじ たかあき)

1350

春の匂い 風にふわり ふわりかな 

辻 孝明  (つじ たかあき)

1351

地車も 夢駆け抜けて トコトントン

辻 孝明  (つじ たかあき)

1352

つなぐ手や 花火も咲きて はにかみぬ

辻 孝明  (つじ たかあき)

1353

お囃子が 空の高さに 溶けてゆく

辻 孝明  (つじ たかあき)

1354

碧空の下みかん山駆け抜ける

堤 善宏(つつみ よしひろ)

1355

白鳥の装束といふ夏祭

角田律子(つのだ りつこ)

1356

里山に生きるくらしの烏瓜

角田律子(つのだ りつこ)

1357

冬木立はみだしている自由とは

角田律子(つのだ りつこ)

1358

一絃の琴の流れや冬の朝

角田律子(つのだ りつこ)

1359

紅葉狩いのちをつなぐ山の水

角田律子(つのだ りつこ)

1360

西郷どん桜島と共にメッセンジャー

坪内 緑(つぼうち みどり)

1361

冬夕焼ふるさとありて切符買う

鶴田和男(つるた かずお)

1362

ふるさとや隼の翔ぶ麓村

鶴田和子(つるた かずこ)

1363

ふる里に声を残して鳥帰る

鶴田和子(つるた かずこ)

1364

凍裂の着ぶくれなりて冬籠

鶴田正治(つるた まさはる)

1365

沈黙や熊飛びをした黒づくめ

鶴田正治(つるた まさはる)

1366

海沿ひの番屋荒ぶて波の音

鶴田正治(つるた まさはる)

1367

増毛立ち母郷のえにし姿態かな

鶴田正治(つるた まさはる)

1368

増毛世の金育ちつつ野分かな

鶴田正治(つるた まさはる)

1369

獅子が舞い 頭噛まれて 泣きじゃくる

寺田晃 (てらだ あきら)

1370

秋実り 息子の帰り ひとり待つ

寺田晃 (てらだ あきら)

1371

脱穀機 黄金(こがね)の海に 穂のしぶき

寺田晃 (てらだ あきら)

1372

綿帽子 見上げる空に 首痛し

寺田晃 (てらだ あきら)

1373

コスモスを 透ける光が 柔らかい

寺田晃 (てらだ あきら)

1374

風光る仁淀ブルーに跳ねる魚

道願正美(どうがん まさみ)

1375

黒潮の生かタタキか初かつを

道願正美(どうがん まさみ)

1376

はちきんのどろめ祭のうららかや

道願正美(どうがん まさみ)

1377

雪国を「てんでこ」したよ半世紀

富樫裕孝(とがし ひろたか)

1378

神楽です先人の思い脈々と

富樫裕孝(とがし ひろたか)

1379

春かぶも世界に誇る食文化

富樫裕孝(とがし ひろたか)

1380

秋祭り伝統文化孫つれて

富樫裕孝(とがし ひろたか)

1381

物言わぬ遺構につもるぼたん雪

富樫裕孝(とがし ひろたか)

1382

霧島や青田に赤き大鳥居

冨永 力(とみなが ちから)

1383

龍胆の丘に駅馬の薩摩道

冨永 力(とみなが ちから)

1384

飫肥杉の山や三十路の洗髪

冨永 力(とみなが ちから)

1385

浜木綿や黒潮光る日向灘

冨永 力(とみなが ちから)

1386

又停まる一両電車石蕗の花

冨永 力(とみなが ちから)

1387

ふるさとや母が遺した柿の色

戸村達夫(とむら たつお)

1388

姉たちは平和を語り紫蘇を扱く

戸村達夫(とむら たつお)

1389

お隣に赤ちゃん産まれ白芙蓉

戸村達夫(とむら たつお)

1390

いつみても故郷の山は笑ってる

豊川健一(とよかわ けんいち)

1391

ふるさとの銀河にかけた橋が落ち

豊川健一(とよかわ けんいち)

1392

牛の市子牛の瞳にも涙あり

豊川健一(とよかわ けんいち)

1393

村まつり意中の人の影はなく

豊川健一(とよかわ けんいち)

1394

有明の月かかりたる野の仏  

豊福真弓(とよふく まゆみ)

1395

童心に返り駆けつこ赤とんぼ

豊福真弓(とよふく まゆみ)

1396

菜園も老いの子育て天高し

豊福真弓(とよふく まゆみ)

1397

冬ざれや空家の窓をたたく風

豊福真弓(とよふく まゆみ)

1398

もう三時四時五時六時明け易し

豊福真弓(とよふく まゆみ)

1399

雪しんしん戸締る音の聞こへけり

長井清(ながい きよし)

1400

樹の股に腐葉嵩なし秋微雨

長井清(ながい きよし)

1401

朽ち欠けの空家に凛と柿紅葉

長井清(ながい きよし)

1402

早乙女の影長くして暮れにけり

長井清(ながい きよし)

1403

五月雨や錆の匂ひの橋渡る

長井清(ながい きよし)

1404

元旦をカラス鳴き渡り年明けぬ

角 聖(すみ せい)

1405

半月の高く懸かりて年明けぬ

角 聖(すみ せい)

1406

天高く半月懸かり初日の出

角 聖(すみ せい)

1407

震災で一人跳むるわびしさに

永井誠晃(ながい せいこう)

1408

歳末も年始も無しに明け烏

角 聖(すみ せい)

1409

正月やカラス一声明けにけり

角 聖(すみ せい)

1410

簪や髪を差しつつ心射す

福田 晴好(ふくだ はるよし)

1411

冬炬燵仕舞い損ねる冷夏かな!

中井敏郎(なかい としろう)

1412

霜柱初雪招く季節かな

中井敏郎(なかい としろう)

1413

しばれるね会話もつらい季節かな

中井敏郎(なかい としろう)

1414

山の木々緑深める夏まじか

中井敏郎(なかい としろう)

1415

雪かきはいつもひとりの無人駅

中江三青(なかえ さんせい)

1416

初蝶が横切ってゆく大砂丘

中江三青(なかえ さんせい)

1417

機内から見るふるさとの遠花火

中江三青(なかえ さんせい)

1418

今日もまた銀河ぶつかる大砂丘

中江三青(なかえ さんせい)

1419

凩がひとりで遊ぶ大砂丘

中江三青(なかえ さんせい)

1420

キャンドルや枯野の果てに父の駅

中尾公彦(なかお きみひこ)

1421

とまり木はをとこの狐島鳥渡る

中尾公彦(なかお きみひこ)

1422

七日粥いのちの色を掬ひけり

中尾公彦(なかお きみひこ)

1423

友禅や炭の火美しき桐火桶

中尾公彦(なかお きみひこ)

1424

加賀格子みぞれの傘をたたみけり

中尾公彦(なかお きみひこ)

1425

ケント紙に列柱の位置春立てり

中尾公彦(なかお きみひこ)

1426

白靴やコルクを割ればポルトガル

中尾公彦(なかお きみひこ)

1427

紅玉や夜行列車の停まる駅

中尾公彦(なかお きみひこ)

1428

湯豆腐のある一灯に帰りけり

中尾公彦(なかお きみひこ)

1429

ふるさとは君の帰りを永久に待つ

長尾聡(ながお さとし)

1430

ふるさとは悪人だって待っている

長尾聡(ながお さとし)

1431

父母死ねばふるさと帰ることもなく

長尾聡(ながお さとし)

1432

ふるさとは我が人生の出発点

長尾聡(ながお さとし)

1433

片手では持てぬ大きな梨届く

中川孝子(なかがわ たかこ)

1434

きらきらと踊り流れる春の川

中川孝子(なかがわ たかこ)

1435

日傘母の面影ひとつ捨て

中川孝子(なかがわ たかこ)

1436

紅葉の炎のやうな一処

中川孝子(なかがわ たかこ)

1437

新作のふるさと音頭刈田風

中川房子(なかがわ ふさこ)

1438

銀皿に銀の雫や虫の声

中川房子(なかがわ ふさこ)

1439

風抜けることばが通る夏木立

長久保通繪(ながくぼ みちえ)

1440

不偶人形幾百の目の夏に向く

長久保通繪(ながくぼ みちえ)

1441

人声に紅葉かつ散る大手門

長久保通繪(ながくぼ みちえ)

1442

置き去りにされた案山子の軽やかさ

長久保通繪(ながくぼ みちえ)

1443

いいこともあったこの街雪が降る

長久保通繪(ながくぼ みちえ)

1444

この国に生れて幸せ桜餅

長坂宏実 (ながさか ひろみ)

1445

坂道を登れば世界鰯雲

長坂宏実 (ながさか ひろみ)

1446

夏の日の横浜トリコロールかな

長坂宏実 (ながさか ひろみ)

1447

ふるさとの山河めぐりて今朝の秋

永下茂和(ながした しげかず)

1448

笛を吹く幼児可愛いや秋祭り

永下茂和(ながした しげかず)

1449

白糸の滝のしぶきに暑さとぶ

長島一夫(ながしま かずを)

1450

背振山春とは言えどまだ浅し

長島一夫(ながしま かずを)

1451

湯気が立つ櫛田神社の夏祭

長島一夫(ながしま かずを)

1452

放生会筥崎宮の初しようが

長島一夫(ながしま かずを)

1453

あかるみにあるうち語りたき冬日

中島多津子(なかじま たづこ)

1454

醜なるは優しきことよ年の夜

中島多津子(なかじま たづこ)

1455

暖房なき古跡教会コンサート

中島多津子(なかじま たづこ)

1456

蒲公英のファッショナブルな六本木

中島多津子(なかじま たづこ)

1457

見そなわす父祖の写真から櫻

中島多津子(なかじま たづこ)

1458

年賀状 ふるさとの香が 行き戻り

中杉大陸 (なかすぎ たいりく)

1459

初日の出 孤高に聳ゆ 富士の山

中杉大陸 (なかすぎ たいりく)

1460

桑の葉に 織(はた)音聞こゆ 世界遺産

中杉大陸 (なかすぎ たいりく)

1461

初雪や ビルの谷間に 忙中閑

中杉大陸 (なかすぎ たいりく)

1462

さくら花 ひとひら落ちて 時流れ

中杉大陸 (なかすぎ たいりく)

1463

人の輪が世界をつなぐ海の道

仲野茂(なかの しげる)

1464

沼を背に名所古跡の多くして

中野マサ子(なかの まさこ)

1465

阪東太郎春夏秋冬変りなく

中野マサ子(なかの まさこ)

1466

夏よ来い柏祭早くこい

中野マサ子(なかの まさこ)

1467

この風景北に筑波で南富士

中野マサ子(なかの まさこ)

1468

興奮で川に飛び込む浪速っ子

中野康子(なかの やすこ)

1469

お好み焼きおかずにして飯をくう

中野康子(なかの やすこ)

1470

バッグには飴ちゃんいつもはいっている

中野康子(なかの やすこ)

1471

大阪城に一礼をして卒業す

中野康子(なかの やすこ)

1472

バーゲンより安くかったと自慢する

中野康子(なかの やすこ)

1473

春の野に山菜つみし父の背

中野雄介(なかの ゆうすけ)

1474

まふくれてゆがみて届く宅配便

中野雄介(なかの ゆうすけ)

1475

案山子たつ舞台の風がそよぎ出す

中野雄介(なかの ゆうすけ)

1476

ふるさとの山は低いが富士と呼ぶ

中野雄介(なかの ゆうすけ)

1477

晩酌に心も踊る灘五郎

中野雄介(なかの ゆうすけ)

1478

秋雨や悔し涙のカープ女子

中原政人(なかはら まさと)

1479

春うららドーム写すや自撮り棒

中原政人(なかはら まさと)

1480

友からの絵手紙ドームを飛ぶとんぼ

中原政人(なかはら まさと)

1481

朝日浴び冷たく光る牡蠣筏

中原政人(なかはら まさと)

1482

野呂山の肩に掛かれり寝待月

中原政人(なかはら まさと)

1483

大木の影はいつでも若々しい

中道一浩(なかみち かずひろ)

1484

静けさに腹にひびくは祭り太鼓

中道一浩(なかみち かずひろ)

1485

寺掃除柱のキズは五十年

中道一浩(なかみち かずひろ)

1486

神社の木子供の成長同じよう

中道一浩(なかみち かずひろ)

1487

ふるさとの鎮守の森の風は桜色

中道美佐子(なかみち みさこ)

1488

紅葉や温泉湧きしせせらぎの湯

中道美佐子(なかみち みさこ)

1489

五百羅漢どれもこれもまあちがう顔

中道美佐子(なかみち みさこ)

1490

布団屋台柳田国男生誕の地

中道美佐子(なかみち みさこ)

1491

こいのぼり笠形神社の川を泳ぐ

中道美佐子(なかみち みさこ)

1492

ふるさとに残したままの月のあり

中村和雄(なかむら かずお)

1493

不束な吾にトカゲが立ち止まる

中村和雄(なかむら かずお)

1494

何もなきふるさとなれど天ノ川

中村和雄(なかむら かずお)

1495

過疎の郷土戦後の飢饉蘓鉄粥

中村和雄(なかむら かずお)

1496

何百年経ても奄美は台風の径

中村和雄(なかむら かずお)

1497

終戦の記憶をつなぐ芋の蔓

中村和雄(なかむら かずお)

1498

夢に逢う友みな若しハイビスカス

中村和雄(なかむら かずお)

1499

緑なる蘓鉄郡生赤い実

中村和雄(なかむら かずお)

1500

一点の星にはじまる故郷自慢

中村和雄(なかむら かずお)

1501

ひと休みしたらどうかと雪景色

中村一彦(なかむら かずひこ)

1502

春眠の長きトンネル郷に入る

中村一彦(なかむら かずひこ)

1503

浴衣着て涼風となる遠花火

中村一彦(なかむら かずひこ)

1504

掘りごたつ足から抜けし思考力

中村一彦(なかむら かずひこ)

1505

靴紐を結び直して春帰郷

中村一彦(なかむら かずひこ)

1506

曾祖父に 教えてもらう 餅づくり

中村香菜恵(なかむら かりな)

1507

美ら海はロイヤルブルーいつも夏

中村健治(なかむら けんじ)

1508

斎場御嶽路地の奥まで風薫る

中村健治(なかむら けんじ)

1509

嘉手納基地金網沿いに夏至南風

中村健治(なかむら けんじ)

1510

風止みて今帰仁城跡冴返る

中村健治(なかむら けんじ)

1511

普天間のフェンスに揺らぎ仏桑花

中村健治(なかむら けんじ)

1512

買初や想ひ拡げし世界地図

中村宏一(なかむら こういち)

1513

雛あられ二粒ほどの歯を見せて

中村宏一(なかむら こういち)

1514

弥陀仏の藤の甘蓋お縁日

中村宏一(なかむら こういち)

1515

長子得て富士より高く幟立つ

中村宏一(なかむら こういち)

1516

綿菓子へ一目散の祭の子

中村宏一(なかむら こういち)

1517

有松のしぼり祭すごい人

中村純子(なかむら じゅんこ)

1518

広いです大高緑地散歩道

中村純子(なかむら じゅんこ)

1519

桜道ほのかに香るいいにおい

中村純子(なかむら じゅんこ)

1520

どこからかやってくるよどまつりに

中村純子(なかむら じゅんこ)

1521

地に降りて被爆の町は冬銀河

中村達見(なかむら たつみ)

1522

冬凪や遠祖渡りし五島灘

中村達見(なかむら たつみ)

1523

海の日や登しょう礼にて離岸せり

中村達見(なかむら たつみ)

1524

山の辺の道てふ標梅ふふむ

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1525

源平のいくさの跡に若布干す

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1526

哲学の道きて落花しきりなる

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1527

水軍の島を伝へて枇杷の花

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1528

哲学の道きて落葉しきりなる

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1529

名月や舞子須磨浦指呼にして

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1530

夢二描く女の似合ふ夏帽子

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1531

胃にありし癌も身のうち毛糸編む

中村麦芽子(なかむら ばくがし)

1532

コウノトリ白い翼に夏の青

中村宏(なかむら ひろし)

1533

白浪や夏の終りを告げる海

中村宏(なかむら ひろし)

1534

隣りより大皿でくる鰆ずし

夏田信身(なつだ のぶみ)

1535

賀正の里花火織り成す音の舞

成田恭子(なりた きょうこ)

1536

里山の自慢の米や日本一

成田恭子(なりた きょうこ)

1537

池の里めだかの学校春うらら

成田恭子(なりた きょうこ)

1538

山神社新年祝う冬花火

成田恭子(なりた きょうこ)

1539

池の里野路の秋雨群すずめ

成田恭子(なりた きょうこ)

1540

茎の中にはふるさとの雨曼珠沙華

成井恵子(なるい しげこ)

1541

鯨が丘ならアートの紅窓秋祭

成井恵子(なるい しげこ)

1542

曝涼の本尊見に来よ晴れの鄙

成井恵子(なるい しげこ)

1543

メービウスの帯に垂れそう黄落期

成井恵子(なるい しげこ)

1544

白菜の漬物育てて母の石

成井恵子(なるい しげこ)

1545

ふるさとに寄付して届く林檎かな

西  孝生(にし たかお)

1546

河内路や桜紅葉のダムに映へ

西  孝生(にし たかお)

1547

お遍路の紅葉踏み締む札所かな

西  孝生(にし たかお)

1548

老い達の足の軽ろさよ山開き

西  孝生(にし たかお)

1549

露天湯や花の筏の二処

西  孝生(にし たかお)

1550

初雪やタワーマンション辻地蔵

西 幸博 (にし ゆきひろ)

1551

ビル風の山に帰りし都市の暮れ

西 幸博 (にし ゆきひろ)

1552

年寄りが二人酒飲む冬港

西 幸博 (にし ゆきひろ)

1553

ふるさとの大統領や秋の風

西 幸博 (にし ゆきひろ)

1554

路地裏のキムチのにおい落ち葉掃く

西 幸博 (にし ゆきひろ)

1555

旅立つ日 それぞれの道 歩んでく

西岡正樹 (にしおか まさき)

1556

故郷に 帰ると微笑む 母の愛

西岡正樹 (にしおか まさき)

1557

同窓会 共に過ごした 仲間いる

西岡正樹 (にしおか まさき)

1558

春風は 遠い故郷 向かってる

西岡正樹 (にしおか まさき)

1559

逢いたくて 思い暮らす 秋の風

西岡正樹 (にしおか まさき)

1560

賀詞交換形ばかりのセレモニー

西川幸喜(にしかわ こうき)

1561

おみくじや新たな決意神だのみ

西川幸喜(にしかわ こうき)

1562

初春や願いかなわぬ世相風

西川幸喜(にしかわ こうき)

1563

富士の雪窓から見える我が家かな

西川由利子(にしかわ ゆりこ)

1564

紅葉と富士山コラボ名画なり

西川由利子(にしかわ ゆりこ)

1565

空仰ぎ我も描けると冬の富士

西川由利子(にしかわ ゆりこ)

1566

初夢は牛深ハイヤ踊る妣

西澤繁子(にしざわ しげこ)

1567

道産子の夫は手袋はくと言う

西澤繁子(にしざわ しげこ)

1568

山笑い水は眠りて沈下橋

西澤繁子(にしざわ しげこ)

1569

竈猫出てくる店の陀羅尼助

西澤繁子(にしざわ しげこ)

1570

斑鳩を平らに統べる秋桜

西澤繁子(にしざわ しげこ)

1571

鐘の音の花を逢ひゆく千光寺

西田實雄(にしだ じつお)

1572

花散って雨の古刹となりにけり

西田實雄(にしだ じつお)

1573

梅雨に入る古刹のふかき廂かな

西田實雄(にしだ じつお)

1574

万緑を塔の突き出て古刹かな

西田實雄(にしだ じつお)

1575

御座船の帰りを待って大花火

西田實雄(にしだ じつお)

1576

霜柱踏みたく里を訪ねけり

西本寛治(にしもと かんじ)

1577

福知山祈る指先初日の出

西本寛治(にしもと かんじ)

1578

田仕舞ひのけむり棚引く遠賀川

西本寛治(にしもと かんじ)

1579

満月や貸家の札に蔓絡む

西本寛治(にしもと かんじ)

1580

蝉の鳴く壱岐に苔むす曽良の墓

西本寛治(にしもと かんじ)

1581

ふるさとを忘ること無き渡り鳥

二宮正博(にのみや まさひろ)

1582

新米をふるさとの友送り来る

二宮正博(にのみや まさひろ)

1583

ふるさとの訛りが戻る帰省かな

二宮正博(にのみや まさひろ)

1584

母の日にふるさと帰り墓参り

二宮正博(にのみや まさひろ)

1585

ふるさとは桜の海に呑まれ行く

二宮正博(にのみや まさひろ)

1586

子つばめや記憶の中の通学路

二瓶みち子(にへい みちこ)

1587

百選の名水に浮く紅葉かな

二瓶みち子(にへい みちこ)

1588

天恵の水に実りし千枚田

二瓶みち子(にへい みちこ)

1589

持たされてみれば重たき花筵

二瓶みち子(にへい みちこ)

1590

幼名で呼ばれ踊りの輪に入る

二瓶みち子(にへい みちこ)

1591

寄せ太鼓遠く響いて月満ちる

沼澤晴夫(ぬまざわ はるお)

1592

早苗田を励ますように風走る

沼澤晴夫(ぬまざわ はるお)

1593

友からの電話にまじる囃子の音

沼澤晴夫(ぬまざわ はるお)

1594

空札を読みあげてより恋歌留多

根岸 操(ねぎし みさお)

1595

雛人形一重まぶたの愁いかな

根岸 操(ねぎし みさお)

1596

形代のだんだん水になってゆく

根岸 操(ねぎし みさお)

1597

象の死や空に泰山木の花

根岸 操(ねぎし みさお)

1598

ボジョレヌーボ抱えて帰る若き夫

根岸 操(ねぎし みさお)

1599

曳山に笑みの秀吉春の夢

野口成人(のぐち なりひと)

1600

青葉風ささやきかける余呉の湖

野口成人(のぐち なりひと)

1601

三成が隠れし洞に伊香時雨

野口成人(のぐち なりひと)

1602

大晦日 車走らぬ 東京(まち)静か

野口祐子 (のぐち ゆうこ)

1603

特養(ホーム)が 終の栖や 父卒寿

野口祐子 (のぐち ゆうこ)

1604

父倒れ 師走の入院 時止まり

野口祐子 (のぐち ゆうこ)

1605

糸魚川 同郷の父 火事案じ 

野口祐子 (のぐち ゆうこ)

1606

つかの間の 静な暮れや 東京(まち)の聲

野口祐子 (のぐち ゆうこ)

1607

恒例のおしくらまんじゅう初詣

野口陽子 (のぐちようこ)

1608

うららかや人人人の蔵のまち

野口陽子 (のぐちようこ)

1609

タカラヅカすみれの花は永遠(とわ)に輝く

野崎せい子(のざき せいこ)

1610

大劇場千秋楽のなごり雪

野崎せい子(のざき せいこ)

1611

白薔薇にタカラジェンヌを画かば

野崎せい子(のざき せいこ)

1612

雲隠る時も眩しくスターの夏空

野崎せい子(のざき せいこ)

1613

桜咲く志(こころざし)いだきて舞台に立つ

野崎せい子(のざき せいこ)

1614

砧打つ 上がり框の 黒光り

野尻千代子(のじり ちよこ)

1615

夏祭り夕立過ぎて鳴る太鼓

濃添 隆(のぞえ たかし)

1616

夏休み水平線に島の影

濃添 隆(のぞえ たかし)

1617

五月晴れ妻が作りし目玉焼き

濃添 隆(のぞえ たかし)

1618

寒げいこ走る雪道白い月

濃添 隆(のぞえ たかし)

1619

冬帽の中也に会ひにお出でませ

野田智寿子(のだ ちずこ)

1620

車両積みいざ出航す雲の峰

野田智寿子(のだ ちずこ)

1621

しかと抱くふるさとの香や蕗の薹

野田智寿子(のだ ちずこ)

1622

陽をはじく狐の面や稲穂祭

野田智寿子(のだ ちずこ)

1623

遠ざかる白き面輪や流し雛

野田智寿子(のだ ちずこ)

1624

「懐かしい」 太鼓に母や 目を閉じて

野村千恵 (のむら ちえ)

1625

もう一度 流るる灯り 目に映し

野村千恵 (のむら ちえ)

1626

むずがる子 なだめて嬉し 夏列車

野村千恵 (のむら ちえ)

1627

豊作へ 跳ねる鈴の音 村あかり

野村千恵 (のむら ちえ)

1628

効き目100 チャージされる ここへ夏

野村千恵 (のむら ちえ)

1629

鎌倉に善男善女お元日

野村信廣(のむら のぶひろ)

1630

鎌倉の波の音聞きしらす丼

野村信廣(のむら のぶひろ)

1631

鎌倉の渚にサーフィンボード立つ

野村信廣(のむら のぶひろ)

1632

鎌倉のふところ深く紅葉かな

野村信廣(のむら のぶひろ)

1633

鎌倉の御僧とけんちん雪ちらり

野村信廣(のむら のぶひろ)

1634

雪国のふるさと語る妻の笑み

袴田耕司(はかまだ こうじ)

1635

降灰も日常の中桜島

橋野徒仕三(はしの としみ)

1636

軽羹も餡を詰めなきゃ手を出せぬ

橋野徒仕三(はしの としみ)

1637

砂風呂に入る午後の一休み

橋野徒仕三(はしの としみ)

1638

降灰も雪に混ざって降る市内

橋野徒仕三(はしの としみ)

1639

さつま揚げ甘すぎ体が心配だ

橋野徒仕三(はしの としみ)

1640

団結の氏神様も祝う村

畠山美希子(はたけやま みきこ)

1641

ふるさとの四季を見守る龍の寺

花本正昭(はなもと まさあき)

1642

我が漁港日本海流海の幸

花本正昭(はなもと まさあき)

1643

お遍路も一つ手に取る初みかん

花山昇(はなやま のぼる)

1644

方程式解けてうれしや初みかん

花山昇(はなやま のぼる)

1645

秋風やみこし音頭もまじりけり

花山昇(はなやま のぼる)

1646

おたやんやお椿さんの代名詞

花山昇(はなやま のぼる)

1647

伊予に春お椿さんの名のもとに

花山昇(はなやま のぼる)

1648

長良川閑かに流る冬至かな

幅 茂(はば しげる)

1649

朝ぼらけ楮を絞る紙の小屋

幅 茂(はば しげる)

1650

紙漉きや老爺は一人竹簀振る

幅 茂(はば しげる)

1651

長良鱒橋から見るも今はなし

幅 茂(はば しげる)

1652

ひんここの囃子流るる紅葉谷

幅 茂(はば しげる)

1653

田も風も秋定まりて気球舞う

馬場陽子(ばば ようこ)

1654

夏雲や静静渡るかずら橋

土生洋子 (はぶ ようこ)

1655

背を射りて夕焼けろ空徒遍路

土生洋子 (はぶ ようこ)

1656

バスに乗り百人で行く遍路道

土生洋子 (はぶ ようこ)

1657

短夜や熱気むんむん阿波踊り

土生洋子 (はぶ ようこ)

1658

深緑の 空気澄みきる 高野道

濱坂亜由美(はまさか あゆみ)

1659

懐郷の 情に染み入る 虫の声

濱坂亜由美(はまさか あゆみ)

1660

柿の実の 熟れし香りが 朱々と

濱坂亜由美(はまさか あゆみ)

1661

凛とした 稲の波風 青々と

濱坂亜由美(はまさか あゆみ)

1662

蝉時雨 都会にはなき 大合唱

濱坂亜由美(はまさか あゆみ)

1663

瀬戸内の琴の音きけば春の海

浜田順子(はまだ じゅんこ)

1664

盆踊り炭坑節とみんな知る

早川忠之(はやかわ ただゆき)

1665

コスモスが川が清いと街の花

早川忠之(はやかわ ただゆき)

1666

ボタ山も秋にはモミジ赤く燃え

早川忠之(はやかわ ただゆき)

1667

爺の顔栗に似てくる栗ひろい

林 一美(はやし かずみ)

1668

栗きんとんどの木に成るの孫が聞く

林 一美(はやし かずみ)

1669

栗きんとん秋の風味を一人占め

林 一美(はやし かずみ)

1670

腰曲げて栗ひろいする達者かな

林 一美(はやし かずみ)

1671

栗色に焼けた肌したテニスの子

林 一美(はやし かずみ)

1672

栗きんとん発祥地なり鼻高し

林 幹児(はやし かんじ)

1673

おいでんさい方言似合う夏祭り

林 幹児(はやし かんじ)

1674

五平餅食べ歩いても似合う秋

林 幹児(はやし かんじ)

1675

満点星街を彩る市花咲けり

林 幹児(はやし かんじ)

1676

変わった名落葉流れる四ツ目川

林 幹児(はやし かんじ)

1677

夏の旅第二のふるさと見つかりぬ

林建志(はやし けんし)

1678

寄り道は新たなふるさと探すため

林建志(はやし けんし)

1679

東京がふるさとになる暑い冬

林建志(はやし けんし)

1680

故郷の林檎の香母の文字

林 雅則(はやし まさのり)

1681

兄ちゃんと夜店巡りや里祭

林 雅則(はやし まさのり)

1682

雪催ひ里の便りの雪景色

林 雅則(はやし まさのり)

1683

生かされて色なき風をながめをり

林みさき(はやし みさき)

1684

折鶴に命吹き込む霜夜かな

林みさき(はやし みさき)

1685

ふるさととひらがなで書く雪ぼたる

林みさき(はやし みさき)

1686

ふるさとの土に還れぬまくは瓜

林みさき(はやし みさき)

1687

熱燗の回りて語る父母の事

林みさき(はやし みさき)

1688

夏焦がす高校球児がやってくる

林洋子(はやし ようこ)

1689

夏に涌く高校球児の甲子園

林洋子(はやし ようこ)

1690

西宮神社が開く年始め

林洋子(はやし ようこ)

1691

夏の空喚声届く甲子園

林洋子(はやし ようこ)

1692

夏の町静けさを裂く甲子園

林洋子(はやし ようこ)

1693

器量よく生れたばかりに水中花

原 恭子 (はら きょうこ)

1694

民意とは異口同音の蟬しぐれ

原 恭子 (はら きょうこ)

1695

月見草咲くとき密書渡される

原 恭子 (はら きょうこ)

1696

盲目の梟なれば反戰歌

原 恭子 (はら きょうこ)

1697

夢を見る空飛ぶ冬の金魚です

原 恭子 (はら きょうこ)

1698

桜呼ぶ ふるさと帰りは 新妻と

原 理恵子 (はら りえこ)

1699

黄葉を陵線なぞり熱気球

原口朝光(はらぐち ともみつ)

1700

石蕗の花城下の町を飾りけり

原田祥二郎(はらだ しょうじろう)

1701

限りある余命愛しや蝉時雨

原田祥二郎(はらだ しょうじろう)

1702

新緑に幸せ貰ふ山路かな

原田祥二郎(はらだ しょうじろう)

1703

提灯に仏の宿る盆踊り

原田祥二郎(はらだ しょうじろう)

1704

境内に菊花展あり襟正す

原田祥二郎(はらだ しょうじろう)

1705

冬日射す阿蘇の寝釈迦を間の当り

原田哲子(はらだ てつこ)

1706

秘境なる平家祭りに手を引かれ

原田哲子(はらだ てつこ)

1707

ひと息に老いの本読む冬銀河

原田哲子(はらだ てつこ)

1708

ふるさとの柱状節理秋日和

半田信和 (はんだ しんかず)

1709

雄島より風は生まれる藪椿

半田信和 (はんだ しんかず)

1710

父の背で母のお腹で阿波踊り

坂東典子(ばんどう のりこ)

1711

夕やけの海の静けさ月がすむ

番場陽子(ばんば ようこ)

1712

はたはたを招く雷鳴心地よし

番場陽子(ばんば ようこ)

1713

空高し登山ばやしに導かれ

番場陽子(ばんば ようこ)

1714

新緑の白神の声透き通る

番場陽子(ばんば ようこ)

1715

憂えなき古木の桜りんごの木

番場陽子(ばんば ようこ)

1716

はざ掛けて稲穂の薫り続く道

東鉄夫 (ひがし てつお)

1717

日射し避け向日葵畑でかくれんぼ

東鉄夫 (ひがし てつお)

1718

水張りの田んぼに泳ぐ鯉のぼり

東鉄夫 (ひがし てつお)

1719

畦道に落ちては融ける雪の華

東鉄夫 (ひがし てつお)

1720

水うまし富士瞳に澄んで故郷へ

日賀野啓代(ひがの ひろよ)

1721

鮎食んで笑顔の似合う我が娘

日賀野啓代(ひがの ひろよ)

1722

風吹くよ!富士の峰雲母予言

日賀野啓代(ひがの ひろよ)

1723

箱根路を訪ねて細工の心知る

日賀野啓代(ひがの ひろよ)

1724

筑豊の ボタ山年古り 緑濃く

樋口啓子 (ひぐち けいこ)

1725

がめ煮とは一切合切有り合わせ

樋口貞江(ひぐち さだえ)

1726

飛梅は菅公慕いて大宰府へ

樋口貞江(ひぐち さだえ)

1727

筥崎宮梨も柿をも放生会

樋口貞江(ひぐち さだえ)

1728

松囃し傘鉾潜り子は息災

樋口貞江(ひぐち さだえ)

1729

玄海の香り豊かな沖独活

樋口貞江(ひぐち さだえ)

1730

逆さまの光る人参立つ都心

樋口 盛一(ひぐち せいいち)

1731

一番山祇園山笠男意気

樋口嘉一(ひぐち よしかず)

1732

大相撲櫓太鼓の音も冴えて

樋口嘉一(ひぐち よしかず)

1733

大宰府の鷽替鬼すべ七草粥

樋口嘉一(ひぐち よしかず)

1734

母里太兵衛日本号槍呑み取りし

樋口嘉一(ひぐち よしかず)

1735

大銀杏枝も栄えし櫛田宮

樋口嘉一(ひぐち よしかず)

1736

松囃し博多どんたく博多っ子

樋口嘉久(ひぐち よしひさ)

1737

郭公来て愛鳥週間宝満山

樋口嘉久(ひぐち よしひさ)

1738

黒田節博多人形と道連れに

樋口嘉久(ひぐち よしひさ)

1739

傑僧の仙崖和尚聖福寺

樋口嘉久(ひぐち よしひさ)

1740

博多織ネクタイ締めて見合席

樋口嘉久(ひぐち よしひさ)

1741

窓の紅葉はカップの湯気と見る

日野江美(ひの えみ)

1742

ベンチにお先にと落ち葉腰かけて

日野江美(ひの えみ)

1743

ドングリも帽子をかぶってハロウィン

日野江美(ひの えみ)

1744

干し柿が帰省を待って地蔵さま

日野江美 (ひの えみ)

1745

廃屋の柿鈴生りに過疎の里

平井尚平(ひらい しょうへい)

1746

ふる里や座敷から望む秋の山

平井尚平(ひらい しょうへい)

1747

遠き日を妻と語らふ蛍の夜

平井尚平(ひらい しょうへい)

1748

音のなき流れ背にして座禅草

平井尚平(ひらい しょうへい)

1749

菜の花の中を流れる千曲川

平井尚平(ひらい しょうへい)

1750

下町の 風情消えゆく ビル聳え

平久保好一 (ひらくぼ こういち)

1751

飛行機の 真横を朝日 駆け抜けて

平久保好一 (ひらくぼ こういち)

1752

荒川の 花火彩る ネオンツリー

平久保好一 (ひらくぼ こういち)

1753

「おまけです」 人情映す 道すがら

平久保好一 (ひらくぼ こういち)

1754

秋風に 紙飛行機が 空を舞う 

平久保好一 (ひらくぼ こういち)

1755

コシヒカリ届いて母の秋が来る

平田由香里(ひらた ゆかり)

1756

たらい舟佐渡の夏海優しけり

平田由香里(ひらた ゆかり)

1757

地酒にて熱燗の湯気父浮かぶ

平田由香里(ひらた ゆかり)

1758

雪の室駒子となりておもてなし

平田由香里(ひらた ゆかり)

1759

良寛になかなかなれず手毬歌

平田由香里(ひらた ゆかり)

1760

風光る女杜氏の守る蔵

平野菜穂子(ひらの なほこ)

1761

微睡んで渡る鉄橋花菜畑

平野菜穂子(ひらの なほこ)

1762

二段ずつ上る石段燕来る

平野菜穂子(ひらの なほこ)

1763

黄水仙旧街道は砂利の道

平野菜穂子(ひらの なほこ)

1764

鉄瓶に余熱旧街道に冬

平野菜穂子(ひらの なほこ)

1765

顔文字も消さるるほどの猛吹雪

平松泰輔 (ひらまつ たいすけ)

1766

ブリザード昔話に誘えり

平松泰輔 (ひらまつ たいすけ)

1767

ラベンダー君の台詞も香りけり

平松泰輔 (ひらまつ たいすけ)

1768

ドビュッシーの中にいる夏青い池

平松泰輔 (ひらまつ たいすけ)

1769

雪あかり白くまぶしい津軽の夜

平渡麻子(ひらわたし あさこ)

1770

海峡の潮風に散る桜花

平渡麻子(ひらわたし あさこ)

1771

ねぶた去り秋風が吹く八月の朝

平渡麻子(ひらわたし あさこ)

1772

八つある何度も数えた八甲田

平渡麻子(ひらわたし あさこ)

1773

凧揚げに乱れても叛いても風

広井和之(ひろい かずゆき)

1774

枯葉からから突き当たる同伴者

広井和之(ひろい かずゆき)

1775

十二月八日黒猫の眼を見失ふ

広井和之(ひろい かずゆき)

1776

無数の喪中誰がためにご来迎

広井和之(ひろい かずゆき)

1777

山茶花のいつまでうすくゐられるか

広井和之(ひろい かずゆき)

1778

正月や梢に枯れ葉散り残り

福田 晴好(ふくだ はるよし)

1779

雪原の光と影や海もまた

廣井美津子 (ひろい みつこ)

1780

今日明日の因果ふくめる干支飾り

廣井美津子 (ひろい みつこ)

1781

二日三日と黒猫の赤い舌

廣井美津子 (ひろい みつこ)

1782

秋霖や漂ふものに眼を背け

廣井美津子 (ひろい みつこ)

1783

子どもには子どもの夢の福袋

廣井美津子 (ひろい みつこ)

1784

茨城の 魅力が無いのが 魅力です

廣木 忍 (ひろき しのぶ)

1785

散策の日落ちてよりの寒さかな

廣庭峰子(ひろにわ みねこ)

1786

暑き日の過ぎればなんと懐かしく

廣庭峰子(ひろにわ みねこ)

1787

松茸を嗅ぐや産地を詠みながら

廣庭峰子(ひろにわ みねこ)

1788

空蝉の宙にぶらんこしてをりぬ

廣庭峰子(ひろにわ みねこ)

1789

 盆踊り今年あの人輪に見へぬ

廣庭峰子(ひろにわ みねこ)

1790

桃咲くやふはりと浮かぶ富士の山

深沢伊都子(ふかさわ いつこ)

1791

富士川のうねり大きく青田風

深沢伊都子(ふかさわ いつこ)

1792

魂送り終へたる部屋の広さかな

深沢伊都子(ふかさわ いつこ)

1793

遠き日の父に背負はれ水の番

深沢伊都子(ふかさわ いつこ)

1794

満開の桜を残し廃校す

深沢伊都子(ふかさわ いつこ)

1795

走馬灯綿菓子見てた幼き日

福島秀也(ふくしま しゅうや)

1796

炎立つ紅葉を渡るロープウェイ

福島秀也(ふくしま しゅうや)

1797

キャンピングカー傍に地を這う蝸牛

福島秀也(ふくしま しゅうや)

1798

海鳴りや夏の終りの古民宿

福島秀也(ふくしま しゅうや)

1799

曼珠沙華にわか遍路の我にかな

福島秀也(ふくしま しゅうや)

1800

冬暖くし雀に猫の遊ばれて

福島ツユ子(ふくしま つゆこ)

1801

山水画めく稜線や春霞

福島ツユ子(ふくしま つゆこ)

1802

こんもりと屋根を覆いて藤の花

福島ツユ子(ふくしま つゆこ)

1803

朝取りの木苺母の仏前に          

福島ツユ子(ふくしま つゆこ)

1804

がらくたの余生のくらし赤とんぼ

福島ツユ子(ふくしま つゆこ)

1805

青空へ馳せる故郷の雪起こし

福田千賀子(ふくだ  ちかこ)

1806

里帰り仰ぐ懐かし鉛雲

福田千賀子(ふくだ  ちかこ)

1807

朝トマト孫と摘みとり笑顔じわ

福田千賀子(ふくだ  ちかこ)

1808

通学路競って踏んだ薄氷

福田千賀子(ふくだ  ちかこ)

1809

近江町はぐれぬように年の暮れ

福田千賀子(ふくだ  ちかこ)

1810

燃ゆる秋天の絵筆は神の技

福田登 (ふくだ のぼる)

1811

雪虫が冬の訪れ舞い告げる

福田登 (ふくだ のぼる)

1812

つくつくが夏の仕舞いは任せとけ

福田登 (ふくだ のぼる)

1813

雪起こし今年も来たぞ北陸の冬

福田登 (ふくだ のぼる)

1814

春の宵梅酒片手にジャズを聴く

福田登 (ふくだ のぼる)

1815

この味も匂いも全部私の根

福永祐子(ふくなが ゆうこ)

1816

春琴の瀬戸に網引く鯛の船

藤井きょう子(ふじい きょうこ)

1817

空真青棚田の水のしぶきけり

藤井サカエ(ふじい さかえ)

1818

夕陽吸い一気に光る芒原

藤井サカエ(ふじい さかえ)

1819

竹爆ぜる音のせわしや大どんど

藤井サカエ(ふじい さかえ)

1820

すかんぽを噛んで青空大きくす

藤井八重子(ふじい やえこ)

1821

縁側があるふるさとよ豆の花

藤井八重子(ふじい やえこ)

1822

大根を干すひとりにひとつずつの空

藤井八重子(ふじい やえこ)

1823

田水張る村が一番かがやく日

藤井八重子(ふじい やえこ)

1824

元気かと猫に問われて天高し

藤井八重子(ふじい やえこ)

1825

便箋に添へてしまつた柿の汁

藤澤拓也(ふじさわ たくや)

1826

秋風とプレスマシンとため息と

藤澤拓也(ふじさわ たくや)

1827

パレットの絵の具ごちゃまぜ紅葉谷

藤澤拓也(ふじさわ たくや)

1828

豆炭ひとたま祖父母の物語

藤澤拓也(ふじさわ たくや)

1829

ばあちやんのやうにかぼちやが笑つてる

藤澤拓也(ふじさわ たくや)

1830

極寒の三大奇祭褌の男が狙う福男

藤田映子(ふじた えいこ)

1831

寒き夜褌姿の男衆宝木奪って守り福男

藤田映子(ふじた えいこ)

1832

男衆宝木求めて手を天に史上最大おしくらまんじゅう

藤田映子(ふじた えいこ)

1833

暗闇の中に投下の福二本香る宝木に群れ集う

藤田映子(ふじた えいこ)

1834

極寒の夜に集いし男たち湯煙あげて宝木に群れる

藤田映子(ふじた えいこ)

1835

初詣梅ケ枝餅の美味いこと

藤野高明(ふじの たかあき)

1836

薫風にどんたく囃遠くより

藤野高明(ふじの たかあき)

1837

夏近しソフトバンクの強いこと

藤野高明(ふじの たかあき)

1838

木枯らしや海見張ってる日蓮像

藤野高明(ふじの たかあき)

1839

鮮やかに 景色流れる ツーデーマーチ

藤原りか (ふじわら りか)

1840

西の京五重の塔と春雨と

フランク好恵(ふらんく よしえ)

1841

峠越え段段畑水を張り

フランク好恵(ふらんく よしえ)

1842

タッチダウン機窓映すはさくらさくら

フランク好恵(ふらんく よしえ)

1843

川の鯉桜の花びら食べんとす

フランク好恵(ふらんく よしえ)

1844

朝霜は空気と紅葉混ざりあう

フランク好恵(ふらんく よしえ)

1845

初恋の彼女孫抱き盆踊り

古垣内 求(ふるがいと もとむ)

1846

春待ちに日本屈指の熱田神宮(あつたさん)

古橋守 (ふるはし まもる)

1847

冬空に日本一なる赤鳥居

古橋守 (ふるはし まもる)

1848

豊臣の社守(しゃもり)ちかし冬晴れ日

古橋守 (ふるはし まもる)

1849

清正の武勇たくまし年の内

古橋守 (ふるはし まもる)

1850

冬日向(ふゆひなた)色もさやけし名古屋帯

古橋守 (ふるはし まもる)

1851

富士の山一気呵成に更衣

坊野念寿(ほうの ねんじゅ)

1852

野も山もみのりの秋だこもらない

坊野念寿(ほうの ねんじゅ)

1853

総立ちて頭べを垂るる稲穂かな

坊野念寿(ほうの ねんじゅ)

1854

雨降って元気はいつも草の花

坊野念寿(ほうの ねんじゅ)

1855

豊作のエンジョイなるかしつて米

坊野念寿(ほうの ねんじゅ)

1856

湯の里が有り難きかな寒の入り

外村有弘(ほかむら ともひろ)

1857

落人の山里静か菊日和

外村有弘(ほかむら ともひろ)

1858

寒空に崩れし城の無常かな

外村有弘(ほかむら ともひろ)

1859

夕映えの春めく海に天主堂

外村有弘(ほかむら ともひろ)

1860

諏訪湖揺らす大葭切やギョシギョシギョシ

穂苅 稔 (ほかり みのる)

1861

安曇野や誰かれ絡む岳の風

穂苅 稔 (ほかり みのる)

1862

寒鯉の甘露煮のゆげ佐久の午後

穂苅 稔 (ほかり みのる)

1863

槍ヶ岳の雪捲き上げてシベリアへ

穂苅 稔 (ほかり みのる)

1864

安曇野の風掴まえて凧の空

穂苅 稔 (ほかり みのる)

1865

登山して共に培ふ夫婦道

星 哲夫(ほし てつお)

1866

高原山を背なに秋桜乳母車

星 哲夫(ほし てつお)

1867

いつ来ても霧の山道女峰山

星 哲夫(ほし てつお)

1868

杣の焚く煙一筋山眠る

星 哲夫(ほし てつお)

1869

空堀の先に釈迦岳光る雪

星 哲夫(ほし てつお)

1870

年の瀬の帰省楽しみ味噌煮込み

星野克幸(ほしの かつゆき)

1871

初夢で男はいらんだんなだけ

星野加奈子(ほしの かなこ)

1872

姉さんはやさしく話しえらい様

星野加奈子(ほしの かなこ)

1873

お姉さんきれいに部屋を片ずける

星野加奈子(ほしの かなこ)

1874

辰雄径冬の寒さや朝の霧

星野勝(ほしの まさる)

1875

おにかけの汁の一滴亡母の味

星野勝(ほしの まさる)

1876

虎子旧居浅間の風の五月かな

星野勝(ほしの まさる)

1877

おにかけの汁も残さず母の味

星野勝(ほしの まさる)

1878

辰雄径冬は寒さと朝の霧

星野勝(ほしの まさる)

1879

草笛の音懐かしき小諸城

星野勝(ほしの まさる)

1880

寒月に捧ぐ鯱名古屋城

細井淳平(ほそい じゅんぺい)

1881

藤前干潟囀の在り所

細井淳平(ほそい じゅんぺい)

1882

オアシスや名古屋城へと亀の鳴く

細井淳平(ほそい じゅんぺい)

1883

ふるさとや十人十色の春の空

細井淳平(ほそい じゅんぺい)

1884

春月や故郷の母を懐かしむ

細井淳平(ほそい じゅんぺい)

1885

遠き地で知ったふるさと占める幅

細江隆一 (ほそえ りゅういち)

1886

からくりのごとく手握る屋台前

細江隆一 (ほそえ りゅういち)

1887

法被着る子らの丈だけ春祭り

細江隆一 (ほそえ りゅういち)

1888

お囃子の響く夕餉の温かさ

細江隆一 (ほそえ りゅういち)

1889

せせらぎが幻聴ごとく春の竿

細江隆一 (ほそえ りゅういち)

1890

行く年の車中に浮かぶ父母の顔

細川利彦(ほそかわ としひこ)

1891

夏の雲湧き立つ青空(そら)に瀬戸の架橋(はし)

細川利彦(ほそかわ としひこ)

1892

夕映えに遠くたたずむ幼き日

細川利彦(ほそかわ としひこ)

1893

人の声逃げて行くよな雪の朝

細見康子(ほそみ やすこ)

1894

ベンガラの格子は古き寒の朝

細見康子(ほそみ やすこ)

1895

風花や山より来り里に満つ

細見康子(ほそみ やすこ)

1896

寒暁を鐘の音細く届きけり

細見康子(ほそみ やすこ)

1897

対なせる大山茶花も老いにけり

細見康子(ほそみ やすこ)

1898

四季の文字我が里根差し誇りさえ!

洞口武雄(ほらぐち たけお)

1899

暑さもろとも香煙の一途なり

洞田陽子(ほらた ようこ)

1900

耕人の影じぐざぐにたそがれず

洞田陽子(ほらた ようこ)

1901

風船に飛びついてゆく声真白

洞田陽子(ほらた ようこ)

1902

君の頰 紅は言葉か 夕日かな

堀江大地(ほりえ だいち)

1903

初恋や 秀才浮かばぬ 方程式

堀江大地(ほりえ だいち)

1904

駆け上がり 息も上がるが 絶景かな

堀江大地(ほりえ だいち)

1905

黄昏時 照らされ輝く 幣舞橋

堀江大地(ほりえ だいち)

1906

いつの間に 釧路湿原 狭くなりけり

堀江大地(ほりえ だいち)

1907

キュッキュッキュ 雪踏む音が 響く夜

堀川卓郎(ほりかわ たくろう)

1908

コンビニの 灯りが照らす 冬の道

堀川卓郎(ほりかわ たくろう)

1909

雪かきの 腰のだるさが 郷(さと)みやげ

堀川卓郎(ほりかわ たくろう)

1910

ふるさとの 味を土産に Uターン

堀川卓郎(ほりかわ たくろう)

1911

カンカイを 剥いて故郷を 思い出し

堀川卓郎(ほりかわ たくろう)

1912

一畳の春の土なる鯨墓

堀口孝子(ほりぐち たかこ)

1913

いぼむしり科を作りて振り向けり

堀口孝子(ほりぐち たかこ)

1914

駆け抜けし志士の足跡木の実落つ

堀口孝子(ほりぐち たかこ)

1915

大胆な食べ客なりし蜜柑狩

堀口孝子(ほりぐち たかこ)

1916

活断層抱き続けて山眠る

堀口孝子(ほりぐち たかこ)

1917

桜島腹這ひ見れば雲の峰

堀ノ内和夫(ほりのうち かずお)

1918

両棒餅の串先浮かぶ桜島

堀ノ内和夫(ほりのうち かずお)

1919

朝もやに西郷の島霞みたり

堀ノ内和夫(ほりのうち かずお)

1920

海峡の光集めて辛夷咲く

本田松重(ほんだ まつしげ)

1921

妻連れて一夜の旅の河豚づくし

本田松重(ほんだ まつしげ)

1922

戸を開けて朝蝉の声浴びにけり

本田松重(ほんだ まつしげ)

1923

親竹を見下ろしてゐる今年竹

本田松重(ほんだ まつしげ)

1924

風止んでちちろの闇を深くする

本田松重(ほんだ まつしげ)

1925

町場出てしみじみ感ず故郷や

本間大尋(ほんま だいじん)

1926

手を冷やし 野沢菜漬けた 祖母の愛

前澤 綾(まえざわ あや)

1927

ふじさんがゆきのおふとんかけてるよ

前嶋 一花(まえじま いちか)

1928

ぶどうがねみんなでなかよくはなしてる

前嶋 一花(まえじま いちか)

1929

淡路へと潮先ひかる初日かな

前田比呂志(まえだ ひろし)

1930

茅渟海凪ぎて初日の煌めきぬ

前田比呂志(まえだ ひろし)

1931

濤声の明石大門の淑気かな

前田比呂志(まえだ ひろし)

1932

宵戎眠むさうに舞ひ納めたる

前田比呂志(まえだ ひろし)

1933

囃されて買ひし福笹いと小さし

前田比呂志(まえだ ひろし)

1934

薫風や母さん自転車三人乗り

槇田敦子(まきた あつこ)

1935

軒先の母の手慣れのつるし柿

槇田敦子(まきた あつこ)

1936

ふるさとの父母を思えば遠花火

槇田敦子(まきた あつこ)

1937

ねぎ坊主先生はもう九十歳

槇田敦子(まきた あつこ)

1938

枇杷の花母はひとりで米を磨ぐ

槇田敦子(まきた あつこ)

1939

つるし雛孫の入学祝う春

牧野伝一(まきの でんいち)

1940

すすき野と海の恋とをつなぐ風

牧野伝一(まきの でんいち)

1941

聖橋ビルの間の夕日みる

牧原 宇月(まきはら うつき)

1942

初詣頬刺す寒さ長い列

牧原 宇月(まきはら うつき)

1943

夏祭りふるさと自慢に加えてる

益子初美(ましこ はつみ)

1944

恒例の干し柿すだれが光ってる

益子初美(ましこ はつみ)

1945

避難する神社の木陰猛暑日に

益子初美(ましこ はつみ)

1946

ふるさとはお盆の月を待っている

益子初美(ましこ はつみ)

1947

夏祭り神社の境内光ってる

益子初美(ましこ はつみ)

1948

寅さんの像さくら待つ春の駅

増島淳隆(ますじま あつたか)

1949

艫の音や矢切の渡し水ぬるむ

増島淳隆(ますじま あつたか)

1950

草餅の味なつかしく立ち止まり

増島淳隆(ますじま あつたか)

1951

この町の変わらぬままに蝉時雨

舛田美子(ますだ よしこ)

1952

秋祭り縮小モードに負けぬ声

舛田美子(ますだ よしこ)

1953

倒れたる石門よけて七五三

舛田美子(ますだ よしこ)

1954

威厳なお崩さぬ城に初冬来る

舛田美子(ますだ よしこ)

1955

ゆりかもめ今年も来たかと振り返り

舛田美子(ますだ よしこ)

1956

君の名は たそがれ時に 繰り返す

増山壽一 (ますやま としかず)

1957

朝起きて 一人始める 恋ダンス

増山壽一 (ますやま としかず)

1958

新幹線 朝焼け夕焼け 同じ席

増山壽一 (ますやま としかず)

1959

ふるさとの祭りで花火ドカーンと上がり

間瀬悦子(ませ えつこ)

1960

ふるさとの紅葉清らかで夢ごこち

間瀬悦子(ませ えつこ)

1961

ふるさとの道の駅にて柿を買う

間瀬志保(ませ しほ)

1962

実感で暑中見舞いの書ける里

松川幸江(まつかわ さちえ)

1963

里の駅エキゾチックなはないちげ

松川幸江(まつかわ さちえ)

1964

里帰り古里納税の米でなし

松川幸江(まつかわ さちえ)

1965

ふるさとは忘れぬ鮭と久しぶり

松川靖(まつかわ やすし)

1966

停車場の桜は杖も萌えており

松川靖(まつかわ やすし)

1967

垢抜けて帰省の人と盆踊り

松川靖(ぺ、松川涙紅)(まつかわ やすし)

1968

里富士は初冠雪とテレビ・アナ

松川靖(ぺ、松川涙紅)(まつかわ やすし)

1969

電話から母と蛙が「顔見せて」

松川靖(ぺ、松川涙紅)(まつかわ やすし)

1970

浅間嶺の三すじが光る初景色

松沢昭一(まつざわ しょういち)

1971

こんこんと千曲源流清水酌む

松沢昭一(まつざわ しょういち)

1972

浅間嶺のやさしきうちに冬仕度

松沢昭一(まつざわ しょういち)

1973

真田丸ゆかり砦鳥渡る

松沢昭一(まつざわ しょういち)

1974

浅間嶺を仰ぐ北窓塞ぎけり

松沢昭一(まつざわ しょういち)

1975

潮風の中の神社や七五三

松下弘美 (まつした ひろみ)

1976

観覧車に乗れば星月夜に入りぬ

松下弘美 (まつした ひろみ)

1977

島々を掻き寄せている潮干狩

松下弘美 (まつした ひろみ)

1978

海開サカナ博士がたんといる

松下弘美 (まつした ひろみ)

1979

ふるさとがドラマの聖地になったこと

松田並子(まつだ なみこ)

1980

寺の鐘 今昔の記憶 呼び覚ます

松田裕子(まつだ ゆうこ)

1981

夕暮れに 遠きふるさと 涙する

松田裕子(まつだ ゆうこ)

1982

刈り取りを待ちし稲穂の匂ひ濃く

松永みどり(まつなが みどり)

1983

道端に毬栗一つ二つ三つ

松永みどり(まつなが みどり)

1984

遠足のけんかをした日鰯雲

松永みどり(まつなが みどり)

1985

柿の木の撓に実りて母恋し

松永みどり(まつなが みどり)

1986

鉦の音 きこえる夏は 平和かな

松村知子(まつむら ともこ)

1987

吉野川 流れる里を 恋しけり

松村知子(まつむら ともこ)

1988

蒲鉾に魚偏は無し文化の日

松本清水(まつもと せいすい)

1989

秋空の朱い鳥居と日本海

松本清水(まつもと せいすい)

1990

みすゞ忌の父らの低い鯨唄

松本清水(まつもと せいすい)

1991

青梅雨のみすゞ通りで脱皮する

松本清水(まつもと せいすい)

1992

ほうたるに鯨唄など教えこむ

松本清水(まつもと せいすい)

1993

トランペットききて白鳥眠りをり

松本ちずる(まつもと ちずる)

1994

寄ればひき引けばよりくる鴨の陣

松本ちずる(まつもと ちずる)

1995

雲間より百の日矢差す冬の湖

松本ちずる(まつもと ちずる)

1996

琵琶の湖夕焼雲をきらめかせ

松本ちずる(まつもと ちずる)

1997

みずうみに沼に池にと鴨の声

松本ちずる(まつもと ちずる)

1998

帰省して出迎えご苦労いぼむしり

松本俊彦 (まつもと としひこ)

1999

居待月父とやるはずだった酒

松本俊彦 (まつもと としひこ)

2000

母からの荷物さながらごった芋

松本俊彦 (まつもと としひこ)

2001

こわはじめ子供の頃の芋嵐

松本俊彦 (まつもと としひこ)

2002

芋畑ここが近道だったのだ

松本俊彦 (まつもと としひこ)

2003

宮城のマラソンびとの息白きかな

松本洋 (まつもと ひろし)

2004

Winterwith tranquil ,My precious home town surroundedsuper nature,Having mysterious morning mist 英語俳句説明 のどかな冬 大自然に囲まれる我が愛しの故郷のもつ 神秘的な朝霧

松本啓文(まつもと ひろふみ)

2005

An cool autumn wind, My thinkinghometown frombottom of my heart,town where many cats exist英語俳句説明 涼やかな秋風 心の底から思う我が故郷 ねこ多きまち

松本啓文(まつもと ひろふみ)

2006

黄砂来て玄界灘を包みけり  

丸江佳代(まるえ かよ)

2007

亡き人の霊らし蛍の二三匹

丸江佳代(まるえ かよ)

2008

梅雨曇り我が町少し狭くして

丸江佳代(まるえ かよ)

2009

帆柱山秋立つ色となり初むる

丸江佳代(まるえ かよ)

2010

虫達の空家の主におさまりて

丸江佳代(まるえ かよ)

2011

ふるさとの母の味まねたくあんづけ

丸林あさ子(まるばやし あさこ)

2012

ふるさとの冬の味覚は芋とネギ

丸林あさ子(まるばやし あさこ)

2013

林檎咲き山裾明くなりにけり

三上孝(みかみ たかし)

2014

下北がぬつと現るるよ夏霞

三上孝(みかみ たかし)

2015

大ねぶた雨が何ぞと出陣す

三上孝(みかみ たかし)

2016

津軽はや荒ぶる日なり冬に入る

三上孝(みかみ たかし)

2017

蒼天や樹氷日和の八甲田

三上孝(みかみ たかし)

2018

ふるさとに 夏草を食む 牛の群れ

三木政幸 (みき まさゆき)

2019

薪割りの音逞しく冬日和

水野大雅 (みずの たいが)

2020

水温む城下広がるままにして

水野大雅 (みずの たいが)

2021

半袖の並ぶホームや熊野灘

水野大雅 (みずの たいが)

2022

名を知らぬ産土神や初詣

水野大雅 (みずの たいが)

2023

洛中の辻ひたひたと除夜の鐘

水野大雅 (みずの たいが)

2024

父さんの声はドスンと花祭り

水野結雅 (みずの ゆうが)

2025

一文字えがいてこまの速さかな

水野結雅 (みずの ゆうが)

2026

山びこの弓はり月をたずねけり

水野結雅 (みずの ゆうが)

2027

たこあげてぼくのせたけはのびにけり

水野結雅 (みずの ゆうが)

2028

ゆず一つげんかんさきにおいてある

水野結雅 (みずの ゆうが)

2029

船ならぶみなれた道を風と行く

三角久美子(みすみ くみこ)

2030

初春や七福神のストラップ

箕田康子 (みた やすこ)

2031

初まいり一秒遅れのお辞儀かな

箕田康子 (みた やすこ)

2032

初詣香を連れて帰りたる

箕田康子 (みた やすこ)

2033

年用意いつもの丸く掃いちゃだめ

箕田康子 (みた やすこ)

2034

金柑のふいをつきたる甘さかな

箕田康子 (みた やすこ)

2035

田草取る農婦想ほゆ白き鷺

三田義之(みた よしゆき)

2036

耳すますビルの谷間に虫の声

三田義之(みた よしゆき)

2037

道の駅山の香りのきのこ汁

三田義之(みた よしゆき)

2038

日の暮れる中国山地雪木立

三田義之(みた よしゆき)

2039

国訛り交えて求む冬野菜

三田義之(みた よしゆき)

2040

義士祭終わるとみかん甘くなる

みっく(みっく)

2041

もう一歩前に出ようよ女滝

翠川温子(みどりかわ あつこ)

2042

どの木からともなく年のはじまりぬ

翠川温子(みどりかわ あつこ)

2043

暮がてのポピーもつとも揺れ止まず

翠川温子(みどりかわ あつこ)

2044

気くばりをいつもしてをりカーネーション

翠川順子(みどりかわ じゅんこ)

2045

麦秋や風ひとひらの描かれず

翠川順子(みどりかわ じゅんこ)

2046

それとなく素直になれる秋の風

翠川順子(みどりかわ じゅんこ)

2047

筑波嶺に負けじと背伸び雪だるま

南 ひでとし(みなみ ひでとし)

2048

春の土植えてもいいか舐めてみる

南 ひでとし(みなみ ひでとし)

2049

デビューして渾名もらう子入学式

南 ひでとし(みなみ ひでとし)

2050

風薫る上目使いのやせメダカ

南 ひでとし(みなみ ひでとし)

2051

心なき言葉にほしい日焼け止め

南 ひでとし(みなみ ひでとし)

2052

「ですよね」を繰り返されて春の河馬

南 ひろこ  (みなみ ひろこ)

2053

朝練のママさん消防どこか春

南 ひろこ  (みなみ ひろこ)

2054

桜地震熊本城も道連れに

南 ひろこ  (みなみ ひろこ)

2055

元禄を今に映して葉鶏頭

南 ひろこ  (みなみ ひろこ)

2056

横濱にライオン水道梅雨明ける

南 ひろこ  (みなみ ひろこ)

2057

落ち葉掻く人の温みを掻くごとく

南 博泰(みなみ ひろやす)

2058

夏痩せて別の生き物喉仏

南 博泰(みなみ ひろやす)

2059

我が爪を無心に切る妻日の短

南 博泰(みなみ ひろやす)

2060

庭先の成りものだけの夏料理

南 博泰(みなみ ひろやす)

2061

皴増えても善きもの妻と干し大根

南 博泰(みなみ ひろやす)

2062

からっ風かかあデンカの肌荒らし

峯岸佐千子(みねぎし さちこ)

2063

仲州の名月に合う赤城山

峯岸佐千子(みねぎし さちこ)

2064

ふる里に続くこの道冬の景

峰地三義(みねじ みよし)

2065

ふる里に続くこの道今朝の秋

峰地三義(みねじ みよし)

2066

無人駅降りてふる里秋祭

峰地三義(みねじ みよし)

2067

ふる里や朝まで三里烏瓜

峰地三義(みねじ みよし)

2068

ふる里や藤の実弾く音を聴く

峰地三義(みねじ みよし)

2069

夏バテを ばらの香りで ふきとばす

宮川司 (みやがわ つかさ)

2070

一年の 疲れを癒す 箱根の湯

宮川司 (みやがわ つかさ)

2071

初詣 今年は遂に 八方除

宮川司 (みやがわ つかさ)

2072

秋雲はいつもグルメやわが神戸

宮口隆(みやぐち たかし)

2073

知っとうや有馬出湯ともみじ狩

宮口隆(みやぐち たかし)

2074

七十五歳ふくろうにまだ会える

宮澤雅子(みやざわ まさこ)

2075

ふる里の声で売り来る焼芋屋

宮澤雅子(みやざわ まさこ)

2076

渋柿を干して昭和があったかい

宮澤雅子(みやざわ まさこ)

2077

鯛飯がふる里自慢瀬戸の春

宮澤雅子(みやざわ まさこ)

2078

ゆるやかにふる里にいて柚子湯かな

宮澤雅子(みやざわ まさこ)

2079

夕影や終末古墳のふるさとは

宮田敏子(みやた としこ)

2080

青山の古墳のふるさと巡る過去

宮田敏子(みやた としこ)

2081

秋桜忘れ去られし墳墓の栄花

宮田敏子(みやた としこ)

2082

ふと折れて見たき路地あり返り花

三山喜代(みやま きよ)

2083

飢餓の国飽食の国月天心

三山喜代(みやま きよ)

2084

湯けむりは谷のひらがな蔦紅葉

三山喜代(みやま きよ)

2085

生きざまの殻を破れぬ蝸牛

三山喜代(みやま きよ)

2086

ラムネ玉手のどどかない空がある

三山喜代(みやま きよ)

2087

大晦日雪ふる夜の杵の音

三吉誠(みよし まこと)

2088

漆黒の闇に熟した柿の月

三吉誠(みよし まこと)

2089

鈴生りの柿が迎えてくれる里

三吉誠(みよし まこと)

2090

人情で 淋しくはない 浪花かな

向井美晴(むかい みはる)

2091

道頓堀 グリコの看板 はげまされ

向井美晴(むかい みはる)

2092

道頓堀 外人ばかりで 旅行気分

向井美晴(むかい みはる)

2093

爆買いに 圧倒されて 心斎橋

向井美晴(むかい みはる)

2094

異国情緒 ただよいすぎる 心斎橋

向井美晴(むかい みはる)

2095

飛びはねて若鮎踊る球磨の瀬に

麦島尚登(むぎしま なおと)

2096

山里に映える紅葉の赤や黄が

麦島尚登(むぎしま なおと)

2097

手が届く ほど近く見ゆ 夏の月

武藤哲(むとう てつ)

2098

母よりも 上手にできぬ 玉子酒

武藤哲(むとう てつ)

2099

山の影 するりと伸びる 葡萄棚

武藤哲(むとう てつ)

2100

柿の木を 目印にして 雲流る

武藤哲(むとう てつ)

2101

トンネルを 抜けて山里 新酒待つ

武藤哲(むとう てつ)

2102

葉牡丹の渦を辿れば母の色

村上助九郎(むらかみ すけくろう)

2103

春怒涛返す浪なきみささぎに

村上助九郎(むらかみ すけくろう)

2104

延久元年水争いの民祀る

村上助九郎(むらかみ すけくろう)

2105

初つばめ島から島へ献血車

村上助九郎(むらかみ すけくろう)

2106

飛魚や遠流の島へきたといふ

村上助九郎(むらかみ すけくろう)

2107

破蓮にいま入日影我孫子在

村田耕作(むらた こうさく)

2108

冬日和恵林寺界隈柿すだれ

村田耕作(むらた こうさく)

2109

柿たわわ媼はな唄おわら節

村田耕作(むらた こうさく)

2110

下野の夕餉団欒凍豆腐

村田耕作(むらた こうさく)

2111

散り敷かる銀杏落葉の陵路

村田耕作(むらた こうさく)

2112

延伸で電車の旅が好きになる

村田千賀子(むらた ちかこ)

2113

ビール手に白球を追う熱視線

村田千賀子(むらた ちかこ)

2114

教室で飛行機雲を眺めやる

村田千賀子(むらた ちかこ)

2115

散歩へと母をいざなう茶の香り

村田千賀子(むらた ちかこ)

2116

駅前の喧騒かき消す住宅地

村田千賀子(むらた ちかこ)

2117

吾妻山 種まきウサギ 待ちきれず

村野亮(むらの あきら)

2118

千曲川水切りの石霞みけり

茂木一九三(もてぎ いくぞう)

2119

信州の実生の﨔紅葉映ゆ

茂木一九三(もてぎ いくぞう)

2120

金婚に雪の浅間の明かりかな

茂木一九三(もてぎ いくぞう)

2121

列をなすピンコロ地蔵冬至かな

茂木一九三(もてぎ いくぞう)

2122

癌と知り雪の浅間と対しけり

茂木一九三(もてぎ いくぞう)

2123

シャッターを切る被写体はシャッター街

森貴史(もり たかし)

2124

出身地言ったところで知らんだろ

森貴史(もり たかし)

2125

子供より店の金魚の数多し

森貴史(もり たかし)

2126

皺が増え同級生が減っていく

森貴史(もり たかし)

2127

初恋の答えあわせが出来る場所

森貴史(もり たかし)

2128

面かぶりひょっとこ踊り秋の風

森 忠晃(もり ただあき)

2129

紅葉狩り色とりどりの服を着て

森 忠晃(もり ただあき)

2130

彼岸花光を浴びて白くなり

森 忠晃(もり ただあき)

2131

日ノ本の寒風生むや龍飛崎

森 哲州(もり てっしゅう)

2132

雁風呂や堆かりし十三湊

森 哲州(もり てっしゅう)

2133

木の芽雨矢立峠の療養泉

森 哲州(もり てっしゅう)

2134

まつろわぬ北狄の血や花御堂

森 哲州(もり てっしゅう)

2135

朝露や木乃伊四代光堂

森 哲州(もり てっしゅう)

2136

天高く草いきりたり古城跡

森住俊祐 (もりずみ しゅんすけ)

2137

秋風に鳥居いつまでもつらなる

森住俊祐 (もりずみ しゅんすけ)

2138

灯火親し佐渡のかたちに寝転んで

森住俊祐 (もりずみ しゅんすけ)

2139

なまはげの夜気切り裂きて問ひにけり

森住俊祐 (もりずみ しゅんすけ)

2140

船上にうどんを持つて冬に入る

森住俊祐 (もりずみ しゅんすけ)

2141

大根のずっしりとした祖母の愛

森田麻里(もりた まり)

2142

種とばし語り合ったねでかい夢

森田麻里(もりた まり)

2143

新米や 稲穂なつかし ふるさとの

森西和美 (もりにし かずみ)

2144

新米や ふるさと思ふ いちのみや

森西和美 (もりにし かずみ)

2145

新米の 湯気に漂う 郷(さと)のぬくもり

森西 崇(モリニシ タカシ)

2146

落葉焚く良寛さまや五合庵

森山勉(もりやま つとむ)

2147

四尺玉日本中でドン!と言い

森山勉(もりやま つとむ)

2148

秋祭り笛の音にも国訛り

森山勉(もりやま つとむ)

2149

顔かくし尻はかくさぬ盆踊り

森山勉(もりやま つとむ)

2150

ふるさともテレビで見れば別天地

森山勉(もりやま つとむ)

2151

ふるさとを育みつづける鮎の川

八木ミネ子(やぎ みねこ)

2152

ふるさとは゛はやぶさ゛の里春うらら

八木ミネ子(やぎ みねこ)

2153

年中四季に恵まれ飢えが無い

谷島要(やじま かなめ)

2154

平安の時から歌い継ぐ筑波

谷島要(やじま かなめ)

2155

筑波山蝦蟇蛙で傷薬

谷島要(やじま かなめ)

2156

庶民の暮らしの器益子焼き

谷島要(やじま かなめ)

2157

筑波泉郷を潤す夫婦川

谷島要(やじま かなめ)

2158

落ち葉踏むふる里映る井倉洞

安井豊美(やすい とよみ)

2159

秋晴れやふる里思う大名祭

安井豊美(やすい とよみ)

2160

地図拡げふる里の秋夢の旅

安井豊美(やすい とよみ)

2161

初日の日 家族集いて 灘の酒

安田一平 (やすだ いっぺい)

2162

西の浜 新年の風 海笑う

安田一平 (やすだ いっぺい)

2163

「ヤサ、お富」 見得も切りたや 花の街

安田清一 (やすだ きよかず)

2164

狸寺 童謡の世界の 月の庭

安田清一 (やすだ きよかず)

2165

江戸前の 海の中道 行くマラソン

安田清一 (やすだ きよかず)

2166

そよぐ風 落花一片 掘りに消ゆ

安原勝美  (やすはら かつみ)

2167

海ホタル 気比の砂辺に 群れをなす

安原勝美  (やすはら かつみ)

2168

蝉の殻 枝にとどまり 主は何処

安原勝美  (やすはら かつみ)

2169

煤払い 吐く息白き 高野坊

安原勝美  (やすはら かつみ)

2170

白牡丹 今日とも知れず くずれをり

安原勝美  (やすはら かつみ)

2171

蕗の傘 小人気取る子の濡れ髪

柳澤佳那恵(やなぎさわ かなえ)

2172

天高し 木守柿食む 雀かな

柳澤佳那恵(やなぎさわ かなえ)

2173

畦道に 飛び交うイナゴ 甘露煮に

柳澤佳那恵(やなぎさわ かなえ)

2174

霜柱 踏む音楽し 山の朝

柳澤佳那恵(やなぎさわ かなえ)

2175

初雪や 野沢菜洗う手のあかぎれ

柳澤佳那恵(やなぎさわ かなえ)

2176

塩引を吊るし信濃の事始め

柳澤正(やなぎさわ ただし)

2177

遠山に淨土の灯辛夷咲く

柳澤正(やなぎさわ ただし)

2178

本尊と結ぶ縁や御開帳

柳澤正(やなぎさわ ただし)

2179

ちらちらと魂送りらし過疎の里

柳澤正(やなぎさわ ただし)

2180

故郷は萩盛りなり修那羅仏

柳澤正(やなぎさわ ただし)

2181

上毛の三山我を迎へたり

柳谷益弘 (やなぎや ますひろ)

2182

一目(いちもく)で鶴舞う形群馬県

柳谷益弘 (やなぎや ますひろ)

2183

甘辛い焼きまんじゅうの香ばしき

柳谷益弘 (やなぎや ますひろ)

2184

根性も体もできた空っ風

柳谷益弘 (やなぎや ますひろ)

2185

逞しき妻の傘下でぬくぬくと

柳谷益弘 (やなぎや ますひろ)

2186

笑う顔 カメラに向かって ウヰスキー

山上純子(やまうえ じゅんこ)

2187

氷像に 見惚れる頬に 「カイロいる?」

山上純子(やまうえ じゅんこ)

2188

ヒグマ住む 大地を訪ねる 散策路

山上純子(やまうえ じゅんこ)

2189

開拓を 刻む時計と 老い語る

山上純子(やまうえ じゅんこ)

2190

初夏のへそ 清楚な紫 町染める

山上純子(やまうえ じゅんこ)

2191

小次郎のツバメ返しに桜散る

山縣敏夫(やまがた としお)

2192

五月晴れ人の膨らむ基地の街

山縣敏夫(やまがた としお)

2193

白蛇の目にも鮮やか夕紅葉

山縣敏夫(やまがた としお)

2194

朝靄の基地の海辺に浜千鳥

山縣敏夫(やまがた としお)

2195

反り橋がジッと佇む初景色

山縣敏夫(やまがた としお)

2196

古の道祖神をり萩の辻

山木幹郎(ヤマキ モトオ)

2197

ふるさとへ向ふ道連れ十三夜

山木幹郎(ヤマキ モトオ)

2198

座敷わらし出そうな里の冬座敷

山木幹郎(ヤマキ モトオ)

2199

冬の納屋粉碾く臼の水車かな

山岸清悟(やまぎし せいご)

2200

厳冬の歴史を刻む旭橋

山岸清悟(やまぎし せいご)

2201

冬晴れの俯瞰街並み輝ける

山岸清悟(やまぎし せいご)

2202

暮れ六つの梵鐘余韻植田風

山岸清悟(やまぎし せいご)

2203

開拓碑黎明刻む稲の秋

山岸清悟(やまぎし せいご)

2204

短夜に片目の鯉や両所宮

山岸正昭(やまぎし まさあき)

2205

去年今年南西遷座歳の神

山岸正昭(やまぎし まさあき)

2206

そぞろ寒ひねもす酔いし芋煮会

山岸正昭(やまぎし まさあき)

2207

木枯らしや 亭主の声の いや高く 

山口義夫(やまぐち よしお)

2208

小春日や 議論は尽きず 集会所

山口義夫(やまぐち よしお)

2209

さざ波の 寄せる岸辺に 瓜ひとつ

山口義夫(やまぐち よしお)

2210

身にしむや 妻子呼ぶ声 夢の中

山口義夫(やまぐち よしお)

2211

年の暮れ 連歌の友と まず一献

山口義夫(やまぐち よしお)

2212

昇開橋 真北に雪の 脊振山

山﨑泰介 (やまさき たいすけ)

2213

元朝や 肥前は空の 広い国

山﨑泰介 (やまさき たいすけ)

2214

佐賀海苔を 炙れば海の 香する

山﨑泰介 (やまさき たいすけ)

2215

蟹に身が 詰まる今朝の 寒さかな

山﨑泰介 (やまさき たいすけ)

2216

夏土用 別嬪さんには まだ逢えず

山﨑泰介 (やまさき たいすけ)

2217

万葉の葛飾早稲ぞ光る粒

山﨑秀雄(やまざき ひでお)

2218

塩むすび鯰の天ぷら祭の日

山﨑秀雄(やまざき ひでお)

2219

早稲の香や爺に馴れたるコンバイン

山﨑秀雄(やまざき ひでお)

2220

ナイターの少年野球犬と観る

山﨑秀雄(やまざき ひでお)

2221

信玄の墓所の紅葉の火の如し

山下修身(やました おさみ)

2222

油照り四囲の山々動かざり

山下修身(やました おさみ)

2223

杉の実や棒道駆くる武将の影

山下修身(やました おさみ)

2224

ポケットの飛蝗もぞもぞ笛吹川

山下修身(やました おさみ)

2225

富士の見る傘寿の歩様青き踏む

山下修身(やました おさみ)

2226

岩の間に見え隠れして石蓴取り

山下勝美 (やました かつみ)

2227

故郷の海思ひおり浅蜊汁

山下勝美 (やました かつみ)

2228

砂をあげ湧き立つ水や夏近し

山下勝美 (やました かつみ)

2229

母偲ぶ読経途切れて法師蝉

山下勝美 (やました かつみ)

2230

燠残るかまどの香り秋の暮

山下勝美 (やました かつみ)

2231

夏帽子かぶれば故郷の時間軸

山下奈美 (やました なみ)

2232

幾千句ふるさと詠みて兵の夏

山下奈美 (やました なみ)

2233

夏空に やぐらかこみて 笑顔咲く

山田 (紋弓)(やまだ)

2234

棒の手で 歴史と秋と 町思う

山田 (紋弓)(やまだ)

2235

いつのまに妻の故郷の雑煮かな

山田和枝(やまだ かずえ)

2236

高からず尖らず故郷の山笑ふ

山田庸備(やまだ つねよし)

2237

高からず尖らず故郷の青嶺かな

山田庸備(やまだ つねよし)

2238

峻たらず雅たらず故郷の山笑ふ

山田庸備(やまだ つねよし)

2239

流寓の末のふるさと山眠る

山田庸備(やまだ つねよし)

2240

クリスマス我家でも買うデコレーション

山田富子(やまだ とみこ)

2241

ふるさとやぽつぽつ建てる家々よ

山田富子(やまだ とみこ)

2242

ふるさとは大府の里でぶどう狩り

山田富子(やまだ とみこ)

2243

坂道をごろごろと行く自転車で

山田富子(やまだ とみこ)

2244

おいしいは食べるとわかる大府のスイカ

山田富子(やまだ とみこ)

2245

茶畑が 空に浮かんで 招いてる

山田裕子 (やまだ ひろこ)

2246

茶畑の 絨毯のうえ 雲プカリ

山田裕子 (やまだ ひろこ)

2247

富士の雲 見て傘もつか 考える

山田裕子 (やまだ ひろこ)

2248

みかん山 富士をもちあげ 背伸びする

山田裕子 (やまだ ひろこ)

2249

深海に もひとつ宇宙 隠れてる

山田裕子 (やまだ ひろこ)

2250

早稲田から三ノ輪橋まで春の風

山中正己(やまなか まさみ)

2251

金龍山浅草寺裏氷菓舐む

山中正己(やまなか まさみ)

2252

この先は猫の抜け道花大根

山中正己(やまなか まさみ)

2253

銀座処暑三毛子のやうな人とカフェ

山中正己(やまなか まさみ)

2254

明日知れぬ築地界隈秋深む

山中正己(やまなか まさみ)

2255

告白と山にハートの鳳来寺

山野雅章(やまの まさあき)

2256

花まつりてほへてほへ皆えがお

山野雅章(やまの まさあき)

2257

花まつりてほへてほへとリズムのり

山野雅章(やまの まさあき)

2258

鬼と化す設楽ヶ原に火おんどり

山野雅章(やまの まさあき)

2259

乳岩で先人たちの墓数え

山野雅章(やまの まさあき)

2260

野佛の苔の花文字よみにくし

山元金子(やまもと かねこ)

2261

花芒おいてきぼりになるばかり

山元金子(やまもと かねこ)

2262

悔いのない生き方好む石蕗の花

山元金子(やまもと かねこ)

2263

大寒の湾に攻め入る波頭

山元金子(やまもと かねこ)

2264

潮風や河津桜の浦通り

山元金子(やまもと かねこ)

2265

ニン月やリアス海岸咲誇る

山元金子(やまもと かねこ)

2266

ふるさとの空突き上げる大花火

山元金子(やまもと かねこ)

2267

宗麟の扇踊りの輪に踊る

山元金子(やまもと かねこ)

2268

野仏の苔の花文字よみにくし

山元金子(やまもと かねこ)

2269

葛城の山たおやかに冬化粧

山本啓(やまもと はじめ)

2270

相撲の地寒さに負けぬ当麻つ子

山本啓(やまもと はじめ)

2271

當麻寺牡丹を競う院四つ

山本啓(やまもと はじめ)

2272

ふたかみ(二上山)の形の如く餅を積む

山本啓(やまもと はじめ)

2273

幽かなる曼荼羅堂の隙間風

山本啓(やまもと はじめ)

2274

リンゴの実課外授業で袋かけ

山本斉(やまもと ひとし)

2275

短い夏川をせき止めプール代わり

山本斉(やまもと ひとし)

2276

下草刈り山のゲレンデ雪を待つ

山本斉(やまもと ひとし)

2277

ふるさとの句点のような木守柿

山本敏倖(やまもと びんこう)

2278

木の実独楽民話の里へ帰ります

山本敏倖(やまもと びんこう)

2279

帰省子やあらためて知る田の黄金

山本敏倖(やまもと びんこう)

2280

ふるさとの空気を孕み鯉のぼり

山本敏倖(やまもと びんこう)

2281

この先は故郷へつづく蟬の穴

山本敏倖(やまもと びんこう)

2282

青丹よし壇上伽藍や初大師

山本麻理恵 (やまもと まりえ)

2283

二千年抱く古墳の山眠る

山本麻理恵 (やまもと まりえ)

2284

忘れられぬ異国のグミの酸っぱさよ

山本麻理恵 (やまもと まりえ)

2285

言葉より覚ゆる父の肩車

山本麻理恵 (やまもと まりえ)

2286

パスポート切れて恋しき故郷かな

山本麻理恵 (やまもと まりえ)

2287

クワガタのふるさと帰省孫の供

山本幹雄(やまもと みきお)

2288

きのこがりしばしふるさと人の影

山本幹雄(やまもと みきお)

2289

うす桃にかすむふるさと山桜

山本幹雄(やまもと みきお)

2290

ふるさとや色とりどりのきのこがり

山本幹雄(やまもと みきお)

2291

タナゴ釣りふるさとの友田の水路

山本幹雄(やまもと みきお)

2292

ふるさとの花火みえない空の果て

山本美智子(やまもと みちこ)

2293

勝てば飲み 負けてヤケ酒 カープファン (夏)

山元洋子(やまもと ようこ)

2294

宮島は アベック禁止 紅葉狩り 

山元洋子(やまもと ようこ)

2295

墓参り あの日と同じ 炎天下

山元洋子(やまもと ようこ)

2296

被爆前 鮭ものぼった 太田川

山元洋子(やまもと ようこ)

2297

「カープがね」 感極まって あおる酒

山元洋子(やまもと ようこ)

2298

蜃気楼沖に行く舟も浮き上がる

山本義昭(やまもと よしあき)

2299

転居して故郷偲ぶ風の盆

山本義昭(やまもと よしあき)

2300

蜃気楼吊りの職人芸に見ほれけり

山本義昭(やまもと よしあき)

2301

気あらしに連峰浮かぶ富山湾

山本義昭(やまもと よしあき)

2302

古里を鰤大根で偲ぶなり

山本義昭(やまもと よしあき)

2303

夏光る三大砂丘中田島

湯浅 弘(ゆあさ ひろ)

2304

初子凧五月の浜の大合戦

湯浅 弘(ゆあさ ひろ)

2305

五月晴れ御殿屋台のお通りだ

湯浅 弘(ゆあさ ひろ)

2306

浜名湖のうなどん旨い夏元気

湯浅 弘(ゆあさ ひろ)

2307

秋空に家康の城市の誉れ

湯浅 弘(ゆあさ ひろ)

2308

海亀の産卵にくる時を待つ

湯浅浩明(ゆあさ ひろあき)

2309

浜名湖は日本一だよふぐうなぎ

湯浅浩明(ゆあさ ひろあき)

2310

初子練り五月の夜は市が燃え

湯浅浩明(ゆあさ ひろあき)

2311

飛行隊夏空五色描くなり

湯浅浩明(ゆあさ ひろあき)

2312

浜名湖を囲みみかんが鈴なりだ

湯浅浩明(ゆあさ ひろあき)

2313

月待ちぬ四国遍路の蝸虫

横尾美知子(よこお みちこ)

2314

泣くまいぞなまはげ見つめ児はへの字

横尾美知子(よこお みちこ)

2315

夜光虫阿蘇山麓を降るごとく

横尾美知子(よこお みちこ)

2316

奈良の里枝垂れ分け踏む鹿鳴草

横尾美知子(よこお みちこ)

2317

両国駅力士詰め込む師走風

横尾美知子(よこお みちこ)

2318

ふるさとの通り名づくし手毬唄

吉浦百合子(よしうら ゆりこ)

2319

盆太鼓どんどん村を膨らます

吉浦百合子(よしうら ゆりこ)

2320

夏つばめ駅に小さな花時計

吉浦百合子(よしうら ゆりこ)

2321

母と娘の笑顔も納め針祭

吉浦百合子(よしうら ゆりこ)

2322

山寺は鐘の音も濡れ霞立つ

吉浦百合子(よしうら ゆりこ)

2323

日本海越後の雪は横に降り

吉岡 諄(よしおか まこと)

2324

雪なくて越後の空のはにかみて

吉岡 諄(よしおか まこと)

2325

新米の塩おにぎりや光り合う

吉岡 諄(よしおか まこと)

2326

三尺の大き花火と信濃川

吉岡 諄(よしおか まこと)

2327

闘牛の村は総出の秋祭

吉岡 諄(よしおか まこと)

2328

歩く亀蛇 ユネスコ認定 沸く祭り

吉川加奈子 (よしかわ かなこ)

2329

昼下がり いぐさを揺らす 自転車や

吉川加奈子 (よしかわ かなこ)

2330

朝凪や雲丹が群れ居る 増殖講

吉田幸子(よしだ さちこ)

2331

空堀に赤とんぼ飛ぶ九戸城

吉田幸子(よしだ さちこ)

2332

入日観る北山崎の頬被り

吉田幸子(よしだ さちこ)

2333

風光る八戸線やエモーション

吉田幸子(よしだ さちこ)

2334

古里の川面にあまた花筏

吉田真一(よしだ しんいち)

2335

初詣みくじの少女決意秘め

吉田誠一(よしだ せいいち)

2336

菩提寺の清めの水も温みたり

吉田誠一(よしだ せいいち)

2337

卯の花の匂ふのみなるわが生家

吉田誠一(よしだ せいいち)

2338

錯鮎におほつぶの雨打ちにけり

吉田誠一(よしだ せいいち)

2339

ボートみな上げて湖畔の冬構

吉田誠一(よしだ せいいち)

2340

葛城の大地に響く脱穀音

吉村恵史(よしむら けいじ)

2341

祭囃子想い出続く石畳

吉村恵史(よしむら けいじ)

2342

寺参り行きかう人に鐘の音

吉村恵史(よしむら けいじ)

2343

じゃが芋を掘る手も早し師走かな

吉本喜代子(よしもと きよこ)

2344

ちゃんぽんのますます旨し寒さかな

吉本喜代子(よしもと きよこ)

2345

ふぞろひに父の切りたる西瓜かな

四藤一憲(よとう かずのり)

2346

廃校の便りとともに青みかん

四藤一憲(よとう かずのり)

2347

妹から兄へリレーす運動会

四藤一憲(よとう かずのり)

2348

カフェテラスに一家そろひて秋うらら

四藤一憲(よとう かずのり)

2349

着ぶくれのあるじ引き連れ子犬かな

四藤一憲(よとう かずのり)

2350

悲しみは悲しみのまま降る桜

米澤静香(よねざわ しずか)

2351

ゆく春に忘れ物はありゃせんか

米澤静香(よねざわ しずか)

2352

名月を跳び越えようか水たまり

米澤静香(よねざわ しずか)

2353

制服の紺に桜の色映えて

米澤静香(よねざわ しずか)

2354

日蓮の笑顔の見ゆる花吹雪

米沢百輝(よねさわ ひゃっき)

2355

芋の露蛇笏を抜けと天の声

米沢百輝(よねさわ ひゃっき)

2356

天の川しぶきを上げて甲斐にあり

米沢百輝(よねさわ ひゃっき)

2357

笑ふ山重なり合うて甲斐を成す

米沢百輝(よねさわ ひゃっき)

2358

吉野なる蔵王権現初詣

米津好畝(よねつ こうほ)

2359

帰省して尾根に町なす吉野山

米津好畝(よねつ こうほ)

2360

みよしのの一目千本桜かな

米津好畝(よねつ こうほ)

2361

美吉野の嶺嶺を眺めの零余子めし

米津好畝(よねつ こうほ)

2362

湯豆腐や吉野の杉の香る箸

米津好畝(よねつ こうほ)

2363

園児らの 声有りし寺 百日紅

米山直昭 (よねやま なおあき)

2364

檀家寺の 一隅わびし 百日紅

米山直昭 (よねやま なおあき)

2365

ラップ調の 花笠踊り 百日紅

米山直昭 (よねやま なおあき)

2366

本丸の 無き城跡の 百日紅

米山直昭 (よねやま なおあき)

2367

杉林 羽黒山は 蝉しぐれ

米山直昭 (よねやま なおあき)

2368

師走宵外灯ひとり佇んで

李徳命 (りとんみょん)

2369

北の宵除夜の鐘とにらめっこ

李徳命 (りとんみょん)

2370

はつ夏の廃校集ふ同窓会

鷲津誠次(わしづ せいじ)

2371

あやとりの異国の橋や冬籠り

鷲津誠次(わしづ せいじ)

2372

はばからぬ祖母の鼾や遠蛙

鷲津誠次(わしづ せいじ)

2373

いっせいに話す孫たち冬至風呂

鷲津誠次(わしづ せいじ)

2374

祭りでは幼なじみと恋自慢

和田紀元(わだ のりもと)

2375

ふるさとへ心せかせる母の鍋

和田紀元(わだ のりもと)

2376

魚沼(うをぬま)に母ゐるかぎり今年米(ことしごめ)

和田康(わだ やすし)

2377

ふるさとはいつもふるさと今年米(ことしごめ)

和田康(わだ やすし)

2378

雪ありてふるさとありて母います

和田康(わだ やすし)

2379

草笛の先にふるさとありにけり

和田康(わだ やすし)

2380

杉玉(すぎだま)の蔵(くら)はればれと今年酒(ことしざけ)

和田康(わだ やすし)

2381

鮎跳ねる悠然と流れる長良川

渡辺章良(わたなべ あきら)

2382

田園に米一面は今は昔

渡辺章良(わたなべ あきら)

2383

晩秋 きつねが跳ねるお稲荷や

渡辺章良(わたなべ あきら)

2384

実りの秋お千代保稲荷串カツだ

渡辺章良(わたなべ あきら)

2385

お千代保でなまず蒲焼秋の風

渡辺章良(わたなべ あきら)

2386

草もちよお千代保稲荷名物だ

渡辺章良(わたなべ あきら)

2387

若狭湾原発銀座日本一

渡辺俊策 (わたなべ しゅんさく)

2388

絶品の越前がにはタグ付きで

渡辺俊策 (わたなべ しゅんさく)

2389

厳冬の岩場に舞うは波の花

渡辺俊策 (わたなべ しゅんさく)

2390

断崖の東尋坊は恐怖なり

渡辺俊策 (わたなべ しゅんさく)

2391

桜海老貴重な県の宝物

渡辺知子(わたなべ ともこ)

2392

母思う父も大好き盆と暮

渡邉満紀子 (わたなべ まきこ)

2393

ふるさとがはじく箏の音お正月

渡邉満紀子 (わたなべ まきこ)

2394

ふるさとへはだしで帰る夏休み

渡邉満紀子 (わたなべ まきこ)

2395

ふるさとは芙蓉あふれる宝

渡邉満紀子 (わたなべ まきこ)

2396

宅配便 ふるさと香る 沢庵漬

渡辺美香 (わたなべ みか)

2397

ふるさとの山からのぞむ田舎かな

渡邉美智子(わたなべ みちこ)

2398

風きたる諏訪神社の静けさよ

渡邉美智子(わたなべ みちこ)

2399

花火なる山の上からほころぶ笑顔

渡邉美智子(わたなべ みちこ)

2400

境川しずやしずやと命をのせて

渡邉美智子(わたなべ みちこ)

2401

紅葉狩りあなたと私巡る年

渡邉美智子(わたなべ みちこ)

2402

正月も素足で舞えり琉球女

六月朔日 光(わたぬき こう)

2403

シーサーの貌より明けるお元日

六月朔日 光(わたぬき こう)

2404

初荷船離島訛りで牛も積む

六月朔日 光(わたぬき こう)

2405

エレベーター上がり来る那覇花ぐもり

六月朔日 光(わたぬき こう)

2406

遊覧船凪に浮きたる小正月

六月朔日 光(わたぬき こう)

2407

村人のしきたりの輪や大どんど

投句者不肖

2408

映える灯へ浴衣が押し出す精霊舟

投句者不肖

2409

祭り寿司彩ちりばめて母の味

投句者不肖

2410

帰省子を墓参へ誘ふ彼岸花

投句者不肖

2411

大晦日郷里の訛りと酒を酌む

投句者不肖